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2021年05月23日
1 「下本町下田線」計画見直しか
 変更に向け説明会開催  (新宮市 )

 新宮市は21日夜、市役所別館で「新宮都市計画道路(下本町下田線)の変更に伴う説明会」を開いた。周辺住民ら約30人が出席。市建設農林部都市建設課の職員が変更案や事業の流れなどについて説明した。

 都市計画は、地方公共団体が地域の実情によって指定していく。道路、公園、下水などの都市施設は円滑な都市活動を支え、都市生活者の利便性の向上や良好な都市環境を確保する上で必要な施設として位置付けられている。

 都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づいて決定される。県との事前協議や地元説明会、素案・原案の作成、同審議会での審議などを経て計画が決定、事業化となる。

 市ではこれまで、都市計画法に基づく都市施設の一つである都市計画道路について、計画の見直しを行ってきた。このたびの変更は未整備区間である下本町下田線(緑丘会館辺り~新宮信用金庫緑ヶ丘支店辺り)の道路線形と道路幅員計画を見直すもの。

 都市計画では新宮信用金庫緑ヶ丘支店の裏側辺りに向けて大きくカーブを描く線形となっているが、変更案では現道を利用した上で総幅員16㍍計画を12㍍とする。現在総幅員(6㍍)が6㍍東側に拡幅する計画となる。なお、計画決定後には建築制限がかかるという。

 市からの説明を受け、参加者からは「あの道路は水はけが悪い。道の広さばかりで高さの話が出ていない」「計画が行き当たりばったり。東側の土地所有者の意見ももっと聞いてから計画を立ててほしい」などの意見が上がった。「東側の住民は増改築の計画も立てられない。所有権の侵害に等しい。やるならやる、やらないならやらないをはっきり示してほしい」といった声もあった。

 今後、計画案は素案の修正・原案作成などを経て、7月ごろから縦覧を実施し意見を募る予定。

(2021年5月23日付紙面より)

未整備区間の下本町下田線
市職員が変更案などについて説明=21日、新宮市役所別館
2021年05月23日
2 税金っていつからあるの?
 王子ヶ浜小で租税教室  (新宮市 )

 新宮市立王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)で20日、租税教室が開かれた。6年生60人が株式会社秀英社代表取締役社長で新宮納税協会青年部の平美貴將さんから税金の役割や使われ方を学んだ。

 新宮・東牟婁租税教育推進協議会主催。次代を担う児童・生徒に税の意義や役割を正しく理解してもらうことが目的。

 平美さんははじめに、国民の三大義務である「勤労、納税、教育」に触れ、日本には約50種類の税金があり、所得税、たばこ税、酒税、自動車税、法人税で約80%を占めると説明。日本よりも消費税率が高いスウェーデンなどでは、医療費などの福祉がより充実していると述べた。

 児童はクイズを通して、税金が弥生時代の邪馬台国の時代からあることや、小学生が教育を受けるために1人当たり年間88万5000円の費用がかかっていることを学んだ。1億円のレプリカが入ったジュラルミンケースを持ち上げる体験では、あまりの重さに驚いていた。

 加藤彩羽(いろは)さんは「改めて税金について知ることができ、身近に感じることができた。1億円は持てなかったけど、すごく重そうだった」と話していた。

(2021年5月23日付紙面より)

1億円が入ったジュラルミンケースを持ち上げる=20日、新宮市立王子ヶ浜小学校
クイズに答える児童
2021年05月23日
3 「おはしも」を忘れずに
 太地中で火災避難訓練  (太地町 )

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)で21日、火災避難訓練があった。同町役場消防係の職員4人が見守る中、生徒32人は避難経路をたどり、落ち着いて訓練に取り組んだ。

 同校では火災発生時に対する危機意識を持ち、備えを行うとともに的確な判断の下に行動できる力などを養おうと毎年この時期に実施。訓練は保健室から出火したと想定し、校内放送でアナウンスが流れると、生徒は教職員の指示に従って避難行動を開始した。

 この日は雨天のため体育館へと逃げ、訓練後には消火器の使い方や搬送法を学び、代表生徒が役場職員に教わりながら実践した。

 役場消防係の飯田拓夢さんは「昨年よりも落ち着いて迅速にできていたと思います。避難時に重要な『押さない、走らない、しゃべらない、戻らない』を略した『おはしも』を忘れず、必ず実行してほしい」と講評した。

 上久保弘子教頭は「皆さんの速やかに避難する姿が見られて良い訓練になったと思います。実際の場面では、煙が充満しているため体を低くし、手やタオルなどで鼻と口を押さえて吸い込まないなどの対処を忘れないでほしい。いつ、どこで火災が発生するか分かりません。もしものときのために避難経路や消火器の位置を確認するといった意識を持ってください」と呼び掛けていた。

(2021年5月23日付紙面より)

訓練に取り組む生徒たち=21日、太地町立太地中学校
教わった搬送法を実践
2021年05月23日
4 造成工事の期間延長  新クリーンセンター  (那智勝浦町 )
2021年05月23日
5 理事長に松根康隆さん再任  土建協同組合が総会  (新宮市 )
2021年05月23日
6 駅舎工事請負契約変更など議論  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2021年05月23日
7 楽しく体を動かす  南大居保で「運動あそび」  (那智勝浦町 )
2021年05月23日
8 税金は豊かに暮らす会費  6年生対象の租税教室  (相野谷小 )
2021年05月23日
9 「みらい健康マイレージ」始まる  楽しみながら健康づくりを  (紀宝町 )
2021年05月23日
10 お悔やみ情報
  
2021年05月20日
11 全国で最も速いペース
 ウェブ会議でワクチンなど焦点  (全県市町村長会議 )

 和歌山県は18日、令和3年度全県市町村長会議を開いた。新型コロナウイルス感染症拡大予防のため昨年に引き続きウェブ開催となった会議では、本年度新政策や各部局からの伝達があったほか、新型コロナ感染症などについて意見交換を行った。

 開会に当たり、仁坂吉伸知事があいさつを述べ、県内感染動向の推移や第4波の感染状況、京阪神の変異株感染割合などを説明。「和歌山県の人口当たりの死者数が少ないのは全員入院できている状況にあるから」などと述べた。

 県民に対しては▽不要不急の外出自粛要請(~今月31日)▽飲食店の時短要請(同)▽飲食時の基本的な感染症対策の徹底▽軽微な症状でもただちにクリニック受診▽病院・福祉サービスは施設内感染に注意―を呼び掛けていると述べ、新規のコロナ支援としてデジタル化補助金創設や離職者の再就職支援などを挙げ、現在第4波の影響調査を実施中であり調査結果を踏まえ施策を検討していくとした。

 県によるとコロナワクチンは、6月7日の週、14日の週の配分で、新宮市では15箱(配分率81・1%)、那智勝浦町10箱(同90・1%)、太地町3箱(同118%)、古座川町3箱(同112・3%)、串本町12箱(94・9%)、北山村1箱(同251・3%)となる。また、高齢者などへの1回目の接種率は9・47%(次点高知県、8・43%)で、全国で最も速いペースとなっているという。

 各市町村長が現状や対応策などについて報告する中、新宮市の田岡実千年市長は「現在、県内で感染者が発生した場合、患者の住所地については保健所単位の公表となっている。市民はどの市町村で発生したのか分からず、市としても県からの報告以上のことはお答えできないため、市民の間でいろいろな臆測を呼んでしまい、逆に不安があおられるような状況になってしまっている」と説明。

 隣接する三重県では市町村単位での公表となっているとし、同じ生活圏にある三重県と同様の公表方法を望む声が多いと報告しつつ検討を求めた。

 また、現在和歌山市内の飲食店を対象に実施している「営業時間短縮要請協力金」について、要請範囲を県内全域に拡大し、要請に応じた飲食店に対する協力金についても支給の対象に加えるよう要望した。

 対し、仁坂知事は「(公表の仕方について)知りたいという動機はいろいろあるが、感染を防ぐために必要なことをすることが重要。差別や批判などにつながる恐れもある」。

 協力金に対して「大変な目に遭っている業種はたくさんある。カバーできるように考えていきたい」と理解を求めた。

 那智勝浦町の堀順一郎町長は「現在、体育文化会館でワクチンの集団接種を実施しているが、同所は国民文化祭の会場にもなっている」と述べ、早めのワクチン供給などを要望。

 太地町の漁野洋伸副町長は、コロナが落ち着いた後の県内の教育旅行の推進を呼び掛け、北山村の山口賢二村長は「東牟婁は県庁に遠い。テレビ会議の普及を」と求めた。

 串本町の田嶋勝正町長は新宮警察署と串本警察署の統合などに対して「十分な議論を」と強く要望した。

(2021年5月20日付紙面より)

オンラインを通して市の現状を報告する田岡実千年市長=18日、新宮市役所
昨年に引き続きウェブ開催となった会議の様子
2021年05月20日
12 無事成長願い管内清流へ
 アマゴとモクズガニ放流  (古座川漁協 )

 古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が18日、アマゴとモクズガニの放流に取り組んだ。

 管内流域で認めている漁に伴い減衰する資源の回復や増強を図るのが目的で、本年度はアマゴ2万匹(佐本川と三尾川(みとがわ)で各5000匹、小川で1万匹)、モクズガニ1万匹を放つ方向で準備を進めてきた。

 仕入れ先は日高川漁協で、アマゴは体長数㌢、モクズガニは甲長4㍉前後の大きさ。放流場所は古座川支流域の中で清浄度に秀でるところとし、アマゴについては集まった役員が各自持参したクーラーボックスなどで輸送トラックから小分けして引き受け、軽トラックなど小さい車両で条件にかなう場所まで運んで分散放流した。モクズガニは役員2人が預かり、適所へ放ったという。

 いずれも種苗で、漁にかかる大きさに育つまで3年ほどかかる見込み。その頃の資源確保に結び付くよう無事成長を願い、アユよりもさらに管内の奥へ入る必要がある放流に励んでいた。

 同漁協管内におけるアマゴ漁の漁期は3月1日~9月30日、モクズガニ漁は9月1日~12月31日で、いずれも行うときには同漁協への遊漁料の納入が必要となる。詳細は同漁協公式ホームページを参照。問い合わせは同漁協(電話0735・72・3800、平日午前10時~午後4時)まで。

(2021年5月20日付紙面より)

管内の清流にアマゴを放流する古座川漁協の役員=18日、古座川町三尾川
放流したモクズガニ。漁にかかる大きさに育つまで3年ほどかかるという
2021年05月20日
13 町の魅力や暮らしを紹介
 「移住応援ガイドブック」を作成  (紀宝町 )

 紀宝町は、県外から町内への移住を促進しようと、町の暮らしや魅力、支援制度などを紹介した「移住応援ガイドブック」=写真=を作成した。これまでのデザインや内容を一新し、移住者のインタビューを基に自然豊かな生活環境をPRしている。

 ガイドブックは、A4サイズ20㌻のフルカラーで構成。移住者家族やウミガメ、七里御浜海岸、稲刈りなどの写真が表紙を飾る。1、2㌻には町の概要や地図、名所、人口、世帯数、月別平均気温、降水量などのほか、ミカンやマイヤーレモン、なれずし、飛雪米などの特産品、主なイベントを掲載した。

 6㌻にわたるインタビューコーナーもあり「移住前に思い描いていた、予想通りの田舎生活を送ることができています」「落ち着いた生活を送ることができます」など3組の移住者が町の魅力を語っている。

 移住を後押しする空き家バンク事業、空き家リノベーション(改修)支援事業、お試し住宅制度、定住促進のための町有地分譲、就労体験事業、結婚新生活支援補助金などの支援制度も紹介した。

 5000部を作成し、県外からの来訪者が多い町内の道の駅や観光施設などで配布している。

 町によると、町外から空き家バンクなど支援制度を活用した移住者は2015年度が32人、16年度14人、17年度29人、18年度7人、19年度26人、20年度18人に上る。町の地域おこし協力隊を退任した人のうち3人が定住しているという。

 ガイドブックや移住に関する問い合わせは、役場企画調整課(電話0735・33・0334)まで。

(2021年5月20日付紙面より)


2021年05月20日
14 「大きくなあれ!」
 新木保で芋と野菜の苗植え  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「新木保育園」(斎藤広志園長、園児75人)で18日、サツマイモと夏野菜4種類の苗植えがあった。3~5歳児53人が園の畑に苗を植え、「大きくなあれ、大きくなあれ!」とおまじないをかけた。

 恒例の取り組みで、例年は千穂第二地区民生委員児童委員協議会のサポートを得て実施しているが、本年度は新型コロナウイルスの影響で園児のみで行った。

 保育士は園児に向け「サツマイモは秋に収穫できて、体を温めてくれる。夏野菜にも大切な栄養が入っている。葉っぱが太陽の光を浴びられるように、優しく土をかけて」と呼び掛けた。

 園児たちは畝にサツマイモの苗100本と自分たちでタネをまいたトウモロコシの他、トマトやナス、キュウリの苗を植えた。くるくる巻いたキュウリのつるを眺めたり、ダンゴムシなど土の中の生き物に触れ合ったりして楽しい時間を過ごした。

 収穫した野菜は給食の食材になり、秋にはサツマイモパーティーも開く予定にしている。

(2021年5月20日付紙面より)

畝にサツマイモの苗を植える=18日、新宮市の保育所型認定こども園「新木保育園」
自分で種をまいたトウモロコシの苗
2021年05月20日
15 雨にひるまず試合やり抜く  川口で公民館長杯ゲートボール大会  (古座川町 )
2021年05月20日
16 練習や予行など準備重ねる 春の運動会や体育祭に向け (串本町・古座川町)
2021年05月20日
17 思いやりの心持つ社会に  本年度初の手話入門講座  (那智勝浦町 )
2021年05月20日
18 オンライン通して総会  県商工会議所青年部連合会  
2021年05月20日
19 海ごみゼロウイークにエントリー  かつうら渚の会  (那智勝浦町 )
2021年05月20日
20 ヤマボウシ見頃  相賀の高田川沿い  
2021年05月20日
21 本の魅力を知って  南大居保で絵本読み聞かせ  (那智勝浦町 )
2021年05月20日
22 キーワードは「Relay」  生徒ホール改装プロジェクト  (新宮高校 )
2021年05月20日
23 熊野市・南牟婁郡は合区で1減に  次期県議選から定数減少  (三重県 )
2021年05月20日
24 今年もサツマイモ栽培に挑戦  2年生が寺尾さんのアドバイス受け  (相野谷中 )
2021年05月20日
25 お悔やみ情報
  
2021年05月19日
26 泰山木がつなぐ心の交流
 高田小中に花が届く  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)に17日、市立図書館職員によって泰山木(たいさんぼく)の花14輪が届けられた。花の贈り主は市内在住の同図書館利用者。花の寄贈は、中学道徳の教科書(光村図書)に掲載されている「さよならの学校」(今江祥智著)に起因するものだ。

 「毎年五月の半ば頃になると、決まって見事な花を付けるその木を見ると、恭(やすし)はおじいちゃんのことをありありと思い起こした。~略~その木はおじいちゃんが七つのときにもらってきて自分で植えたもので、それから七十年以上も、おじいちゃんといっしょに育ってきたものだ」。

 そんな書き出しで始まる「さよならの学校」は、「木」を少年に託して亡くなった「おじいちゃん」の思いを引き継ごうとする家族愛にスポットを当てたストーリー。祖父の死に直面した少年の物語を通して、脈々と受け継がれていく生命の大切さや、愛情を受けて育てられてきたことに対する気付きの醸成を学びのテーマとしている。

 物語の核を成す「木」こそが泰山木で、「泰山木の花のもつ、包み込むような優しい香りにはかなわなかった」「葉の大きなところも、おじいちゃんの大きな手と似ていた」とあるように、「木」は「おじいちゃん」の象徴として少年の心の成長に寄り添い続ける。

 同小中学校に泰山木の花が贈られたのは昨年に続き2度目。この時季に毎年のように同図書館に花を寄贈していた贈り主が、道徳の教材として登場する泰山木の花に興味を示した教職員と図書館職員とのやりとりを耳にしたことがきっかけとなり寄贈につながったという。泰山木は北米原産のモクレン科の常緑高木で、日本には明治初年に渡来した。

 贈られた花14輪は、小学生(6人)、中学生(6人)に1輪ずつ配られたほか、小・中学校の各教室に飾り付けられた。

 学習指導要領の改訂により本年度から教科書は変更となったが、大輪の花とレモンのような芳香を放つ泰山木を前に大家校長は「(贈り主の)子どもたちを思ってくれる気持ちがありがたい。子どもたちも各家庭に持ち帰って喜んでくれると思う」と笑顔で話した。

(2021年5月19日付紙面より)

図書館職員から届けられた泰山木の花=17日、新宮市立高田小・中学校
子どもたちに1輪ずつ配られた(高田小・中学校提供)
2021年05月19日
27 くじ野川でヒラメ稚魚放流
 日本釣振興会事業で1200匹  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで17日、公益財団法人日本釣振興会によるヒラメの稚魚放流があった。釣り資源としての定着を目指す取り組みで、同会和歌山県支部の岸裕之事務長は「データを得るため、3~4年は続けたい」と意気込んでいる。

 同振興会は、放流事業に対する募金や会費を原資にして自然資源の回復や釣り場の育成を目的とした事業を全国各地で実施。日本釣用品工業会との連携事業「つり環境ビジョン」関係で串本ダイビング事業組合と連携して4月にアオリイカ産卵床を設置する取り組みを数年来続けるなど、町内でも適時その会名を耳にするところとなっている。

 今回のヒラメ稚魚放流は、同振興会独自事業の一環で実施。フィッシングタウン振興を目指す南紀串本観光協会(島野利之会長)が前年度から同振興会の団体会員となり、その縁で両者協力し取り組むことになった。県南部栽培漁業センターから体長8~9㌢の稚魚1200匹を仕入れ、会員や職員が手分けして浜から放った。同協会の誘いを受け、西向出身で帰省中のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=も応援参加。宇井晋介事務局長らと共に波打ち際に稚魚が入った籠を沈め、自力で泳ぎ出るまで待つ形で海へ送り出した。

 岸事務長はこの放流を「釣りを楽しむ環境づくり」と位置付け、放流した稚魚の追跡調査をしたい考え。元串本海中公園水族館長で串本の魚にくわしい宇井事務局長によると、橋杭ビーチ周辺にはヒラメがごく少ないため今後の釣果や目撃情報から放流の効果が見えるといい、育つ環境次第だが放流した稚魚が釣りに適した大きさになるまで3、4年かかるという。岸事務長は必要であればデータ収集を目的とした釣り大会を開ければと思い描きつつ、まずは無事の定着と成長を今後に願った。

 同支部によるとこの日は串本町内のほか、那智勝浦町内でも会員の紀南釣具センター=新宮市=と協力しヒラメの稚魚放流に取り組んだという。

(2021年5月19日付紙面より)

橋杭ビーチの波打ち際に入って放流する南紀串本観光協会の職員ら=17日、串本町くじ野川
海へ送り出したヒラメの稚魚
2021年05月19日
28 教育実習生の先輩から学ぶ
 近大新宮で教育ゼミ  

 近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒470人)で17日、教育ゼミがあった。小学校教諭や保育士など教育関係の進路を目指す高校1~3年生14人が教育実習生6人との座談会を通して、自分の進路について考えを深めた。

 目指す進路についての見識を深め、日々の学習のモチベーションとするため、昨年度から放課後に医療、水産、教育、地域活性化の四つのゼミナールを開いてきた。

 座談会で高校生たちは、教師を目指したきっかけや生徒と仲良くなる方法などの他、学部選択や大学受験に向けた勉強方法についても質問。実習生たちは「小学校教諭を目指すなら教育学部がいいと思うけれど、他の学部に通いながら教師を目指す方法もある」「総合大学の方が、いろんな人に出会えるからいいと思う」など自分の経験を交えて答えた。

 音楽を教える実習生の石垣花音さん(大阪音楽大学4年生)は「中高生の頃、学校に通うのが大好きだったことから教師を目指した。教育実習は大変と聞いていたが、初日から生徒が仲良くしてくれ、思っていたよりずっと充実している」。

 榎本コウさん(高1)は「中1の時の英語の先生に憧れ、英語を勉強するのも楽しいので教師になりたいと思った。実習生の先生の話を聞き、大学生になるのが楽しみになった」と話していた。

(2021年5月19日付紙面より)

教育実習生の6人=17日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
机を囲んで座談会
2021年05月19日
29 渡海上人供養し終息も願う
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)は17日、年中行事の一つ「春まつり」を営んだ。例年40人ほどの信者が集まるが、昨年に引き続いて新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、僧侶のみで法要を行った。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」を開帳。髙木亮英副住職らが読経し、コロナ終息の願いも込めて護摩壇で祈とうした。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木副住職は「飢餓や疫病で苦しまれた人々のために渡海された上人のためのご供養をさせていただいた。現在はコロナで厳しい時代。人に対する思いやりや優しさ、慈しみのみ心を持って、心の中で海を渡っていただきたい。一日も早い終息を願い、乗り越えていければ」と語った。

(2021年5月19日付紙面より)

終息の願いも込めて護摩壇で祈とうする髙木亮英副住職=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
渡海上人の墓地で追善供養を営んだ
2021年05月19日
30 初夏迎えて鈴なりに咲く  木陰に根付くユキノシタ  (古座川町 )
2021年05月19日
31 仏文学の著書など17冊を寄贈  東大名誉教授の中地義和さん  (串本町図書館 )
2021年05月19日
32 人権ってなんだろう  垣本正道さんが講話  (新宮ユネスコ協会 )
2021年05月19日
33 21人が楽しくプレー  千穂第一地区サロン「グラウンドゴルフ」  (新宮市 )
2021年05月19日
34 ハマヒルガオを観光に  ブルービーチに看板も  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
35 協力し夏の花に植え替え  花てまりの会が作業  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
36 矢渕・相野谷中が準決勝へ  少年軟式野球三重県大会  
2021年05月19日
37 自転車の安全な乗り方学習  本年度最初の交通安全教室  (相野谷小 )
2021年05月19日
38 セッコク美しく咲き誇る  神内神社の「安産樹」に  (紀宝町 )
2021年05月19日
39 お悔やみ情報
  
2021年05月12日
40 2年連続の中止決定
 熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)  (新宮市 )

 熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長・田岡実千年新宮市長)は11日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため本年度の熊野徐福万燈祭(第59回新宮花火大会)を中止すると発表した。中止は昨年に続き2年連続となる。

 熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火大会が催される。夜の熊野川に浮かぶ大輪の花を楽しもうと、例年約4万~5万人(主催者発表)の観客が会場に訪れる。

 なお、徐福供養式典については12日(木)、規模を縮小し、関係者のみで執り行われる予定。

 中止の決定に伴い、同運営委員長の田岡市長は次のコメントを発表している。

  □     □

 新型コロナウイルス感染症の影響が続いており、感染収束の見通しもいまだに予測できない状況にある中、ご観覧者の方々ならびに関係者の方々皆さまに対する感染対策を講じての、安心・安全な運営が保障できないと考え、開催中止の運びとなってしまいました。

 花火大会を楽しみにしていただいた皆さま、そして平素よりご支援、ご協力いただいております関係者の皆さまに、昨年度に続いて再びこのような決定のご報告をしなければならないことは誠に苦渋の決断ではございますが、皆さまの健康と安全確保を第一と判断した結果でございますので、何とぞご理解賜りますようお願い申し上げます。

 一日も早く収束し、来年は多くの方々にご来場いただき、楽しんでいただけるような花火大会にするべく、運営委員一同力を合わせていく所存でございますので、今後とも皆さまのご支援、ご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

(2021年5月12日付紙面より)

2019年の熊野徐福万燈祭の様子
2021年05月12日
41 集団、個別接種予約始まる
 85歳以上から段階的に  (紀宝町 )

 紀宝町は10日、85歳以上を対象に新型コロナウイルスワクチン接種の電話受け付けを開始した。集団接種で現在確保している720人分に対し、初日は132人の予約があった。

 個別接種は町内三つの医療機関で予約を受け付けている。施設入所者を除く85歳以上は739人で、集団、個別の両接種で人数分のワクチンを確保しているという。

 午前9時から、新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチームで集団接種の受け付けを開始。四つの電話回線で職員が対応した。

 1回目の接種は町生涯学習センターまなびの郷で15日(土)から30日(日)まで4回に分けて行い、2回目は6月5日(土)からとなる。

 駐車場の鵜殿運動場から接種会場まではシャトルバスを用意する。交通手段がない場合は、自宅近くの「町民バス停」からまなびの郷まで無料の「ワクチン接種専用町内巡回バス」が利用できる。申込時に予約する。

 個別接種は今月17日(月)から開始となる。

 町では、予約できる人数に合わせて個別通知しているため、確実に予約が可能だという。80~84歳までの集団、個別接種の予約受け付けは13日(木)から開始する。

 プロジェクトチームでは「町内の医療機関で個別接種の予約は、医療機関の通常診療に支障がないよう、必ず予約受付時間に電話してください」と呼び掛けている。

(2021年5月12日付紙面より)

集団接種の予約を受け付けるプロジェクトチーム=10日、紀宝町役場
2021年05月12日
42 改めて感染対策の徹底を
 県外からの流入避けられず  (新宮市 )

 「持って帰るは思い出だけ 撮って帰るは写真だけ 残して帰るは足跡だけ 天然記念物 浮島の森」。ましてや新型コロナウイルスなんて残していいはずがない―。

 新型コロナ感染拡大防止の観点から県境をまたぐ移動の自粛が叫ばれた今年の大型連休期間中、熊野地方では他府県ナンバーの車が目立ち、観光地や道の駅などに停滞する様子が多く見受けられた。新宮市浮島の「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落(浮島の森)」でも、2日75人、3日80人、4日65人、5日42人と県内外から多くの観光客が訪れた。

 コロナまん延防止のため、同所が来場者に記入の協力を求めている来場者カードには「東京」「大阪」「愛知」などの記入が目立ったという。「さすがに例年(昨年を除く)よりは少ないが、それでも他府県ナンバーの車が目を引いた。神倉神社の駐車場も満車だったと聞いた」と同所管理人。「人が来ないのも困るが来るのも困る」。観光地(名所)が抱えるジレンマを口にする。

 通常、繁忙期は複数人態勢で来客業務に当たるとのことだが、感染リスクを軽減するために今年は1人態勢で業務に就いた。来場者にはマスク着用や手指消毒への協力を呼び掛けた。

 さらに、来訪者からの質問に対してもソーシャルディスタンスを保った上で最小限の説明にとどめるなどの対策を講じたという。「特に金銭のやりとりには気を配った」と管理人は話す。

 西村康稔経済再生担当相は3日、出演したテレビ番組で、紙幣などを介した感染の可能性を紹介。改めて手洗いや手指消毒の必要性を訴えた。

 厚生労働省によると、手や指に付いたウイルスは洗い流すことが最も重要。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで100分の1に、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らすことができるという。

 慢心や油断が感染拡大を招く可能性がある新型コロナウイルス。県外からの流入も避けられない現状。いま一度、感染対策を見直してみることも必要かもしれない。

(2021年5月12日付紙面より)

観光地などに多くの観光客が訪れた(写真はイメージ)
2021年05月12日
43 目指せ未来のリーダー
 ジュニアボランティア始動  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館で、クラブの一環として「ジュニアボランティア」が始動した。児童館行事の手伝いや奉仕活動を通じてボランティア精神を身に付けてもらい、未来のリーダーを育成するため、昨年から始まった取り組み。現在は22日(土)に同館に登録している児童を対象に開く予定の「おたのしみ広場」に向けてゲーム準備を進めている。

 同館職員によれば、昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、9月末から活動をスタート。感染症対策という制約がある中、児童館に遊びにきた子どもたちの「遊びのリーダー」としてドッジボールをしたり、児童館行事の「作って遊ぼう」などを手伝ったりして活動した。

 8日には小学4~6年生のメンバー9人が集まり、それぞれ考えてきたゲームを発表。難易度を調整するために実際にやってみたり、ルールを変更したりし、当日の運営の担当についても話し合った。今後は各自が児童館に来て、看板やポスター作りを行っていく。

 栗本玲菜さん(神倉小5)は「ビンゴや劇、靴飛ばしなどを提案したけれど、思ったよりも実現しないものも多かった。自分では簡単だと思ったゲームでも、小さい子には難しいと分かった」。栗本さんに誘われて参加したという谷那摘さん(同)は「当日はみんなに聞こえるように大きく声を出し、失敗した子にも楽しんでもらえるように盛り上げたい」と語った。

 同館職員は「ボランティアでやりたいことを子どもたちから募集している。周りの人たちに楽しんでもらうとともに、自分も楽しみながら活動してほしい。新型コロナの影響で制約もあるが、子どもたちの意見を聞きながらサポートしていきたい」と話していた。

(2021年5月12日付紙面より)

話し合いを行うメンバーたち=8日、新宮市の中央児童館
1円玉落としのテストを行う
2021年05月12日
44 命と健康を守るために  西田健町長がメッセージ  (紀宝町 )
2021年05月12日
45 新たなハザードマップ作成  避難経路などの確認を  (御浜町 )
2021年05月12日
46 有馬クラブが30年ぶりに優勝  少年野球マクドナルド三重県大会  
2021年05月12日
47 スモークツリーの花  新宮市のタウンガーデン  
2021年05月12日
48 押しずし作りに挑戦  浮島児童館で料理教室  (新宮市 )
2021年05月12日
49 宣言延長受けて期限変更  潮岬望楼の芝キャンプ場  (串本町 )
2021年05月12日
50 校区内の水田借りて稲作  明神小と高池小が田植え  (古座川町 )
2021年05月07日
51 英霊の冥福祈り平和を誓う
 勝浦護国神社で例祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町勝浦の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)境内にある勝浦護国神社で3日、第66回例祭が営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止対策に取り組んだ上で午前9時から忠魂碑前で式典を、10時から同神社で式典と奉納行事を実施した。遺族や来賓が258柱の英霊に冥福を祈り白菊をささげ、平和と安寧を願った。

 護国神社は日露戦争以降の大戦に出兵、また消防団員として尊い命を国にささげた人たちを神霊として祭っている。例祭は1955(昭和30)年に始まり、現在も勝浦6区で結成される同神社奉賛会(会長・前地俊秀第5区長、勝浦地区民連合会長)、遺族会(井本武雄会長)、髙橋宮司の奉仕により、絶やすことなく営まれている。

 神社での式典では舟謡(ふなうた)勝謡会(中村誓会長)会員らの歌声に合わせ、参列者が国家を斉唱。髙橋宮司が戦没者の英霊や殉職者ら258人の名前を読み上げ、祝詞を奏上した。

 堀順一郎町長は「尊霊には先の大戦において、祖国の興隆と同胞の安泰を願いつつ、尊い命をささげられた。また、消防殉職者は郷土を思う不屈の消防精神の下、尊い犠牲となられたことは、誠に痛惜の念に耐えない。私たちは戦火に、防災に散った尊い258柱のみ霊に見守られ、コロナ禍にあっても、平和で明るく住みよい那智勝浦町を力強く築いていくことを、謹んでここにお誓い申し上げます」と慰霊の言葉を述べた。

 舟謡勝謡会が舟謡を奉納し参列者が白菊を順に献花。式典後は勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)が神楽を奉納した。

 前地会長は、「平和の礎になられた258柱に感謝し献花をささげ、滞りなく例祭を執り行うことができた。また、前日の会場設営や雨天の中の忠魂碑の清掃に協力していただきありがとうございました」とあいさつした。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、社務所での直会(なおらい)は中止した。

(2021年5月7日付紙面より)

勝浦獅子神楽保存会が獅子舞を奉納した=3日、那智勝浦町の勝浦八幡神社内の勝浦護国神社
英霊に感謝し冥福を祈りながら白菊をささげた
2021年05月07日
52 技術会見据えて成果を発揮
 出場希望隊員対象に選考会  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(寺島正彦消防長)が6日、同町消防防災センターで県消防救助技術会(以下県大会)への出場を希望する隊員を対象にした選考会を開いた。今回も▽ほふく救出▽引揚救助▽はしご登はん―の3部門を実施し、審査員が本部独自基準に基づいて評価し同本部代表隊員の選考に臨んだ。

 この技術会は、消防救助の基本要素に資する体力や精神力、技術力を培い、他の模範となる隊員を育てる目的で年1回、全国消防救助技術大会(以下全国大会)や消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の県予選を兼ねて実施。同本部によると前年度は新型コロナウイルスに伴う社会情勢により中止となったが、本年度は現状で規模を縮小し2年ぶりに全国大会が実施される方向にあるという。

 出場を目指す隊員は過去の大会実績を持つ先輩に指導を求めつつ2月上旬から自主練習を始め、3月以降は休日返上で訓練に打ち込んでいる。その成果を持って臨んだのがこの選考会で、寺島消防長から激励を受けて順次試技に臨んだ。

 本年度の出場希望の内訳は▽ほふく救出6組13人▽引揚救助2組11人▽はしご登はん2人―で、前二つは交代隊員や重複隊員を含む。審査は独自の基準時間を設けた上で、安全性・確実性・所要時間の総合評価で実施。代表選考は最大でほふく救出2組、引揚救助1組、はしご登はん1人を決める予定で、同日中に伝えるとしている。

 同本部には2017年にほふく救出で優勝し9年ぶりに全国大会、引揚救助で優勝し3年連続で東近畿大会にそれぞれ進出した実績が宿る。その指導を受けて臨む県大会は6月1日(火)に県消防学校で実施予定。寺島消防長は「消防職員として必要な技術や資質、そしてチームワークを取りまとめて行うのが救助大会の目的。それに向けて非番や公休を返上して訓練した結果が披露できたと思う。選抜されたメンバーが県代表となり東近畿や全国へ行ってくれることを期待している」とコメントし、この挑戦が隊員の日々向上に好適に働く今後も願った。

(2021年5月7日付紙面より)

3人一組でほふく救出の試技に臨む隊員=6日、串本町消防防災センター
訓練棟を使い5人一丸で引揚救助の試技に臨む
はしご登はんに挑む隊員
2021年05月07日
53 手作業で田植え楽しむ
 GW中におもしろ大学と日曜学校  (紀宝町 )

 ゴールデンウイーク(GW)後半の4日に紀宝町浅里で「浅里おもしろ大学」、5日に同町大里で醫王山(いおうざん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)による「日曜学校」があった。それぞれに親子連れが参加し、田植え体験を楽しんだ。

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■浅里おもしろ大学



 浅里おもしろ大学の田植えは今年で4回目。幼児、小中学生とその家族、地区住民ら20人が田植えを楽しんだ。

 おもしろ大学は、地域住民が田植えや稲刈りを教える農学部と医療従事者が健康知識や災害医療について地域住民に講話する医学部があり、2017年に開校。旧矢渕中学校浅里分校を活用した地方創生プロジェクトで、3カ月に1回ほど開校し、田植えや稲刈りのほか、災害時医療セミナー、クリスマスパーティーなどで交流を深めてきた。

 今回は昨年8月の稲刈り以来で、感染予防を徹底した上で開催。木造平屋建ての浅里分校に集合し、開校式をした後、農事組合法人飛雪の滝百姓塾(木下起査央・代表理事)が所有する田んぼに移動した。

 晴天の下、参加者は地区住民のアドバイスを受けながら3㌃の田んぼにコシヒカリの苗を手植えした。1時間半ほどで作業を終え、子どもたちは「楽しかった」「上手にできた」と笑顔を見せ、夏の稲刈りを楽しみにしていた。

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■日曜学校



 地域の子どもたちが日曜日に同町鵜殿の東正寺に集う日曜学校。毎年、5月に田植え体験を開いており、今年は親子30人が参加した。

 日曜学校では坐禅会やラジオ体操などに取り組んでおり、春の行事「田植え」は2011年から開始。紀伊半島大水害の被害で12、13年は中止となったが14年から再開した。

 この日は雨が降る中、片野住職所有の田んぼに集合。子どもたちは雨具を着て田んぼに入り、コシヒカリの苗を植えていった。

 作業は30分ほどで終了し、子どもたちは「面白かった」「まだ植えたい」などと話していた。8月末~9月上旬には稲刈りを予定しているという。

(2021年5月7日付紙面より)

田植えを楽しむ家族=4日、紀宝町浅里
旧矢渕中学校浅里分校で開校式
雨具を着て苗を植える子どもたち=5日、紀宝町大里
2021年05月07日
54 スリルと渓谷美楽しむ
 観光筏下り開航  (北山村 )

 熊野川の支流・北山川で3日、筏(いかだ)に乗り急流のスリルと渓谷美を楽しむ北山村の観光筏下りが始まった。関係者らが神事を執り行った後、マスク姿で救命胴衣を身に着けた観光客ら16人を乗せた第1便が出発。乗客らは水しぶきを受けながら川下りを満喫した。

 筏下りは元筏師や村民の努力で1979年に観光筏下りとして再開し今年で42回目。特産品のかんきつ系果実「じゃばら」とともに村の基幹産業になっている。スギの丸太8本で組んだ床を七つ連結している筏は、全長約30㍍、幅約1・6㍍、重さは7㌧。手すりと席が設けられ、訓練を積んだ筏師たちが櫂(かい)で操船する。

 約5・5㌔を約70分かけて下るコースで、水量豊かな北山川の急流と渓谷の大自然、そして筏師の伝統技術を楽しむことができる人気のレジャーだ。例年なら年間約7000人ほどが体験に訪れるが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で開航は7月に。乗客も半分程度の3251人にとどまった。今年も引き続き、定員を減らした上で乗客にマスク着用と検温への協力を呼び掛けるなど新型コロナ対策を講じつつ実施。9月末まで運航する予定だ。

 運航責任者の山本正幸さん(54)は「今日は青天に恵まれ絶好の筏日和。早くコロナが落ち着き、安心して北山村に来ていただけるようになれば」と話していた。

 観光筏下りは1日2便。料金は大人6600円、小学生3300円。乗船対象者は10~75歳の健康、健脚な人。予約・問い合わせは北山村観光センター(電話0735・49・2324)まで。なお、今年は特別便の運航はなし。コロナ情勢により運航に変更が生じる場合がある。

(2021年5月7日付紙面より)

観光筏下りのシーズンがスタート=3日、北山村
2021年05月07日
55 中西さん、渡辺さんが優勝 新宮グラウンドゴルフ同好会「春季大会」 
2021年05月07日
56 神倉少年野球クラブが制す
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2021年05月07日
57 大豆イソフラボンでメス化?  近畿大学養殖研究の世界  
2021年05月07日
58 地震体験聞き体操学ぶ  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2021年05月07日
59 「森の貴婦人」オオヤマレンゲ  新宮市・東仙寺で咲く  
2021年05月07日
60 「大きくなれますように」  丹鶴幼でこどもの日集会  (新宮市 )
2021年05月07日
61 講師生徒12人で22点を出品  H&R串本で第17回作品展  (紀の国押し花会紀南支部 )
2021年05月07日
62 「市木のイブキ」が緑鮮やかに  御浜町  
2021年05月07日
63 かんきつ栽培に触れて  「地域産業とみかん」授業で理解深める  (紀南高校 )
2021年05月07日
64 守り神にこま犬を寄進  花の窟神社へ山本敦胤さん  (熊野市 )
2021年05月07日
65 お悔やみ情報