新宮市観光協会特別委員会(会長=里中陽互・市観光協会長)は24日、田岡実千年市長に「通過型観光地から地域主導の滞在型観光地への実践」を提案。委員会でまとめた市の観光振興の具現化案を報告した。
観光客に占める宿泊客の割合が10・7%にとどまる市の観光を取り巻く現状を踏まえ、市観光協会では、昨年9月に特別委員会を設置。通過型から滞在型の観光地を目指すため6回にわたり協議を進め、「地元に眠る観光資源(素材)を発掘し、磨き上げにより観光客が聖地・熊野新宮へ行ってみたくなる回遊滞在型観光コンテンツを地元のわれわれが一体となってつくる」ための実践への取り組みをまとめた。
この日は里中会長と隅地洋・特別委員会副会長、市観光協会の森本祐司専務理事、山本大輔事務局長らが市役所を訪れ、「癒やされます」をコンセプトに回遊性を高める滞在型観光コンテンツを提案した。
新宮城・神倉神社・熊野古道を三つの柱に「新たな発見に感動する~しんぐう 魅力発見旅~」と題し▽新宮城跡と城下町食べ歩き・まち歩き▽熊野川舟下りと新宮三社巡り▽海の熊野古道と万葉歌人の吟行巡り―など七つのプラン案を提示し、多様なニーズに対応するため、テーマ別に地域の観光資源を生かしたミニツアーや体験などもまとめた。
また、市に対して「観光コンテンツの情報発信と旅行エージェントへのプロモーション」「滞在型観光地を推進するための受け入れ態勢の整備」のための取り組みなどを要望として提案した。
隅地副会長は「地元が中心になって行政と連携することが大事。市民を巻き込まないと本当のおもてなしはできない」。里中会長は「官民協力し合い、観光地として新宮をつくっていければ」と主張。
提案を受け、田岡市長は「行政の役割も具体的に示していただいた。実現できればまちの活性化に結び付く。今すぐにはできないこともあるが、行政としても皆さんと一緒にできることからやっていきたい」と応じた。
(2020年12月25日付紙面より)
「お食事処きく」が義援金 (新宮市 )
新宮市井の沢の「お食事処おふくろの味きく」の店主・森下喜久(きく)さんは23日、市社会福祉協議会(田中信秀会長)に、今年7月に熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で発生した「令和2年7月豪雨」への義援金を託した。
同店舗では郵便ポスト型の貯金箱を設置しており、売り上げの一部を寄付するなど募金活動を続けている。地域住民をはじめ森下さんの人柄を慕い、全国各地から訪れる出張者、観光や帰省客らが募金に協力。来店者たちの善意で、今回3万5876円の寄付が集まった。これまでも東日本大震災(2011年)や紀伊半島大水害(同年)、熊本地震(16年)、西日本豪雨(18年)、千葉県で発生した台風15、19号による大雨災害(19年)などの被災地にも義援金を送っている。
森下さんは協力してくれた来店者らに感謝し「少額ではありますが、貯金箱には多くの人の温かい真心が詰まっています。復興を目指す中、今年は新型コロナウイルスの影響もあって大変な日々を過ごしていると思います。少しでも役に立てればうれしい」。
義援金を受け取った大谷康央事務局長は「年末年始を迎える中、コロナ禍で思うように復旧が進んでいない話を耳にしているので、願いが込められた支援にありがたく思います。復興に向け有効に活用してもらえれば」と話していた。
(2020年12月25日付紙面より)
吹奏楽部ミニコンサート (串本古座高校 )
県立串本古座高校(左近晴久校長)の吹奏楽部(仁木愛里部長、部員7人)が23日、生徒有志が自主設置したイルミネーション前でミニクリスマスコンサートを開いて場を盛り上げた。
体育祭や文化祭などの行事をコロナ禍の影響で失った生徒らの思い出づくりの場になればと願って設置したこのイルミネーション。本点灯を始めた直後に「ミニコンサートも開けないか」というアイデアが持ち上がり、提案を受けた同部は生徒有志と同様の思いで挑戦を決意した。
部員は5日間というごく限られた時間の中で、雰囲気に合う楽曲を急ぎ習得。迎えた本番ではアンコール曲を含め3曲を演奏し、生徒やその家族、住民や教員が鑑賞し拍手でたたえるなどした。
演奏を終えて仁木部長(2年)は「楽しかったけれど、練習時間が短くて完全な演奏で聴かせられなかったのは残念」と苦笑いしつつ、「コロナ禍で楽しいことがどんどん減っているけど、こんな風にできることもいろいろとある。みんなで協力してやっていきたいですね」と込めた思いを語った。
このイルミネーションは来年1月15日(金)まで(12月29日~1月3日を除く)の平日午後5時~8時に点灯している。
(2020年12月25日付紙面より)
直見の妙見神社で区民有志 (古座川町 )
古座川町直見(ぬくみ)にある妙見神社で22日、数十年ぶりとなる例祭が営まれた。区長の畦智邦男さんら区民有志7人がかねての思いにコロナ禍退散の願いを積んで奉仕の再開を決起。約40人が参列し、祭神に礼を尽くした。
この神社は妙見橋の右岸側に位置。石垣の上部に宇津木石を組むなど重厚な境内に、明神~三尾川(みとがわ)を向く方向で祭神が祭られ地蔵尊が安置されている。主祭神は牛頭天皇。畦智さんによると例祭は旧暦11月8日に営まれていたが、幼少だった数十年前に餅まきを見た記憶を最後に途絶えている。他方、区外でこの神社を高く評価する声があることにも気付いていて、いつか奉仕を再開したいと思いを募らせているところで新型コロナウイルス流行という時代に直面。牛頭天皇には疫病退散を願い祭られる側面があり有志は今こそ再開と思い立ったという。
旧暦11月8日に当たる新暦12月22日を期日とし、古座神社の石田保宮司に出仕を依頼して例祭の執行を触れ込み。当日は境内をのぼりで飾って神饌(しんせん)を献上し、石田宮司に続いて参列一同で玉串をささげて祈願した。神事後は餅まきや飴まきをし、神前に民の活気を誘って締めくくった。
同橋の下は遊泳場として親しまれるが、今まで大きな事故があったことはなくこれも同神社のご加護だと感謝する有志ら。畦智さんは「コロナ感染はしないさせないの思いで何とか早く収束してほしい。全ての区民の安全と健康と繁栄と併せてそう願った」と語り、今後は区の役員の総意が得られれば区行事、得られずともできる限り例祭を続けて直見の氏神として忘れずに見守る意欲をにじませた。
(2020年12月25日付紙面より)
青岸渡寺で大すす払い (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の西国第一番札所である那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で16日早朝から昼ごろにかけて、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。初雪が舞う中、髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などの清掃に取り組んだ。
同寺によると、この日は気温が低く、午前8時の時点で寺内の温度が3・5度と今年一番の冷え込みだという。
職員らは協力してササの葉を先に付けた長いタケを使い、天井にたまったほこりを落とした。
重さ450㌔、直径1・4㍍、大きさでは日本一といわれている本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)は職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。
髙木副住職は「今年はコロナに始まりコロナに終わる年。ほこりとともにコロナも打ち払いたい。一日も早いコロナの終息と皆さまのご多幸がやって来るように祈っています」と語った。
(2020年12月19日付紙面より)
来店者に記入を呼び掛け (新宮市料理飲食業組合 )
新宮市料理飲食業組合(平見一雄組合長)は14日から、来店者に名前や電話番号などを記入してもらう取り組みを始めている。
多くの帰省客や観光客が見込まれる年末年始に向けて新宮食品衛生協会(食協)が協力し、新型コロナウイルス感染者が発生した場合の早期対応が目的。新宮調理師会にも協力を依頼している。濃厚接触者の特定が容易となるため、組合に加入していない同市から串本町までの飲食店にも周知を図っていくとのこと。
取り組みには名刺大の「ご来店カード」を使用し、同組合に加盟している60店舗へ配布。▽名前▽電話番号▽和歌山県内もしくは県外在住▽県外の際には県名を書く―の記入欄を設けている。家族や複数人など団体での来店時にはその代表者に記入を求め、感染者が発生すればカードを基に保健所が濃厚接触者をたどる。カードがない場合は報道機関で店名を公表して来店者に名乗り出てもらうよう呼び掛けていくという。
同市千穂で平見組合長が経営している「うどん・そば処たぬき屋」では11日から試験的に取り組みを開始した。平見組合長は「保健所と話をして協力を得ながら制作することになりました。組合に非加入でも食協なら飲食店はほとんど入っている。任意であると告げた上でお願いすると、ほとんどのお客さんが書いてくれます。観光で訪れた人も協力してくれます」。
「保健所の負担を少しでも軽くしたい。人口が少ない当地域では店名公表は死活問題となってしまい、店が開けられなくなってしまいます。手間はかかるが、お客さんと飲食業を守るため。ご来店の際には記入をお願いし、各店舗および業界全体のために協力して乗り越えましょう」と話していた。
(2020年12月19日付紙面より)
町民向けロケットWS開始 (串本町 )
串本町が14日、田原地区を対象にしてロケット事業に関するワークショップ(WS)を山村交流センターで開いた。地区内3区の区民ら20人が参加し、来年度の打ち上げに向け基礎知識などの説明を受けた。
このWSは、ロケット事業を生かした地域振興を目指す同町が足掛かりとして展開する誘客多角化等実証事業の一環。来年度の打ち上げに向けた機運を高める目的で学校、団体、町民を対象に計30回開くことを目指していて、団体、学校に続いて動き出した町民向けの初回は民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」が所在する地元への礼として田原地区とする形を取った。
この日の講師は同事業の委託を受ける株式会社USPジャパン代表取締役の新津研一さんが担当。校時を考慮した学校向けに比べて町民向けは少し色濃くの約90分の内容で▽スペースポート紀伊の概要と運用するスペースワン株式会社が目指す事業展開や小型ロケットの構造や性能▽人工衛星の時代変遷と現在の生活に果たしている主な役割▽ロケット事業について地域が取り組める事柄―の3部構成で説明を進め、質疑応答や小休憩を適時織り交ぜた。
翌15日は事前申し込み少数で告知した3回のうち、午前と夜半の2回が中止となったが、午後(日中)に地区問わずのWSを1回実施した。以降の町民向けWSの日程は14日現在で未定。参加者には教材として冊子「スペースポート紀伊まるわかりブック」などを配り、参加した町民からの基礎知識の普及も図っている。
役場企画課ロケット推進グループは2月半ばに想定する公開行事(同事業の成果発表会で町独自のロゴマークもこのタイミングで発表する予定)がずれ込まないよう、来年1月末時点での30回達成を目標にして順次進めるとしている。
(2020年12月19日付紙面より)
4年生がマイヤーレモン収穫 (井田小 )
紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長)の4年生25人が16日、御浜町阿田和にある杉浦利也さんの農園を訪れ、マイヤーレモン150㌔の収穫や試食を楽しんだ。
同校は地域をフィールドとした特色ある教育活動として、総合的な学習の時間を「『井田』未来 創造 Learning」と名付け、4年生は地域の環境資源や産業について学んでいる。
マイヤーレモンはレモンとオレンジの自然交雑によって生まれた品種で、通常のレモンより果汁が1・5倍多く、まろやかな酸味が特徴。
この日はたかみ農園の田中高美さん、石本果樹園の石本慶紀さんも協力。「レモンを食べてみたい人」と児童に問い掛けると一斉に手が上がり、「酸っぱい」「皮もおいしい」と話しながら全員で味わった。収穫作業では、大きなレモンを選んで二度切りし、分担してコンテナまで運んでいた。
濵口大幹君は「マイヤーレモンは酸っぱかったけれど、だんだん慣れて甘さも感じた。ミカンやレモンの勉強は楽しい」と話していた。
(2020年12月19日付紙面より)
新宮グラウンドゴルフ同好会「黒潮クラブ大会」
那智中学校で巡回公演 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)で15日、公益財団法人鎌倉能舞台による巡回公演があり、全校生徒149人が迫力の能・狂言の舞台を鑑賞した。
文化庁の令和2年度「文化芸術による子供育成総合事業」の一環。子どもたちに優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することで、発想力やコミュニケーション能力の育成、将来の芸術家の育成につなげることを目的としている。能は、室町時代初期に観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)によって大成された現存する世界最古の演劇。江戸時代には、支配階級である武家が共通の日本語や正しい発音、荘重な身のこなしを身に付けるための教科書の役割を与えられ、手厚く保護された。演出法や台本、装束道具類がほとんど草創当時のまま保存されており、2001年にはユネスコの世界無形文化遺産第1号に認定された。
生徒たちは最初に能の歴史や用語について解説を受け、小学6年生の国語の教科書にも登場する狂言「柿山伏」を鑑賞。能「小鍛冶(こかじ)」では、みかどから剣を打てとの命令を受けたものの、相槌(あいづち)を務める者がおらず困り果てた刀鍛冶・三条宗近(さんじょう・むねちか)が稲荷明神に祈ると、使いのキツネが現れて相槌を務めるという物語を字幕付きで楽しんだ。
狂言体験ワークショップもあり、能楽師2人から立ち方や作法、サルやトンビなどの動物の鳴き真似を教わり、全員で実践していた。
岡校長は「誰でも観阿弥、世阿弥という名前は知っているが、本物の能の舞台を鑑賞できる機会はなかなかない。しっかりと目に焼き付けてほしい」と話していた。
(2020年12月17日付紙面より)
新種・キイカギテシャコエビ (串本海中公園 )
串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)がこのほど、串本の海で見つかった新種・キイカギテシャコエビの飼育展示を始めた。
このエビは2018年5月、同館の平林勲主任学芸員が同センター沖で展示動物を採集中に発見した。同定を試みたが該当する種名が見当たらず、十脚甲殻類に詳しい千葉県立中央博物館の駒井智幸・動物研究科長に精査を依頼したが同じ結果となり、今年7月に動物分類学の学術誌「Zootaxa(ズータクサ)」で公表。カギテシャコエビ属としては世界で16種目、国内で4種目、本州温帯域で2種目の新種発見となった。
平林主任学芸員はこの経緯を発表した当時、駒井科長と連名で「今後新たな個体が採集できたときは飼育展示し、大勢の皆さんに知っていただきながら生態の調査をしていきたい」とコメント。その節目が10月28日に訪れ、1個体目と同じ水深14㍍の海底で2個体目を見つけて生体展示へと踏み出した。
体長は1個体目より大きく約1・8㌢。今月13日までに2回の脱皮をしながら飼育環境で生き続けていて、「甲殻類は栄養状態が整っていないと脱皮をしない。この個体は1カ月スパンで脱皮をしていて、ある程度飼育できているのかなと思っている。最近になってエビと魚のミンチを食べる様子も観察できた」と最近1カ月の様子を語る。
カギテシャコエビ属は巣穴を掘って身を隠すとされているが、キイカギテシャコエビは水槽に入れた砂に巣穴を作らず石の裏などに身を隠すことが大半。平林主任学芸員は「飼ってみないと分からないことはまだまだ多く、例えば鈎(かぎ)のような第一胸脚をどう使うのかもまだ観察できていない。できるだけ長く展示飼育しながら手探りで生態を調べていきたい」と意気込んでいる。
展示場所は館内Aゾーンにある串本の海大水槽そば。キイカギテシャコエビが嫌がらない明るさで照らし、観察しやすくしている。
(2020年12月17日付紙面より)
新宮市、那智勝浦町など
熊野地方で16日、初雪が観測された。新宮市や那智勝浦町の市街地では雨交じりの雪がちらついたほか、那智山では一時ふぶく場面も見られた。
全国的に冬型の気圧配置が続き、真冬並みの寒さとなった同日。太平洋側にも雪雲が流れ込み、広い範囲に雪を降らせた。
那智山では午前8時ごろから雪が降り始めた。熊野那智大社によると同時間帯の温度計は2度を指していたという。
和歌山地方気象台では、北部の山地を中心に17日未明から大雪となる見込みであるとし、積雪や路面凍結による交通障害などに注意を呼び掛けている。
(2020年12月17日付紙面より)
一足早く迎春準備 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は15日、宝物殿で掲げられていた大絵馬を「子(ね)」から来年のえと「丑(うし)」へと掛け替えた。
大絵馬は縦約3㍍、横約4㍍。しめ縄を装着した牛と那智の滝から昇る朝日が描かれている。男成宮司が11月下旬から描き始め、約20日間かけて完成させた。旅客の道中安全を願い作った小絵馬2枚(いずれも縦0・9㍍、横1・2㍍)はJR紀伊勝浦と新宮の両駅に掲げられる。
ツアー旅行で参拝に訪れた廣瀬喜代子さんは「たまたま訪れた日に来年の絵馬を目にすることができてタイミング良くうれしいです。牛の勇ましさの中にも品や趣があって素晴らしい。新型コロナウイルスの収束が見えずに気持ちが暗くなりがちですが、来年は明るさを忘れないで強く元気で過ごせる一年にしたいです」。
男成宮司は「牛は天神様のお使いといわれており、おっとりとしたイメージとともに我慢や忍耐強さを持ち合わせているものだと思います。コロナウイルス感染症の影響で大変な年となりましたが、来年は困難にめげずに穏やかな歩みを進めていけるものになってもらえれば」と語った。
(2020年12月17日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社旧社地・大斎原で15日、九鬼家隆宮司による恒例の一文字揮毫(きごう)があった。白装束に荒縄のたすき姿で力強く「前」と書いた九鬼宮司は「根気強く、自分の歩幅で前に」と祈念した。
新年への願いを込め九鬼宮司が書き始め13年目。3密を避けるため、初の大斎原での揮毫となった。
大鳥居の真下に敷かれた縦横約3㍍の白い布を前に精神統一を図った九鬼宮司は、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げた。「令和三年辛丑(かのとうし)」「祈コロナ終息」と記し朱印を押して書を仕上げると、見守った参拝者らから大きな拍手が起こった。
前日に揮毫する字を決定した。「新型コロナの影響で多くの人が悩み、足踏みした年だった。自分の歩幅で夢や未来、目標に向かって方向性を見失うことなく前に進んでほしい」との願いを込めた。
「祈コロナ終息」には、医療従事者への感謝と「青空のような晴れ晴れしい一年であるように」と青色のインクを使用した。
「ゆっくりでいいから進んでいこうよ」と、背中を優しく押すイメージで筆を動かしたと九鬼宮司。「キャンバスは自分で描くもの。我慢しながらも、半歩ずつでもいいから前(未来)に進む一年になれば」と話していた。書は年内中に社務所前に掲げるほか、複写した同サイズのものを大斎原の大鳥居下にも掲揚する。
同大社では3密回避のため初詣における「分散参拝」を呼び掛けており、毎年境内で執り行われる「新年初祈祷(きとう)」を大斎原で斎行する。
(2020年12月16日付紙面より)
廣瀬拓哉さんが指導と講演 (南紀ボーイズ )
太地町森浦の旧グリーンピア南紀で13日、同町を拠点に活動する中学生硬式野球チーム「和歌山南紀ボーイズ」(漁野尚登代表)の野球教室があった。履正社スポーツ専門学校野球コースの廣瀬拓哉コーチ(29)が同チームの選手30人を指導し、共に汗を流した。
廣瀬さんは大阪府枚方市出身で、高校時代には近畿大学附属新宮高校硬式野球部の主将を務め、近畿大学へ進学。大阪府で4年間社会科教諭として勤めた後、2017~19年には国際協力機構(JICA)日系社会青年ボランティアとしてブラジルへ赴き、現地の日系人コミュニティーで野球指導や日本文化継承、日本語教育に携わった。現在は野球コーチをしながら、日本語教師や「持続可能な開発目標(SDGs)」推進に関する講演活動を展開している。
練習では、内野ゴロの捕球から一塁への送球を安定させるフォームを指導。午後のキャリア教育では、野球の経験を生かした将来設計について語った。「自分には野球があったから、外国語を覚え、海外で活動することができた。体の動かし方と同じで、将来のビジョンも幅広い選択肢を持っておくことが大事」と言い、「甲子園に出られなかったら、プロ野球選手になれなかったら終わりではない。野球の可能性は無限大。ぜひ、将来地域の野球を盛り上げてほしい」と呼び掛けた。
また、甲子園出場の夢を追い掛けて親元を離れる3年生の選手たちに「寮に入ると寂しくなることもあると思う。一緒に過ごせる今を大切に、全力で頑張って」とエールを送った。
新宮市三輪崎で食や肌、体全般に関する教室を展開する「イロドリ」の中村美奈子さんによる講座もあった。中村さんは「体づくりで一番大事なのは消化吸収力」と話し、旬の食材や発酵食品を食卓に取り入れ、よくかみ、ドカ食いをしないこと、基礎体温を高めることなどを呼び掛けていた。
(2020年12月16日付紙面より)
新宮市のタウンガーデン
新宮市保健センター横の「タウンガーデン」で、14日からイルミネーションの点灯が始まった=写真。来年1月末ごろまで点灯を続ける。
同所のイルミネーションは15回目。花づくりボランティア「タウンガーデン」(平田裕子代表)会員の高齢化などの理由から、以前より協力していたフラダンス教室「AniAni Hula Studio」(司空慧子代表)がイルミネーション設置を引き継いで今回で4回目となる。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、毎年実施していた点灯式は中止となったが、AniAniメンバーやタウンガーデン会員らが1週間ほどかけてイルミネーションやクリスマスオーナメントなどを設置。晴れて点灯の日を迎えた。
点灯期間中は同所のアーチ付近に募金箱を設置。平田代表が「イルミネーション継続のためにご協力を」と呼び掛けている。
(2020年12月16日付紙面より)
JAL社員がキャリア教育 (古座川町 )
古座川町立明神中学校(海野文宏校長)の生徒12人が14日、日本航空株式会社(JAL)のオンラインキャリア教育を受け自身の将来を考えるきっかけを得た。
この教育は、同社業務企画職の丸島拓郎さんが「将来を目指す学生に失敗を恐れず挑戦してみようと思えるきっかけを託したい」という思いで企画。複数の専門職で成り立つ同社ならではの手法として、子どもが将来の夢として思い描くことも多いパイロットに協力してもらい活力のある展開を目指している。
そのような発信の受け手を丸島さんが探していることを知人経由で知った同町観光協会の須川陽介会長は、町内の子どもたちにとっていい機会になると確信して同教育と中学校を仲介しこの日は明神中、18日(金)に同町立古座中学校がそれぞれ受講することとなった。
明神中の同教育では、企画者の丸島さんとパイロットの川上大輔さんがウェブ会議システムを用いてオンライン登壇。学生時代の自分たちの姿と航空業界を目指すようになったきっかけやタイミング、学生時代の経験が社会人になってからどのように力になっているかなどをそれぞれ語り、そのような人生の歩みや業種に関係する生徒の質問に答えるなどした。
丸島さんは「失敗を糧にして次に成功すれば、その失敗は気分的に帳消しになる感じだ」と実感を伝え、学生時代の苦い経験や挫折は今の仕事や人生に挑み続けるエネルギーになっていることを強調。学生時代は失敗を恐れずたくさん挑戦し迷ったときは一人で抱え込まず親や友達と相談して考えた方が良い、と自分に足らなかった点をメッセージとして生徒へ託し、将来への挑戦を後押しした。
授業1時間分という限られた時間の中で学生への思いを託した2人。生徒は「何事もちゃんとしたいという気持ちになれた」「つまらないことでも頑張れば面白くなるという話が印象的で、自分も頑張ってみようと思った」など感想を伝えて経験談やアドバイスに感謝して締めくくった。
古座中ではパイロットの石川貴一さんと丸島さんがオンライン登壇して生徒の将来への挑戦を後押しする予定。
(2020年12月16日付紙面より)
障害者スポーツ体験会「陸上競技」
小学生ソフトテニス選手権大会県予選会
神倉小6年がふるさと学習 (新宮市 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童436人)で10日、ふるさと学習が行われた。6年生83人が、県立新翔高校の野間清教諭、中岸速人教諭、建築技術部の山口裕大君(3年)、三宅悠夢君(2年)の協力の下、体育館に四畳半の川原家(かわらや)を建設した。
同校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環。子どもたちに町の歴史や文化などを学んでもらおうと、協議会メンバーを中心に有志ボランティアが協力して授業を設けている。
6年生は「熊野川と暮らし」をテーマに学習を進めており、11月24日には中瀬古友夫さんから川原家の歴史を学習した。川原家はくぎを1本も使わずに組み立てる簡易商店で、洪水時に短時間で解体・建設ができることが特徴。生活物資や木材、炭などの交易の舞台として市の発展を支えた権現河原に、明治~大正の最盛期には約300軒の宿屋や鍛冶屋、土産物屋、風呂屋が建ち並んでいた。
川原家を組み立てる手順を学んだ児童は、安全に気を付けつつ木材を組み立てていった。土台に柱を立てて貫(ぬき)を通し、梁(はり)と桁(けた)を渡して、最後はシュロ縄で棟木と屋根板を固定させて完成させた。見学の児童も、徐々に家の姿に近づいていく川原家の様子を熱心にメモに取った。
壁板張りやくさび打ちを担当した加子坂有晟君は「柱は重かったけれど、楽しかった。新宮の歴史を知るいい機会になった」と話していた。
(2020年12月11日付紙面より)
宇久井中でサポーター講座 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長、生徒62人)で9日、認知症サポーターキャラバン養成講座「認知症って何だろう」が開かれた。株式会社下里福祉のつつじ園に勤める看護師の川口利恵さんが講話し、1年生29人が認知症の中核症状や地域の患者への接し方を学んだ。
同校は本年度、人権学習の一環として車椅子・アイマスクの福祉体験やバリアフリー学習に取り組んでいる。同講座は認知症について正しい知識を身に付け、患者や家族の支援者となる「認知症サポーター」を育成することを目的に、全国の自治体で実施されている。
川口さんは、アルツハイマー病や脳血管障害によって新しい出来事が記憶できなくなり、時間や場所などの認識が混乱して生活に支障が出てくる認知症の症状を解説。患者の内面で起きている世界や気持ちを想像することの大切さを語り、「認知症患者の背景には彩り豊かな生活や家族がある。自分らしく、一生懸命今を生きているその人を理解して」と呼び掛けた。
生徒たちは認知症患者の手記を読んで、これまで普通にできていたことができなくなる患者の不安や困惑、失敗をとがめられることで生じる自責の念を想像。地域でいつもと様子が違う高齢者を見掛けたときの適切な声の掛け方や接し方を学んだ。
講座を受けた生徒には認知症サポーターの証しであるオレンジのリストバンドが配られ、早速身に付ける姿も見られた。
(2020年12月11日付紙面より)
串本町立潮岬中学校(水上茂秀校長、生徒65人)が9日、ロケット事業に関するワークショップ(WS)に参加し、田原地区で建設中の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」における打ち上げ開始に向け基礎知識を教わるなどした。
このWSは、町事業「誘客多客化等実証事業」の一環。町民のロケット事業に対する機運を高めるため、将来を担う世代が集まる町立の13小中学校と県立串本古座高校を必須とし、年度中に計30回開くことを目指している。
すでに観光を含む商工業者を対象に部分実施、町民の代表で構成される議会を対象に初の全体実施をしていて、その成果を加味した内容を13小中学校の先陣を切る形で潮岬中が受けた形となっている。
この日はWSを監修する株式会社USPジャパン代表取締役の新津研一さんが講師として登壇。そのノウハウを受け継ぎ次期講師となるため、南紀串本観光協会ガイド部会の会員も同席した。
新津さんはロケット事業関係者のWSに向けたメッセージを紹介し、串本町の今の状況を生徒に感じさせた上で▽同発射場や小型ロケットの概要▽スペースワン株式会社が目指す事業の概要▽小型ロケットとさまざまなロケットの対比▽人工衛星が生活に果たす役割とその産業の将来展望▽串本に注がれる注目に対して自分たちができること―などを語った。
終盤では田嶋勝正町長のビデオメッセージを視聴し、田嶋町長は「これからロケットが串本町を大きく変える。それがまさに君たちの時代。ぜひとも知恵を出し共に頑張ろう」と呼び掛けた。教わった事柄を後で振り返れるよう、WSの内容をまとめた冊子「スペースポート紀伊まるわかりブック」と小型ロケットの解説を印刷した下敷きも配布。生徒を代表して平賀令晃(れおう)君(2年)は「話を聞いてさらに興味を持ち、発射が楽しみになった」と感想を述べてWS実施に感謝した。
□ □
同日現在、潮岬中と出雲小と串本西小が2学期中の参加を希望。他の小中高校は未定で、年明けに参加する見込み。他方、町民向けには14日(月)に発射場がある田原地区(田原・上田原・佐部)で実施し、15日(火)の午前、午後(日中)、同(夜半)に定員30人の事前申し込み制で実施することが決まっている。
15日の3回は10日締め切りだが、9日現在で定員まで余裕がある状況。その他の実施は未定。母体の町事業は成果報告会実施が必須となっているため同町ロケット推進室は1月末までに30回達成を目指すとしている。
このWSの問い合わせは同町ロケット推進グループ(電話0735・67・7004)まで。
(2020年12月11日付紙面より)
やまじ採れたて市で奉仕作業 (御浜町 )
御浜町山地の無人市場「やまじ採れたて市」(尾崎英夫・管理者)と山地区(山本進部区長)は10日、ボランティアで無人市場駐車場の改修工事に取り組んだ日本土木工業㈱とユウテック㈱に記念品を贈呈した。
市場は今年、開設10年を迎え、アスファルト舗装が傷んでいたことから、日本土木工業が11月17日に舗装、ユウテックが翌18日に白線ラインを引いた。
奉仕作業に当たった両社に記念品を贈り、山本区長は「センターラインが消えかかっていたので、整備していただいてきれいになった。出品者の皆さんも喜んでいる」と感謝した。
両社は山地地区企業会(上野公太郎事務局長)に所属し、同企業会を代表して椋野玲史・発起人が「この施設は補助金をもらっておらず、自助自立で運営している。企業会の中で協力していただきありがたい。心から感謝申し上げます。今後、ますますこの市場が長く続き、高齢者の方々の楽しみにつながれば」と述べた。
やまじ採れたて市は、2010(平成22)年4月に開設。33のブースに生産者の写真プレートを設置し、顔が見える市場として人気を集めている。今の時季はミカンやマイヤーレモン、ハクサイ、ダイコン、イチゴなどが並び、朝からにぎわいを見せている。
(2020年12月11日付紙面より)
新宮グラウンドゴルフ同好会 (新宮市 )
建設工事パトロール実施 (新宮労基署 )
新宮労働基準監督署(中前英人署長)は1日、新宮市佐野の株式会社エフオン新宮発電所新設工事現場でパトロールを実施。労働災害防止の啓発に努めた。
パトロールは年末年始無災害運動(12月1日~1月15日)期間中の取り組みの一環。慌ただしい年末年始において、大掃除や設備の保守点検などの作業が多くなることに加え、積雪や凍結による転倒などの危険が増すなど労働災害発生の危険性が危惧される中、安全管理意識を引き締め、経営者・労働者が一丸となって安全衛生活動を推進し、無災害で乗り切る状況を促すことを狙いとしている。本年度の標語は「きっちり確認 ゆっくり休息 しっかり準備 年末年始無災害」。
和歌山県の11月10日現在の労働災害件数は781件。昨年同時期から9件減少しているものの死亡事故は6件に増加しており、予断を許さない状況となっている。
この日は和歌山労働局の片野圭介・労働基準部長と新宮労働基準監督署の松尾駿・労働基準監督官が現地を訪れ▽墜落・転落災害の防止▽建設機械、クレーン等災害の防止▽倒壊、崩壊災害の防止▽火災・爆発等災害の防止▽職業性疾患の防止―などを重点的にパトロールを実施した。
同社技術統括部の水野泰朗副部長が工程調整会議の実施や、作業エリアや工事車両、重機配置などの調整にデジタル野帳アプリを使用していることなどを説明。施工を行う株式会社大林組からも各種パトロールの実施や情報発信・共有のために現場対応ビジネスアプリを導入しているなどの紹介があった。
パトロールを終え、片野労働基準部長は「段差などにも配慮されており、きれいに作っていただいている。事故の起こりにくい現場と感じた」などと講評。さらなる安全管理の徹底を求めた。
同社の発電所は来年秋ごろの完成を予定しており、そこから試運転を経て2022年3月から運転を開始する予定。発電所の定格出力は1万8000㌔㍗で、年間発電量は一般家庭約3万世帯分となる。年間稼働日数は330日(24時間稼働)。燃料として県内や近隣県から調達した木質チップを年間約18万㌧使用する。
(2020年12月4日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で2日、来年のえと「丑(うし)」の色紙が完成した。九鬼宮司が7月初旬から墨とポスターカラーで描いていた。色紙は手描き1000枚、印刷2000枚を用意。手書きは元旦以降祈とう(有料)を受ける参拝者らに授与され、印刷は2000円で3日から授与されている。
手描きの色紙には太陽を背にした黒牛を描いた。牛の輪郭を描く線に、鋼のよろいをイメージした金色を使用し「世界中の人々が難局を取り除きながら新たな一歩を踏み出し、大きく羽ばたくことのできる明るい年であるように」と願いを込め「翔」の文字を書き入れた。
印刷の色紙には真正面を見据える青牛。背中には「いい一年を」と鏡餅を背負っている。青色に医療従事者への感謝を込め、「よみがえりの地」熊野から新たな出発を興してほしいとの思いから「出発」の文字を添えた。それぞれの色紙に「祈 コロナウイルス終息」の印が金色と銀色で押されている。
九鬼宮司は「共に新型コロナの終息を願って仕上げた。皆さんが力強く前に進む一年であってほしい」と色紙に込めた思いを語った。
印刷色紙は郵送も可能(送料別途)。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。
(2020年12月4日付紙面より)
冬の飛散抑えるため設置 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が3日、会員や関係者の協力を得て串本町くじ野川にある橋杭海水浴場に防砂ネットを設置した。
環境省「快水浴場百選」の一つに数えられる同海水浴場は、橋杭岩や紀伊大島を望める開放感や良好な水質、絹のようになめらかな砂浜を特色とする。他方、冬場に強く吹き抜ける風で砂が舞いやすく、近隣への飛散とそれによる砂浜の目減りを抑えるためシーズンオフ中にこのネットを設置している。
この日は中村洋介副会長ら14人が作業に参加。設置場所は遊泳区域内の砂浜で、海岸線に対して垂直となる方向へ高さ約1㍍、幅約12㍍のプラスチック製ネット16枚を約4㍍間隔で張り、過去の使用で破れた部分を取り除いた短めの再利用ネット3枚も追加で設置して約80㍍幅で飛散抑制の対処をした。
設置期間はシーズンイン直前の来年3月末前までを予定。舞い上がった砂を飛散する前にネットへ当てて落とす仕組みで、例年ネットが半ば埋まるぐらいの飛散抑制効果を発揮している。本年度は県事業により、遊泳期間終了後に砂1100立方㍍が追加されたところ。新たな砂が少しでも飛散抑制できることを期待して作業を締めくくった。
(2020年12月4日付紙面より)
大林さんに全商連会長表彰 (南紀くろしお商工会 )
女性会員の増強などに貢献したとして、南紀くろしお商工会女性部部長で和歌山県商工会女性部連合会の理事を務める大林幸子さんが全国商工会連合会会長表彰・女性部功労賞を受賞した。2日、那智勝浦町商工会館で伝達式が行われ、同商工会女性部の辻本圭子副部長や中村美紀子副部長、会計の東佳代さんが祝いに駆け付けた。
同商工会によると、例年、東京都渋谷区のNHKホールで商工会全国大会が開催され、総理大臣や参議院・衆議院の議員などを含む約2000人規模で実施されているという。
今年は商工会法施行60周年記念の節目の大会だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小して開かれた。コロナの影響を鑑み、和歌山県からは県商工会連合会の代表のみが出席した。
同商工会に在籍し40年以上が経過した大林さん。女性部の部長は6年目となり、これまで会員増強やさまざまな商工会活動などに尽力してきた。
女性部として2015年に中小企業庁長官表彰を受賞、その翌年に部員増強の年間実績が1位となり、全国商工会女性部連合会から表彰されている。それらの活躍を含め、県商工会連合会が大林さんを推薦し、今回の表彰に至った。
同商工会の森川起安会長は「私が会長を務めて19年目だが、このような賞を受賞したのは初めて。私にとっても名誉なこと」と評価。
「これだけ多くの女性会員を増強できたのは全国でも珍しい。組織にとって大きな力だからこそ表彰されたのだと思う」と語った。
大林さんは受賞について「商工会の皆さまや女性部の皆さまのおかげ。慢心することなく、これからも高みを目指していく決心であります」と話した。
(2020年12月4日付紙面より)
那智勝浦少年野球クラブが訪問
新宮市民スポ祭兼連盟杯社会人大会 (紀南バレーボール連盟 )