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2021年05月26日
1 目指せ!インターハイ出場
 新宮市の各高校で壮行会  

 2年ぶりの和歌山県高校総合体育大会(全国高校総合体育大会〈インターハイ〉県予選)に向け、県立新宮高校で21日、新翔高校で24日、壮行会が開かれた。6月13日(日)までに各地で30競技33種目が行われ、県内各校から6687人が出場。優秀な成績を収めた選手は、7月24日(土)~8月24日(火)に開かれるインターハイへの出場権を手にする。なお、近畿大学附属新宮高校は17日に放送で壮行会を実施した。

  □     □

■新宮高校



 県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)では▽ハンドボール▽バレーボール▽バスケットボール▽バドミントン▽ソフトテニス▽卓球▽弓道▽ラグビー▽サッカー▽陸上競技▽剣道▽空手道▽レスリング―の各クラブの選手が拍手で迎えられて体育館に入場。

 生徒や教職員たちを前に各クラブの主将が「少しでも多く試合ができるよう頑張ります」「実力を発揮できるよう取り組む」などと力強く意気込みを語った。

 東校長は「これまで皆さんは仲間と共に苦しい練習に耐えてきました。家族をはじめ、支えてくれた人たちに感謝を忘れず頑張ってほしい」と呼び掛けた。生徒会長の岩本和花(のどか)さん(3年)は「これまでの努力や仲間を信じて思う存分、力を発揮してください」とエールを送った。最後は応援歌を静聴し、健闘を誓った。

  □     □

■新翔高校



 県立新翔高校(藤田勝範校長、生徒312人)からは▽陸上競技▽水泳▽卓球▽ソフトテニス▽バスケットボール▽バレーボール▽バドミントン▽サッカー▽弓道▽ハンドボール▽ラグビー―の11競技に計136人が出場する。

 藤田校長は「新型コロナに十分注意しながら、悔いが残らないようしっかり頑張ってきて」。前期生徒会の大野百虹(もこ)会長は「努力は決して裏切らない。努力をしてきた自分と仲間を信じることが勝利への道」と激励した。

 出場選手を代表してバレー部主将の加藤ももさんが「どのクラブも総体に向けて厳しい練習を乗り越え、頑張ってきた。3年生にとっては最後の総体。自分たちの力を信じ、全力で戦ってきます。皆さん、応援よろしくお願いします」と呼び掛けた。最後に吹奏楽部が「学園天国」と「J―BEST'20」を演奏し、選手らの背中を押した。

(2021年5月26日付紙面より)

東啓史校長(左端)から激励を受ける選手たち=21日、新宮市の県立新宮高校
拍手で迎えられる出場選手たち=24日、新宮市の県立新翔高校
2021年05月26日
2 近くの高台に初めて逃げる
 津波に備え新たな避難場所  (相野谷小 )

 紀宝町立相野谷小学校(岩本直樹校長、児童54人)は24日、地震と津波を想定した避難訓練を実施。全校児童が学校近くの高台(海抜19㍍)にある2次避難場所まで逃げた。

 災害発生時、児童の命を守るとともに二次災害の防止を図り、安全避難の態勢を整えることが狙い。昨年度まで学校から1㌔離れた高台を2次避難場所としていたが、町学校防災アドバイザーで三重大学大学院工学研究科の川口淳・准教授から「川沿いの高台に向かうより、近くの高台に避難した方が安全」との意見を受け、本年度から変更した。

 訓練は授業中に巨大地震が発生したと想定。地震を知らせる放送が流れると、児童は机の下に身を隠し、揺れが収まった後、防災頭巾をかぶって運動場に避難した。

 津波発生の危険があることから、教室にいた児童は室内シューズのまま新たに指定した高台まで避難。初めて取り組んだ1年生も諦めずに坂道を上った。

 訓練終了後、岩本校長は「津波が発生したときは屋上に避難するが、状況によって高台に逃げることもある。自然災害はいつ、どこで起こるか分からないため、自分の命は自分で守ることが大事。そのために訓練、防災学習をして安全に素早く避難できるようにしましょう」と話した。

 同校は熊野川河口から10㌔離れているが、海抜10㍍のため巨大地震による大津波が発生した際は、海抜18㍍の学校屋上と学校近くの高台を2次避難場所に設定しているという。

(2021年5月26日付紙面より)

学校近くの高台まで逃げる児童たち=24日、紀宝町大里
2021年05月26日
3 交通事故の撲滅を目指す
 新宮市交通指導員協が総会  

 新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長)は24日夜、市役所別館で総会を開いた。本年度事業計画や予算を承認。交通安全・交通事故防止活動の推進や地域における交通安全教育の推進、新規会員加入の促進に力を入れていくことなどを確認した。

 開会に当たり、大前嘉助副会長が「全力で交通安全指導に取り組むことを誓う」と宣誓。田岡実千年市長が大峯虎夫さん(永年勤続)と故・大谷展郷さん(退任表彰)に感謝状を贈呈。欠席した被表彰者に代わり、清岡会長が受け取った。

 清岡会長は、県内では交通事故発生件数、負傷者数ともに減少しているものの、新宮市では昨年、おととしに比べて発生件数が5件、負傷者数が8人増加したと報告。

 「高齢ドライバーが関連する事故割合は相変わらず高く、その対策は重要な課題。一件でも交通事故が減少することを願い各種施策をより一層推進していきたい」とあいさつした。

 来賓の田岡市長は会員ら指導員たちの活動に敬意と感謝を示し「指導員のボランティア精神と活動なくして交通安全対策はありえない。市でも警察や関係機関、団体と連携協力し、より一層の交通安全対策を推進したい」。

 新宮警察署の山田守孝署長は「交通事故は普段の生活を一変させる。運転技能ではなく安全意識が重要。通学時の交通安全指導など、指導員の方々の地道な活動がドライバーの安全意識の高揚、交通事故抑止、注意喚起につながっている」と感謝した。

 今後、「丹鶴ホール」や新宮紀宝道路河口大橋、串本町の民間ロケット発射場の完成などに伴い、交通量が増え、交通事故の発生も懸念されると述べ「近年の交通事故減少傾向を維持するために施策に取り組んでいきたい」と協力を求めた。

(2021年5月26日付紙面より)

大前嘉助副会長が宣誓を読み上げた=24日夜、新宮市役所別館
清岡幸子会長
2021年05月26日
4 負担軽減や定住のきっかけに
 赤ちゃん誕生祝い金  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は今年4月から「赤ちゃん誕生祝い金」制度を開始している。出産を祝福するとともに祝い金を支給し子育て世帯を支援するもの。21日現在ですでに5件の申請があったという。

 「赤ちゃん誕生祝い金」は同町議会3月定例会で上程され可決された。予算額は440万円。第1子・2子が5万円、第3子10万円、第4子以降は20万円が支給される。

 条件は▽同町の住民基本台帳に記録されている人▽令和3年4月1日以降に出生した子どもの父または母▽出産後も引き続き1年以上那智勝浦町に居住する意思のある人―など。

 少子化の課題を抱える同町。出生数が86人だった2016年度と比較し、昨年度は48人と半数に減少している。同制度は「少子化の歯止め」対策の一つとして、今後も周知を進め、継続していく方針だ。

 近隣では串本町や古座川町がすでに同様の制度に取り組んでいる。担当職員は「祝い金によって子育て世帯への負担軽減はもちろん、町への定住のきっかけになってくれれば幸いです」と話している。

 堀順一郎町長は「出産を祝うこの制度。もう一人、子どもを産み育てたいという思いにつながれば。健やかに育てられる環境づくりに努めていきたい」と語った。

 なお、申請時には祝い金が振り込まれる口座通帳や印鑑、住民票が必要。福祉課子ども・子育て支援室で申請書に記入しその場で申し込むことができる。

 問い合わせは同支援室(電話0735・52・2946)まで。

(2021年5月26日付紙面より)

赤ちゃん誕生祝い金制度がスタートしている=那智勝浦町役場福祉課
2021年05月26日
5 生徒の学びの保障へ  矢渕中が公開授業研究会  (紀宝町 )
2021年05月26日
6 高齢者へワクチン集団接種  7月末完了を目指して開始  (御浜町 )
2021年05月26日
7 生徒と家族それぞれ挑戦  西向中で本年度体育大会  (串本町 )
2021年05月26日
8 「みんなが主役」掲げがんばる  潮岬小・潮岬こ合同運動会  (串本町 )
2021年05月26日
9 地元盛り込んだ新イラスト  温泉むすめ樹紀ちゃん  (那智勝浦町 )
2021年05月26日
10 集団接種状況など説明  教育民生委員会で担当課が報告  (新宮市議会 )
2021年05月26日
11 青空の下グラウンド駆ける 那智勝浦町で運動会・体育祭 
2021年05月26日
12 ブラシノキが真っ赤に  那智勝浦町  
2021年05月26日
13 産卵シーズン前に清掃活動  紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )
2021年05月26日
14 お悔やみ情報
  
2021年05月19日
15 泰山木がつなぐ心の交流
 高田小中に花が届く  (新宮市 )

 新宮市立高田小・中学校(大家淳志校長)に17日、市立図書館職員によって泰山木(たいさんぼく)の花14輪が届けられた。花の贈り主は市内在住の同図書館利用者。花の寄贈は、中学道徳の教科書(光村図書)に掲載されている「さよならの学校」(今江祥智著)に起因するものだ。

 「毎年五月の半ば頃になると、決まって見事な花を付けるその木を見ると、恭(やすし)はおじいちゃんのことをありありと思い起こした。~略~その木はおじいちゃんが七つのときにもらってきて自分で植えたもので、それから七十年以上も、おじいちゃんといっしょに育ってきたものだ」。

 そんな書き出しで始まる「さよならの学校」は、「木」を少年に託して亡くなった「おじいちゃん」の思いを引き継ごうとする家族愛にスポットを当てたストーリー。祖父の死に直面した少年の物語を通して、脈々と受け継がれていく生命の大切さや、愛情を受けて育てられてきたことに対する気付きの醸成を学びのテーマとしている。

 物語の核を成す「木」こそが泰山木で、「泰山木の花のもつ、包み込むような優しい香りにはかなわなかった」「葉の大きなところも、おじいちゃんの大きな手と似ていた」とあるように、「木」は「おじいちゃん」の象徴として少年の心の成長に寄り添い続ける。

 同小中学校に泰山木の花が贈られたのは昨年に続き2度目。この時季に毎年のように同図書館に花を寄贈していた贈り主が、道徳の教材として登場する泰山木の花に興味を示した教職員と図書館職員とのやりとりを耳にしたことがきっかけとなり寄贈につながったという。泰山木は北米原産のモクレン科の常緑高木で、日本には明治初年に渡来した。

 贈られた花14輪は、小学生(6人)、中学生(6人)に1輪ずつ配られたほか、小・中学校の各教室に飾り付けられた。

 学習指導要領の改訂により本年度から教科書は変更となったが、大輪の花とレモンのような芳香を放つ泰山木を前に大家校長は「(贈り主の)子どもたちを思ってくれる気持ちがありがたい。子どもたちも各家庭に持ち帰って喜んでくれると思う」と笑顔で話した。

(2021年5月19日付紙面より)

図書館職員から届けられた泰山木の花=17日、新宮市立高田小・中学校
子どもたちに1輪ずつ配られた(高田小・中学校提供)
2021年05月19日
16 くじ野川でヒラメ稚魚放流
 日本釣振興会事業で1200匹  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで17日、公益財団法人日本釣振興会によるヒラメの稚魚放流があった。釣り資源としての定着を目指す取り組みで、同会和歌山県支部の岸裕之事務長は「データを得るため、3~4年は続けたい」と意気込んでいる。

 同振興会は、放流事業に対する募金や会費を原資にして自然資源の回復や釣り場の育成を目的とした事業を全国各地で実施。日本釣用品工業会との連携事業「つり環境ビジョン」関係で串本ダイビング事業組合と連携して4月にアオリイカ産卵床を設置する取り組みを数年来続けるなど、町内でも適時その会名を耳にするところとなっている。

 今回のヒラメ稚魚放流は、同振興会独自事業の一環で実施。フィッシングタウン振興を目指す南紀串本観光協会(島野利之会長)が前年度から同振興会の団体会員となり、その縁で両者協力し取り組むことになった。県南部栽培漁業センターから体長8~9㌢の稚魚1200匹を仕入れ、会員や職員が手分けして浜から放った。同協会の誘いを受け、西向出身で帰省中のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=も応援参加。宇井晋介事務局長らと共に波打ち際に稚魚が入った籠を沈め、自力で泳ぎ出るまで待つ形で海へ送り出した。

 岸事務長はこの放流を「釣りを楽しむ環境づくり」と位置付け、放流した稚魚の追跡調査をしたい考え。元串本海中公園水族館長で串本の魚にくわしい宇井事務局長によると、橋杭ビーチ周辺にはヒラメがごく少ないため今後の釣果や目撃情報から放流の効果が見えるといい、育つ環境次第だが放流した稚魚が釣りに適した大きさになるまで3、4年かかるという。岸事務長は必要であればデータ収集を目的とした釣り大会を開ければと思い描きつつ、まずは無事の定着と成長を今後に願った。

 同支部によるとこの日は串本町内のほか、那智勝浦町内でも会員の紀南釣具センター=新宮市=と協力しヒラメの稚魚放流に取り組んだという。

(2021年5月19日付紙面より)

橋杭ビーチの波打ち際に入って放流する南紀串本観光協会の職員ら=17日、串本町くじ野川
海へ送り出したヒラメの稚魚
2021年05月19日
17 教育実習生の先輩から学ぶ
 近大新宮で教育ゼミ  

 近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒470人)で17日、教育ゼミがあった。小学校教諭や保育士など教育関係の進路を目指す高校1~3年生14人が教育実習生6人との座談会を通して、自分の進路について考えを深めた。

 目指す進路についての見識を深め、日々の学習のモチベーションとするため、昨年度から放課後に医療、水産、教育、地域活性化の四つのゼミナールを開いてきた。

 座談会で高校生たちは、教師を目指したきっかけや生徒と仲良くなる方法などの他、学部選択や大学受験に向けた勉強方法についても質問。実習生たちは「小学校教諭を目指すなら教育学部がいいと思うけれど、他の学部に通いながら教師を目指す方法もある」「総合大学の方が、いろんな人に出会えるからいいと思う」など自分の経験を交えて答えた。

 音楽を教える実習生の石垣花音さん(大阪音楽大学4年生)は「中高生の頃、学校に通うのが大好きだったことから教師を目指した。教育実習は大変と聞いていたが、初日から生徒が仲良くしてくれ、思っていたよりずっと充実している」。

 榎本コウさん(高1)は「中1の時の英語の先生に憧れ、英語を勉強するのも楽しいので教師になりたいと思った。実習生の先生の話を聞き、大学生になるのが楽しみになった」と話していた。

(2021年5月19日付紙面より)

教育実習生の6人=17日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
机を囲んで座談会
2021年05月19日
18 渡海上人供養し終息も願う
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)は17日、年中行事の一つ「春まつり」を営んだ。例年40人ほどの信者が集まるが、昨年に引き続いて新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、僧侶のみで法要を行った。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩」を開帳。髙木亮英副住職らが読経し、コロナ終息の願いも込めて護摩壇で祈とうした。

 その後、同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木副住職は「飢餓や疫病で苦しまれた人々のために渡海された上人のためのご供養をさせていただいた。現在はコロナで厳しい時代。人に対する思いやりや優しさ、慈しみのみ心を持って、心の中で海を渡っていただきたい。一日も早い終息を願い、乗り越えていければ」と語った。

(2021年5月19日付紙面より)

終息の願いも込めて護摩壇で祈とうする髙木亮英副住職=17日、那智勝浦町の補陀洛山寺
渡海上人の墓地で追善供養を営んだ
2021年05月19日
19 初夏迎えて鈴なりに咲く  木陰に根付くユキノシタ  (古座川町 )
2021年05月19日
20 仏文学の著書など17冊を寄贈  東大名誉教授の中地義和さん  (串本町図書館 )
2021年05月19日
21 人権ってなんだろう  垣本正道さんが講話  (新宮ユネスコ協会 )
2021年05月19日
22 21人が楽しくプレー  千穂第一地区サロン「グラウンドゴルフ」  (新宮市 )
2021年05月19日
23 ハマヒルガオを観光に  ブルービーチに看板も  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
24 協力し夏の花に植え替え  花てまりの会が作業  (那智勝浦町 )
2021年05月19日
25 矢渕・相野谷中が準決勝へ  少年軟式野球三重県大会  
2021年05月19日
26 自転車の安全な乗り方学習  本年度最初の交通安全教室  (相野谷小 )
2021年05月19日
27 セッコク美しく咲き誇る  神内神社の「安産樹」に  (紀宝町 )
2021年05月19日
28 お悔やみ情報
  
2021年05月16日
29 公平な施設利用目指す
 貸出予約開始に伴い調整会議  (新宮市文化複合施設 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」施設貸し出し予約の受け付けが15日から始まった。同日、市役所庁舎では1回目の使用調整会議が開催され、10~12月に文化ホール施設使用を希望する10組(団体)14人が施設の説明を受けたほか、質疑応答を通して施設使用日の調整を行った。

 同市下本町で10月3日(日)の開館に向け建設工事が進む同施設。市は開館後の貸館事業において「より多くの人が公平に施設を使用できるように」と、予約受付開始日に使用調整会議を実施するに至った。同会議に参加した者(団体)が優先して予約することができる。

 文化ホールは施設使用希望日の1年前から予約可能。来年5月までの予約に関しては今月中に3回の使用調整会議を通して予約を受け付け、5月以降については、受付開始日(原則毎月1日)に使用調整会議を開催し、使用希望日が重複した場合は話し合いまたは抽選を行うといった流れ。重複していない団体は内定となる。楽屋や会議室、和室、スタジオを単独で使用する場合は、使用日の3カ月前から予約が可能だ。

 予約受け付け開始に先んじて、市文化振興課の職員が「文化ホール」「熊野学エリア」やその他諸室の概要や客席パターン、「ホール」「楽屋」「会議室」「和室」「スタジオ」「その他共用スペース」の使用料などについて説明。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、施設使用に関しては▽マスク着用の徹底▽人と人の間隔の確保▽手洗い・手指消毒の徹底▽定期的な換気▽検温と健康状態の確認▽参加者情報の把握▽来場者への事前告知・開演前アナウンス―の対策を講じるよう協力を求めた。

 なお、予約決定後でも県内および近隣地域での感染拡大や催し物におけるクラスターの発生があった場合は入場者数の制限や施設使用を中止とするほか、イベントの開催内容によっては国の定める基準にのっとり収容率50%以内での使用とする場合もある。

 この日の会議では10団体(市内9、市外1)中、希望日重複なし、または抽選で希望日への申請権を得た7イベントが申請を申し出た。来年1、2、3月分の予約については今月22日(土)に開始予定。

(2021年5月16日付紙面より)

施設使用について市職員から説明を受ける会議参加者ら=15日、新宮市役所
2021年05月16日
30 ツール・ド・熊野が延期
 コロナウイルス感染症の影響により  

 ツール・ド・熊野実行委員会は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が収まらない状況を受け、6月4日(金)から6日(日)まで開催を予定していた「第22回ツール・ド・熊野」(NPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催/角口賀敏理事長)の延期を決定した。

 同委員会は世界保健機関(WHO)や日本政府をはじめとする関係機関の対応、他の国際的なスポーツイベントなどの動向を注視しながら大会の開催に向けて関係各位と共に準備や検討を重ねてきた。しかし、7日に政府からの緊急事態宣言延長の決定を受けて同委員会で協議した結果、延期を決めた。

 同委員会は「参加者やボランティア、スタッフ、地域住民の方々への感染リスクを減らすことを最優先に考え、当初予定での開催を見送ることとしました。なお、開催についてはコロナ感染の状況を見て、皆さんのご意見を伺いながら検討したいと思います。一日も早いコロナ感染終息を心よりお祈り申し上げます」とコメントを寄せている。

  □     □

■ツール・ド・熊野

 「3DAY ROAD 熊野」実行委員会立ち上げ後、1999年4月に「南紀熊野体験博」「東紀州体験フェスタ」の関連イベントとして初めて開催。地域の復興と地球環境に優しい自転車の普及を目的に「3DAY CYCLEROAD 熊野」が行われた。

 2007年の第9回大会よりNPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催「ツール・ド・熊野」に名称が変更。08年からUCI(国際自転車競技連合)アジアツアー2・2のカテゴリーに指定され「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・北海道」と並び、同連合公認の国内3大レースの一つとなった。

(2021年5月16日付紙面より)

第21回大会の様子
角口賀敏理事長
2021年05月16日
31 ファンがグッズを奉納
 温泉むすめの祭壇に  (那智勝浦町 )

 株式会社エンバウンド=東京都=が展開する人気コンテンツ「温泉むすめ」の南紀勝浦温泉「南紀勝浦 樹紀(きき)ちゃん」を発信してきた那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長)。同組合の入り口左にはグッズを飾る大きなスペースが設けられており、新型コロナウイルス感染拡大以前や緊急事態宣言発令前は多くのファンが訪れ、にぎわっていた。

 温泉むすめは全国の温泉地をキャラクター化し、知的財産(キャラクターIP)を通して、日本各地の温泉地や地方都市の魅力を国内外に発信することが目的。観光庁の後援も受けている。

 ファンたちはグッズを飾るスペースを「祭壇」、自らが描いた絵やメッセージ、持参のグッズを寄贈することを「奉納」と称している。

 男性のファンは「ぽか旦那」、女性のファンは「ぽか女将(おかみ)」と呼ばれ、両者は全国各地の温泉むすめを巡り、祭壇に奉納を行っている人も多いとされる。

 グッズの奉納は約3年前から続いており、以前は同町のメッセージ花火大会の際にはファンから「樹紀ちゃん」の誕生日花火も打ち上げられた。

 今年3月には株式会社モバイルファクトリー=東京都=が配信するアプリの位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ!」「駅メモ! Our Rails」とのコラボレーションもあり、約200人が同組合を訪れ、4月は約60人が来町したという。現在は新型コロナの影響と緊急事態宣言で減少している。

 同組合によると、経済効果については温泉むすめとのコラボプランを出している町内の民宿や、「樹紀ちゃん」のサイン入り等身大パネルなどが設置されたホテルで入浴や宿泊するファンも多いという。リピーターもおり、月に1度は来町する人もいるほどで地域活性化に一役買っている。

 同組合担当者の中平理咲さんは「樹紀ちゃんのファンも増え、南紀勝浦温泉の認知度も広がった。今後もコラボ事業を頑張ってもらえたら。樹紀ちゃんをきっかけに、那智勝浦町のことを深く知っていただけたら」と話した。

(2021年5月16日付紙面より)

ファンの間で西日本一といわれる樹紀ちゃんの祭壇=今年3月中ごろ、那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合
2021年05月16日
32 高齢者への集団接種始まる
 新型コロナワクチン  (紀宝町 )

 紀宝町は15日、80歳以上の高齢者を対象とした新型コロナワクチンの集団接種を開始した。接種会場の町生涯学習センターまなびの郷では、3密を避けるため接種時間帯を分けて実施し、定員の240人が接種した。

 町では混乱が生じないよう、高年齢順に予約を受け付け、現在は80歳以上が対象となっている。14日には75歳以上の町民に20日(木)から受け付け開始の通知を個別に郵送した。

 町内三つの医療機関で行う個別接種は17日(月)から始まる。

 感染症対策を徹底した集団接種会場では、サーモグラフィーで検温した対象者をスタッフが会場に案内し、予診票に記入漏れがないか確認。予診室で医師が問診、看護師が接種した。

 接種後の経過観察が終わった98歳の男性は「近隣市町で感染者が増えてきたので、早く接種したいと思い一番に並んだ。注射は痛くなかった。スムーズに接種が終わり、安心した」と話していた。

(2021年5月16日付紙面より)

高齢者へのワクチン接種が始まる=15日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷
2021年05月16日
33 モモイロタンゲマル  新宮市  
2021年05月16日
34 新宮市ってどんなとこ?  神倉小3年生がまち探検  
2021年05月16日
35 今年も米作りがスタート  高田小・中学校が田植え  (新宮市 )
2021年05月16日
36 県道沿い歩道や海岸清掃  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2021年05月16日
37 熊野市、御浜町で2人陽性  新型コロナウイルス  
2021年05月16日
38 お気に入りの絵本を選び  初めて紀宝町立図書館へ  (うどの幼 )
2021年05月16日
39 通学路で安全な歩行学ぶ  1、2年生の交通安全教室  (井田小 )
2021年05月16日
40 消防、交通安全活動たたえる  福中博さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2021年05月16日
41 団結して競技に取り組む  太地中学校で体育祭  (太地町 )
2021年05月16日
42 お悔やみ情報
  
2021年05月15日
43 紀南コース運転日など決定
 「WEST EXPRESS 銀河」  (JR西日本 )

 今夏から秋にかけて、当地方へ運行するJR西日本の長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の運転日や運転時刻などが決定した。運行は7月16日(金)からで、当地方においては新宮・紀伊勝浦・太地・古座・串本の各駅に停車する。

 「銀河」は、観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJRが運行する長距離列車。車両は117系6両1編成で定員は90人程度で全車指定席。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。車窓からは沿線の風景を楽しめるような座席配置となっている。

 運転日は、下り(京都午後9時15分発、新宮午前9時37分着)は7月16日を皮切りに、12月20日(月)までの月・金曜日、上り(新宮正午発、京都午後10時24分着)は7月18日(日)から12月22日(水)までの水・日曜日(上り・下りともにお盆時期除く)。

 各停車駅などにおいて特産品販売や乗降者らへのお出迎えも実施。▽ジオガイドが案内する橋杭岩鑑賞(串本駅)▽物販・「那智の扇祭り」大松明(たいまつ)特別展示(紀伊勝浦駅)▽物販・地酒のふるまい、熊野曼荼羅(まんだら)絵解き(新宮駅)▽くじらの竜田揚げふるまい(太地駅)―など、昼行・夜行共に駅ごとに地域色を持たせた「おもてなし」を予定している。

 また、運行特典として乗客全員に新宮~周参見駅エリア7市町村の各種施設(50カ所以上)でさまざまな特典や割引サービスが受けられる「紀南×銀河パスポート」も進呈される。乗客対象に「紀南周遊レンタカー特別プラン」などの2次アクセスプランの販売も行っていく。

 「銀河」の乗車については、旅行会社が企画・実施する旅行商品に限定して販売する。5月14日以降に「WEST EXPRESS 銀河」特設サイトからリンクする専用ホームページにて告知される。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の状況により、計画が変更となる場合がある。

(2021年5月15日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
「WEST EXPRESS 銀河」の運行ダイヤ
2021年05月15日
44 数カ月ぶりの訓練に励む
 6、8分団が合同で実施  (那智勝浦町消防団 )

 那智勝浦町消防団(下地将仁団長)の第6分団(𠮷田創分団長)と第8分団(和田司分団長)は9日、同町南大居の太田の郷グラウンドやその周辺で合同訓練に取り組んだ。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から団活動を自粛していたこともあり、参加した35人の団員は数カ月ぶりの訓練に汗を流した。

 色川地域を守る第6分団と太田地域を管轄する第8分団は、どちらかの地域で火災が発生した際には両分団が連携し消火に当たっている。

 合同訓練は昨年、コロナ禍で中止となったため、数年ぶりの実施となった。

 団員らは太田の郷で各個訓練(訓練礼式)に取り組み、太田川河川沿いの堤防に移動。両分団は互いの消防設備や資機材を確認し合い、ポンプ車や可変式ポンプを使用して放水訓練を行った。

 訓練を終え、和田第8分団長は「互いの資機材や放水時の水量の確認、人的交流ができたので有意義だった。コロナ禍だが災害はいつ起こるか分からないため、連携を深めることが重要。次回は第6分団の色川地域で実施したいと思う」。

 定期巡回に訪れていた同団本部の山路弘副団長は「このような機会を通じてさらなる連携を図ってほしい」とあいさつした。

(2021年5月15日付紙面より)

第6、8分団が合同訓練に励む=9日、那智勝浦町の太田川周辺(同町消防団第6分団提供)
さまざまな訓練に取り組んだ(同提供)
2021年05月15日
45 「自分は大丈夫」と思わないで
 高齢者地域見守り隊ら合同啓発  (紀宝町 )

 紀宝町の高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は14日、同町鵜殿の主婦の店で紀宝警察署、紀宝地区防犯協会と合同啓発活動を展開。隊員と警察官らが来店者に啓発チラシを配布し、新型コロナワクチンに便乗した詐欺に遭わないよう呼び掛けた。

 消費者庁によると、コロナ禍における詐欺・トラブルに遭った人のうち約80%が「自分は大丈夫」と思っていたという。

 「○万円払えば優先的に接種でき、お金は後で返金される」「ワクチン接種に必要なので講座情報を教えてください」などの不審な電話やメールが届く事案が全国で起きており、紀宝署では「管内でこういった不審電話などの相談はありませんが、今後、発生する恐れがあります。ご注意ください」と求めている。

 見守り隊が配布したチラシでは「電話で『お金が返ってくる』などと言い現金自動預払機(ATM)に誘導された場合は詐欺です」など注意喚起した。

(2021年5月15日付紙面より)

啓発活動に取り組む高齢者地域見守り隊=14日、紀宝町鵜殿の主婦の店
2021年05月15日
46 2年連続で中止へ
 新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン  

 一般国道42号那智勝浦新宮道路を舞台に開催される新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン第9回大会が、新型コロナウイルスの影響で昨年に引き続き中止となることが発表された。

 当地方に甚大な被害をもたらした「紀伊半島大水害」(2011年)の復興イベントとして、官民協働で翌12年に始まった。自動車専用道路をコースに使用して行われる、全国的にも珍しい大会。「世界遺産・熊野古道のまち」である新宮市、那智勝浦町の魅力を体感するとともに、地域の振興につなげる目的がある。

 毎年、全国各地から多くのマラソンファンが当地方を訪れる人気の催しで、3㌔、10㌔、ハーフの3部で実施される。おととしの第8回大会には3㌔769人(男子416、女子353)、10㌔649人(男子469、女子180)、ハーフ693人(男子591、女子102)、都道府県別では県内から1202人(新宮市548人、那智勝浦町205人含む)、県外から909人が参加した。

 中止の判断は新型コロナが今なお拡大し、従来型と比べ感染力が強いとされる変異株による感染者が増加している状況を鑑みたもの。11日に開かれた同大会実行委員会で決定した。

(2021年5月15日付紙面より)

2019年の天空ハーフマラソンの様子
2021年05月15日
47 3選手が全国や近畿大会へ
 和歌山県空手道選手権大会  (拳武館新宮 )
2021年05月15日
48 知ってほしいお薬のこと 松山隣保館でサロン (新宮市)
2021年05月15日
49 地域課題に向け4人が着任  地域おこし協力隊、集落支援員  (那智勝浦町 )
2021年05月15日
50 三尾川小一丸で田植え  日下恵夫さんの水田で  (古座川町 )
2021年05月15日
51 バランスの良い食事を  1、2年生対象に食の教育  (成川小 )
2021年05月15日
52 かわいい「こいのぼり」  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年05月15日
53 「紀の宝プレミアム商品券」販売延期  新型コロナ発生状況踏まえ  (紀宝町 )
2021年05月15日
54 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第34回】食育は女性の仕事?  

 食育は国が推進しているものだ、ということはもう皆さんご存知ですよね。私も、食育の資格を取って、その意義や食卓の重要性を感じて、推進に一役買いたいと思っています。でも、食育のことを調べれば調べるほど、大きくなっていく違和感があるんです。それは、「食育=女性の仕事」とされていることです。「私作る人、僕食べる人」というCMが女性蔑視だと大炎上したことがあるのをご存知ですか? なんと、私も生まれる前の1975年のお話です。このCMは2カ月ほどで放送中止になったそうです。でも、このCMから40年以上たっても、この概念は変わってない!と私は思います。

 食育基本法が施行されたのが、2005年。結局家庭での食育は、女性が担っているのが現状です。一方、仕事をしながら子育てをしている方はどんどん増えて、ワーキングマザー人口は7割を超えています。そんな中、国を挙げて食育の推進が進められているわけです。私は食と子どもに関する論文を読んでいますが、家庭での食育としてされている研究のほとんどが、母親を対象としたものです。それくらい、今はまだ主体が断然、母親です。一方で食育推進組織では女性比率が低いというデータがあります。食育とジェンダーを研究した論文にもこんな記述があります。「日本における『食育推進』の体制は、専門家集団のところでは男性が多く、実施レベルのところでは女性が多いという構図が伺える」(學苑「男女共生食教育の推進―日本における『食育』推進のジェンダー視点からの分析」、2006年)。つまり、食の専門家としてやることを決めるのは男性で、それを実践するのは女性ということです。これではいつまでたっても、「食育=女性の仕事」という構図から抜け出せません。とはいっても、70年代から続くこのイメージを、今すぐ払拭(ふっしょく)するなんてできそうにありません。

 では、私たちがこのジェンダー問題を解決するために、何ができるのか。私はたった一つだと思っています。夫を教育することでも、料理をしないことでもなく、女の子にも男の子にも食育をすることだ!と思うのです。私たちは次世代を育てています。だから、私たちは不満を声に出しながら次世代の子どもたちを正しく育てていかなければならないと思うんです。娘にも息子にも、家事や育児をする力や生き生きと仕事をする力を授けることこそ、この状況の打破につながるのではないかなと。

 今の男性たちも悪気があるわけではありません。おそらくは彼らの母親が当たり前のように、家事や育児を一手に担い父親は仕事に没頭していたんだと思います。その様子を見て育ったことで、「料理や家事は女の仕事なんだ」と思ってしまっているだけなんです。だけどそれは当たり前ではないということを私たちは教育していかなければならない。私は「食と子ども」に関して調べれば調べるほどそんな気持ちでいっぱいになっています。

(2021年5月15日付紙面より)

2021年05月11日
55 人口少ないのが利点となった 希望者全員にワクチン接種 (北山村)

 人口約430人の北山村で10日、村内の希望者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。希望者全員に2回接種して余ったワクチンは、近隣自治体の対象者に接種するなどの対応が取られる予定。

 同村にワクチンが届いたのは今月2日。和歌山県から1箱(195バイアル、975回分)が配分された。総人口432人(4月1日現在)の村内における16歳以上の接種対象者は382人で、うち約8割となる318人が接種を希望した。

 希望者全員に2回接種しても約170人分のワクチンが余る計算で、県内では希望者全員にワクチンが行き渡ったレアケースとなった。村役場住民福祉課の川辺美和課長は「余剰分は新宮保健所の指示の下、有効活用していただきたい」と話している。

 1回目は15日(土)にかけて、2回目の接種は31日(月)~6月2日(水)を予定しており、初日となったこの日、国保北山村診療所では山口賢二村長を皮切りに70~80代を中心とした57人が接種を受けた。

 「村民の不安解消につながれば」と接種第一号を買って出た山口村長。接種後、「個人差もあると思うが痛みは感じなかった」と感想を口にし、「人口が少ないことは日常の悩みだが、ワクチン接種に関しては利点につながった。希望者全員に行き渡るのはありがたいこと」。

 接種希望者が対象者の約8割にとどまったことについては「少し気になる」とし、「引き続きコロナ予防対策に力を注ぎたい」と話していた。

(2021年5月11日付紙面より)

北山村では山口賢二村長が被接種者第1号に=10日、国保北山村診療所
2021年05月11日
56 串本町で2年ぶり公式戦
 和歌山FB―神戸三田Bs戦  (さわかみ関西独立リーグ )

 串本町サンゴ台にある総合運動公園(サン・ナンタンランド)野球場で9日、さわかみ関西独立リーグ2021公式戦「和歌山ファイティングバーズ(FB)―神戸三田ブレイバーズ戦(Bs)」があった。今回は和歌山FBがファン感謝デーに位置付けて入場無料とし、感染症予防対策を経て集まった観客の注目を浴びながら熱戦を繰り広げた。

 同リーグは、メジャー12球団が属する日本野球連盟とは別系統のプロ野球団体の一つで、今季は田辺市を拠点にして活動する和歌山FBなど4球団が参画し4月から公式戦を積み重ねている。

 この日は和歌山FBがサテライト的に捉えている同球場を公式戦の舞台とし、田所洋二球団代表によると観戦を通してコロナ禍に直面する地域を元気づけたいという思いも込めてファン感謝デーに位置付け、通常1000円の入場料を無料にして観戦を呼び掛けた。同球場での同リーグ公式戦実施は2019年5月以来2年ぶりだという。

 当日は同町出身の演歌歌手・小芝陽子さんを迎えて国歌独唱、同町スポーツ少年団本部長の瀧野智惠子さんと和歌山FB公認応援団長を務めるタレント・リトル清原さんを迎えて始球式など、地域との接点も培いながら神戸三田Bsの先攻で試合を始めた。

 和歌山FBは現在首位、神戸三田Bsは同2位で今季内を推移中。2強の対戦は一回裏で和歌山FBが1点を先制し、以降は両者得点を重ねて追いつ追われつとなり九回裏で和歌山FBが1点を追加してスコア3―3となり延長戦へもつれこんだ。規定の十一回裏まで延長したが両者得点は得られず、3時間20分にわたる攻防の末に引き分ける結果となった。

 両チームの対戦成績は1勝1敗1引き分けとなっている。和歌山FBの次の公式戦(第11戦・対06BULLS戦)は20日(木)正午に実施予定。試合情報は和歌山FB公式ホームページを参照。

(2021年5月11日付紙面より)

公式戦「和歌山FB―神戸三田Bs戦」の様子=9日、串本町サンゴ台の総合運動公園
国歌独唱に臨む演歌歌手・小芝陽子さん
始球式に臨む串本町スポーツ少年団本部長の瀧野智惠子さん
2021年05月11日
57 集団接種会場追加
 10日から個別接種予約も開始  (新宮市 )

 新宮市佐野の佐野体育館で9日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内2会場目となる同所での接種には、定員360人に対し1374人の申し込みがあり、接種ボーダーラインは81歳以上となった。

 10日からは3会場目となる熊野川総合開発センター〈1回目5月23日(日)〉での集団接種の申し込み予約が開始されたが、定員を超えた場合は交通事情などの地域性を考慮し、熊野川・高田地域住民が優先となる。

 当初予定では定員を180人としていたが、ワクチン供給の見通しが立ってきたことから定員を240人に変更。4回目の会場となる市役所別館〈1回目6月6日(日)〉も360人から420人に変更された。高齢者施設の入所者(希望者数約600人)については先月26日から接種が始まっており、6月半ばに2回の接種が完了する見込み。

 市ではこれまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。引き続き市新型コロナワクチン接種推進室(電話0735・22・5070)でも予約を受け付けている。

 同推進室の山下泰司室長は「市の高齢者全員分のワクチンが国から供給されることが確定している。接種後も引き続き、マスク着用や手指消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、感染防止対策にご協力をお願いします」と呼び掛けている。

  □     □

■集団接種、2会場を追加



 新宮市は、▽市役所別館〈1回目6月5日(土)〉▽佐野体育館〈1回目6月20日(日)〉―の2会場を新たに追加した。定員はいずれも420人で、予約申し込みは今月24日(月)から。定員を超えた場合は年齢の高い順から予約を決定する。

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■個別接種も予約開始



 高齢者対象の個別接種の予約も10日から始まった。接種開始は31日(月)から。順次開始となるため、日程は医療機関により異なる。予約は各医療機関に直接申し込む。接種が受けられる医療機関は別表の通り。

 なお、市立医療センターは新型コロナウイルス感染症患者の受け入れ医療機関となっており、医療崩壊につながる院内感染の拡大を防止するため入院患者への面会禁止措置を講じており、かかりつけ患者の個別接種の実施はできない状況となっている。

(2021年5月11日付紙面より)

佐野体育館での集団接種の様子=9日、新宮市佐野

2021年05月11日
58 「来年こそは通常通りに」
 猿田彦・三宝荒神社で例祭  (新宮市 )

 新宮市の神倉神社境内にある猿田彦神社・神倉三宝荒(さんぼうこう)神社で8日、例祭が営まれた。昨年に引き続き今年も新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、餅まきは中止となった。

 神事には同社敬仰会の松本良さんと榎本友子さん、熊野速玉大社の上野顯宮司ら15人ほどが参列した。同大社の西村圭市権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上し、巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納。参列者たちが玉串をささげた。

 西村権禰宜が例祭の斎行について同会や関係者らに感謝を述べ、「コロナ禍になってからは、これまでの当たり前の生活がどれほどありがたいものだったかと感じる。先が見えない状況だが、一日も早くマスクを着けずにお祭りできる日を祈っております」と話した。

 上野宮司は参列者らに神社の歴史を説明し、「敬仰会の役員が少ない中、松本さまと榎本さまには一生懸命に尽力を頂いている。皆さまにもご協力をお願いしたい」とあいさつ。

 松本さんは「コロナ禍において人や神様とのつながりの大切さに改めて気付いた。来年こそは通常通りの例祭が実施できることを願っている。皆さまどうぞ、お健やかに過ごしてください」と語った。

 その後、配布された整理券を持った参拝者や地域住民に餅が配られた。

 神倉山には明治時代まで「天狗(てんぐ)様」として親しまれた猿田彦命(さるたひこのみこと)の神社があった。火産霊神(ほむすびのかみ)と誉田別命(ほんだわけのみこと)を祭る三宝荒神社は立里(高野山)にあり、願望成就・商売繁盛の御神徳が高い。速玉大社は、氏子有志の協力で1981(昭和56)年に両社の社殿、鳥居、参道などを整備した。毎年5月8日に例祭を営んでいる。

(2021年5月11日付紙面より)

猿田彦・三宝荒神社で例祭が営まれた=8日、新宮市の神倉神社
2021年05月11日
59 近大新宮、準決勝で敗退
 智弁和歌山が優勝  (春季近畿高校野球和歌山県予選 )
2021年05月11日
60 魚道つたい上流目指す  滝の拝でアユの滝越え  (古座川町 )
2021年05月11日
61 福祉委員に委嘱状  蓬莱地区で34人  (新宮市 )
2021年05月11日
62 神倉山にギンリョウソウ  湿った林下にひっそり  (新宮市 )
2021年05月11日
63 礼儀やお茶のたて方学ぶ  浮島児童館で茶道教室  (新宮市 )
2021年05月11日
64 「イチゴすっごく甘い」  木の川認定こども園  
2021年05月11日
65 御浜町で感染を確認  大畑覚町長がメッセージ  
2021年05月11日
66 心を込めて丁寧に  丸山千枚田オーナー立て札を製作  (木本、紀南両高書道部 )
2021年05月11日
67 夏を前にホウ酸団子作る  鵜殿のサロン、牡丹とさつき  (紀宝町 )
2021年05月11日
68 新たなごみの分別に協力を  ごみ収集カレンダーに掲載  (紀宝町 )
2021年05月11日
69 お悔やみ情報
  
2021年05月08日
70 65歳以上、年長優先で開始
 新型コロナワクチン集団接種  (古座川町 )

 古座川町が6日、65歳以上を対象にした新型コロナワクチンの集団接種を始めた。同日現在、木~土曜日の3日間を1サイクルとして今週と来週の2度、会場を設けることが決まっている。希望者全員分の確保につながるワクチン供給第3弾は10日か17日の週にある見込みで、決まり次第順番待ちの対象者へ通知を出すとしている。

 同町はあらかじめ対象者1411人に案内を出し、全体の約73%が接種を希望。七川診療所と明神診療所を会場にして集団接種を進める計画を立て、段階的に行われるワクチン供給が決まるたびに年長優先で日時指定の通知を出し来場を呼び掛ける形を取っている。

 現在決まっているサイクルの会場は木曜日が七川、金曜日と土曜日が明神。今週は計420人、来週は計370人に集団接種をし、別途社会福祉法人高瀬会に入所している対象者150人分を加えてすでに供給済みの第1~2弾分計1950回分(1回目の3週間後に2回目の接種をするので実質975人分)を使う計算で進めている。

 初日となった6日は71歳の一部を含むそれ以上の年長者150人を対象に終日実施した。対象者として自身への接種を兼ねて来場した西前啓市町長が開始に当たってあいさつをし、以降この日の通知を受けた対象者は受け付け順に問診や医師による予診で接種の可否判断を受け、可であれば接種。直後15~30分の経過観察で不調がなければ接種済証の交付を受け3週間後に2回目の接種をすることを確かめ、1時間ほどの所要時間で1回目を終了した。

 同町は1時間当たり25人ペースで集団接種をしていて、明神は金曜日に100人(半日実施)、土曜日に170人(終日実施)を対象に実施する。13日の七川は100人となるため、今週と来週で1サイクル当たりの集団接種人数に差が出ている。6日現在で順番待ちの対象者数は約150人。第3弾の供給確定を待つ状況となっている。

(2021年5月8日付紙面より)

診療所内での密を避けるため七川総合センターふるさとで待機する対象者=6日、古座川町下露
2021年05月08日
71 住みよい町づくりに向け
 赤十字奉仕団が清掃活動  (新宮市 )

 5月の赤十字運動月間に合わせて6日、新宮市新宮赤十字奉仕団(仲富美子委員長)がクリーンキャンペーンを実施した。団員11人が赤十字マークの付いたかっぽう着姿で参加し、市役所と市福祉センター周辺で草むしりに汗を流した。

 献血や募金、人権学習、布マスク寄贈などさまざまな地域貢献活動を行う同奉仕団の活動を知ってもらうため、毎年実施している。

 田岡実千年市長は日頃の活動に感謝を述べ「クリーンキャンペーンを通じて町がきれいになるだけでなく、市民の心も明るくなり、住みよい町づくりにつながる。率先して清掃活動をする姿は市民の模範」とあいさつ。

 仲委員長は団員たちに「令和3年度最初の清掃活動。募金活動は新型コロナウイルス感染拡大で延期としたが、十分な感染対策を取り、5月の空の下で和気あいあいと楽しみましょう」と呼び掛けた。

 地域赤十字奉仕団は「人間の命と健康、尊厳を守る」という使命の下、奉仕活動を通じて地域社会に貢献したいという思いを持った人々が集まったボランティアグループ。県内では自治体単位で49団体が結成されている。

(2021年5月8日付紙面より)

草むしりに汗流す団員たち=6日、新宮市
2021年05月08日
72 各自が「てんでんこ」に逃げる
 大津波想定して避難訓練  (成川小 )

 紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長、児童47人)は6日、本年度最初の避難訓練を実施。巨大地震と大津波を想定して全校児童が高台の中村公園に避難した。

 年に4回、火災や地震、津波を想定した訓練を計画。今回は地震、大津波が発生した際、児童が落ち着いて安全に避難し、教職員も的確に誘導することが狙い。昨年度から津波が迫ったら各自で逃げる「津波てんでんこ」を参考にしてきた。

 授業中に紀伊半島沖を震源とするマグニチュード9、震度7の巨大地震が発生したと想定。地震を知らせる校内放送が流れると、児童たちは机の下で身を守り、揺れが収まった後、防災頭巾をかぶり「津波てんでんこ」に倣って各自で避難した。

 海抜約25㍍の中村公園は地区の一次避難場所に指定されており、学校からはおよそ500㍍。全児童は息を切らしながら高台を目指して走った。教職員は非常用持ち出し袋を背負い、取り残された児童がいないか確認した。

 大津波発生時に紀宝町では最短11分で第一波が到達するといわれており、大藤校長は「皆さんの頑張りで、昨年より早い4分9秒で避難が完了した」と評価。「地震はいつ起こるか分からない。自分の命は自分で守ることを心掛け、家族ともう一度、避難場所を確認しましょう」と呼び掛けた。

(2021年5月8日付紙面より)

高台の中村公園を目指す児童たち=6日、紀宝町成川
2021年05月08日
73 初夏の風景に彩り
 休耕田にレンゲソウ広がる  (那智勝浦町 )

 ほぼ田植えを終えた那智勝浦町太田地区で、休耕田に咲く紅紫色のレンゲソウが初夏の風景に彩りを添えている。

 場所は同町下和田の県道沿い。青空に恵まれた4日は、レンゲソウに黄色に花咲くハハコグサやニガナが交じり、明るい水彩画のような雰囲気を醸し出していた。休耕田の所有者は隣接する久司𠮷五郎さん。レンゲソウが育つ田は10枚で、面積は約5㌃余りという。満開となったのは「4月中旬ごろではないか」と話し、開花状態については「ピークを過ぎてしまった」と残念がるが、最近でも車を止めて撮影するドライバーもあったそうで、今月下旬までは若緑の苗が伸びようとする水田との対比が、心を和ませてくれそうだ。

 久司さんは十数年前に水田耕作を中断したが、当時土壌保全に効果的なレンゲの種をまいた。その後、希望者があって一時、水田を貸与していたが数年前に耕作者が離農して再び休耕田に。レンゲソウは毎年育ち、農地の保存に貢献している。ミツバチが花にすがり、羽を震わせながら蜜を吸っていた。

(2021年5月8日付紙面より)

下和田地区で広がる休耕田のレンゲソウ=4日、那智勝浦町太田地区
花から蜜を吸うミツバチ
2021年05月08日
74 「ファミサポ」利用してる?  開始から6年目、会員増強目指す  (新宮市 )
2021年05月08日
75 覚えのない植物の正体は?  松下さん宅に黒い花咲く  (那智勝浦町 )
2021年05月08日
76 みんなで磯遊び満喫  遠足や避難訓練で夏山海岸へ  (市野々小 )
2021年05月08日
77 晴天の下、磯遊び  避難訓練兼ね遠足楽しむ  (下里小 )
2021年05月08日
78 色づきで雌雄区別容易に  古座川町内のハッチョウトンボ  
2021年05月08日
79 木山さんの畑でタマネギ収穫  潮岬こども園の4、5歳児  (串本町 )
2021年05月08日
80 持続可能な新宮市に  松畑玄市議が出馬表明  (新宮市長選 )