コロナ禍で利用増へ (那智勝浦町 )
那智勝浦町とJAみくまの農業協同組合(漆畑繁生組合長)が共同運営する同町二河の市民農園である「ふれあい農園」が新型コロナウイルス感染症の流行から利用が拡大しているという。1区画約30平方㍍の区画が50あるが、21日現在ですでに46区画が使用されている。
同農園は自らの手で野菜づくりなどを楽しむことや、町民同士の交流の場づくり、遊休農地の活用を目的に地元住民の協力を得て、2016年度より事業を開始。
作業で使用する道具は必要だが、申し込みを行えば無料で利用できるのが魅力。町農林水産課によると、当初は利用率も伸び悩んだが、コロナ禍の中で問い合わせも多くなり、新規申込者が増えたという。
農園では町民に「家庭菜園」のような形で楽しんでもらうことに重きを置いているため、「果樹などの木や根が大きく張る作物を育てること」「正当な理由がなく、作付けを行わない」「営利目的での利用」はできないとしている。
同課担当職員は「この農園は毎年ごとに作付けができる野菜を育てていただきたい。ご自身で作って楽しむのはもちろん、新鮮な野菜をご家族で食べて楽しんでもいただきたい」と話した。
開始当初から野菜づくりを楽しむ近所の60代男性は「趣味でサツマイモやカボチャなどを作っている。収穫は楽しい」。
3カ月前から同農園を利用している70代女性は「こちらは獣害も少ない。苗を分けてくれたり、作り方を教えてくれる方も多い。草刈りをしてくださる方もいるのでありがたい。若い女性も増えたと思う。コロナ禍が関係しているかもしれない」と話していた。
利用3年目となる同地区在住の南智恵子さんは「夫と二人で野菜作りを楽しんでいる。この1年ほどで利用者も多くなった。交流できてうれしい。農園は良い取り組みだと思う」と語った。
農園は新宮方面からなら、同町二河の町教育センター(旧三川小学校)前の交差点を右折した際に見える民家2軒の間付近。申し込みや問い合わせは町農林水産課農林係(電話0735・29・4455)まで。
(2021年5月29日付紙面より)
聴覚障害者協会が要望書提出 (新宮市 )
新宮市聴覚障害者協会(南村道雄会長)の会員6人と(一社)和歌山県聴覚障害者協会の櫻井貴浩事務局長は27日、市役所を訪れ、市に対し「聴覚障がい者の意思疎通のために専任手話通訳者の採用を求める要望書」を提出。手話通訳を行う専任職員の採用や配置などを求めた。
市では2019年3月、手話が言語であるとの認識に基づき、手話の理解と広がりをもって地域で支えあい、手話を使って安心して暮らすことができる地域社会を目指す「市手話言語条例」を制定。条例制定は、聴覚障害者が共生できる社会の実現の大きな一歩となった。
しかし、現在市では、業務として手話通訳を行う専任職員がおらず、手話通訳を民間企業に委託しているといった現状がある。
要望書は、条例制定からのさらなる歩みを求めるもので、今後聴覚障害者の高齢化も進み、医療や介護といった専門用語の必要な分野での手話通訳がますます重要となっていること、また個人情報保護的観点などもあり、より一層の意思疎通支援事業の改善や充実を求めるもの。
会員らは「生活の安心のため、『聞こえない』ことを専門に理解してくれる人が行政には必要」「個人情報の壁もあり、民間では難しい。生活や命に関わる相談に対応してもらえる市役所であってほしい」などと早期実現を要望。
同協会顧問の上田勝之市議会議員は「相手が公務員でないと伝わりにくいこともある。『聞こえない』ことを理解している人が関与するのが望ましい」と述べた。
対し、北畑直子・健康福祉部長は「『聞こえない人のことを分かる人』という言葉は身に染みた。生活に寄り添えるのは正職員だと思う。市長や関係課とも協議したい」と要望を預かり、「現状は今あるマンパワーの中でできる限りのことをしたい」。
櫻井事務局長は「私たちはいろいろな壁を感じて生きてきた。『できない』と言われることに慣れてしまっているし、『困っている』ということすら気付かないこともある。聴覚障害者に対する正しい理解を広めてほしい」と要望した。
同協会は同日、「聴覚障がい者が安心して利用できる丹鶴ホール・図書館の設備の充実を求める要望書」「聴覚障がい者が安心して利用できる新宮市立医療センターの設備の充実を求める要望書」も併せて提出した。
(2021年5月29日付紙面より)
高齢者対象ワクチン接種 (古座川町 )
古座川町の高齢者対象新型コロナワクチン集団接種が27日、第1組2回目の接種に差し掛かった。同日~29日(土)で第1組、6月3日(木)~5日(土)で第2組に2回目を接種。残る第3組(71歳の一部を含むそれ以下の対象者と追加希望者)分のワクチン配分のめども付いていて、6月23日(水)~25日(金)で1回目、7月14日(水)~16日(金)で2回目を接種するという。
同町の高齢者対象接種は今月6日から始まった。その時点で対象者1411人の約73%が接種を希望。71歳の一部を含むそれ以上の対象者を第1組と第2組に分け、それ以下を第3組とし年長優先で順次、組単位で集団接種を進めている。
同町健康福祉課の巽寿久課長によると、第3組の接種時期が他の組よりずれ込んでいるのは当初希望しなかった対象者に再度接種希望の有無を確認しているため。追加希望を第3組に組み込んで集団接種会場を設け、その2回目終了時点で高齢者対象の接種を完了する。別途、社会福祉法人高瀬会職員分のワクチン提供も並行して進めるという。
(2021年5月29日付紙面より)
新宮警察署で表彰状伝達 (和歌山県防連 )
新宮警察署(山田守孝署長)で27日、令和3年度和歌山県防犯協議会連合会(県防連)防犯功労者(団体)等表彰の伝達式があった。個人の部で受賞した天野川(てんのかわ)宏子さんと、団体の部「新宮市立少年相談センター補導協力委員会」の橋本政成会長に対し山田署長が表彰状を手渡し、長年にわたるボランティア活動に敬意を示した。
県防連は「みんなでつくろう安心の街」を合言葉に、防犯知識の普及や安全な地域環境づくり、少年の健全育成などの総合的な地域安全対策を推進し、犯罪や事故、災害のない安全で安心が実感できる明るく住みよい町づくりに寄与することを目的に1958年に設立。
功労者(団体)表彰は、多年にわたり地域で防犯活動に尽力した個人や団体をたたえるために毎年実施している。
天野川さんは「熊野パトロール隊」発足当時(2004年)から代表者として小学生の登下校の見守り活動や朝の声掛け運動、他の団体との合同パトロールなどに尽力。
同協力委員会は、1974年の発足当初は非行少年の補導などを中心に活動していたが、その後これまでの活動に加え環境浄化活動や健全育成活動、少年の立ち直り支援活動、各種防犯パトロール・啓発活動、児童・生徒の登下校時の見守り活動など、幅広い活動を展開している。
表彰状を受け、橋本会長は「長年の活動が認められたことをうれしく思う。スマートフォンの時代、そして新型コロナの時代と外に出てくる少年は少なくなり活動の形は変わってきたが幅広い活動を展開している。受賞は励みになる。ますます頑張っていきたい」。
天野川さんは「子どもたちの『おはよう』『行ってきます』の言葉と笑顔がうれしく安心する。ちゃんとあいさつのできる子どもが増えてほしい。(見守り活動は)立てる間は頑張りたいです」と笑顔で話した。
(2021年5月29日付紙面より)
長井古座道路改良工事安全祈願祭 (那智勝浦町 )
今年3月から着工となった那智勝浦町と串本町を結ぶ長井古座線(仮称八郎山トンネル)の道路改良工事の完成を目指して「淺川・堀特定建設工事共同企業体」は25日、同町中里の工事現場付近で安全祈願祭を営んだ。和歌山県や湯川・田原間道路建設促進協議会の関係者、堀順一郎町長ら約30人が出席し、道路の無事完成を祈った。
工事は掘削後、じん性や耐力の向上を図るコンクリート巻き立て工法を行い、側溝設置や舗装が主な工程。トンネルの延長は711㍍で、工期は来年5月22日(日)まで。
また、トンネルの名称は完成するまでに地元住民らと協議し決定するという。
祈願祭では下里神社の山本貞夫宮司が神事を執り行い、祝詞を奏上した。玉串を奉てん後は工事関係者が加わり、清祓(きよめはらい)の儀が行われた。
山本宮司は「新型コロナウイルスの終息と安全に工事が完了することを祈願させていただきました」。
工事を行う「淺川・堀特定建設工事共同企業体」の作業所長を務める青木正和さんは「地元区長はじめ皆さまに事務所を設置する時からお世話になっている。無事故で竣工できるように寄与したい」と話した。
上田原区長で同協議会の杉本百生副会長は「道路建設のために近隣市町が要望してくれた。東牟婁郡内においても中心地に近い場所になる。完成すれば便利になる」。
串俊男副会長は「長年にわたり多くの皆さまにご尽力いただいた結果が現れてきた。感謝している」と喜びの表情を浮かべた。
中里区長も務める大江清一会長は「平成16年から協議会が発足され、歴代のメンバーの方々が要望してきた待望の道路。県にも感謝している。本当にありがたいこと」と語った。
(2021年5月27日付紙面より)
生活支援コーディネーター実践研修会 (新宮市 )
新宮市福祉センターで25日、第1回生活支援コーディネーター実践研修会が開かれた。NPO法人全国コミュニティライフサポートセンターの池田昌弘理事長がオンラインで講話し、福祉委員や民生委員、地域活動のリーダー、市社会福祉協議会の職員ら17人が全国の地域支え合い活動の事例を学んだ。
和歌山県主催で、各市町村をオンラインでつないで実施。例年は市社協職員のみで参加しているが、本年度は地域活動の中心となっている人々も招いて開催した。
池田さんは高齢者の生活支援・介護予防の基盤整備を目的とした2015年の生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)の配置経緯を振り返り、「介護施設への入所を機に人間関係を断捨離してしまうという話を聞く。介護保険サービスを含む個別支援の強化は、日々互いに気に掛け合う友人や知人とのつながりを切る孤立化支援になってしまう可能性があるのでは」と問題提起。
「気心の知れた友人との小さなお茶会や畑作業の休憩中のおしゃべり、ご飯のお裾分け、ごみ出しの手伝いなどの住民同士のつながりは地域の『お宝』。登録されたサロンの数や参加人数だけに目を向けるのではなく、生活の中に無数にある『通いの場』を生かしてほしい」と述べた。
今後の地域活動について「コロナ禍中、感染症対策をしながら自主的に始まっていたご近所さん同士の気に掛け合いを切ってしまうのではなく、それを継続してもらうような働き掛けをすることが大事なのでは」と呼び掛けていた。
(2021年5月27日付紙面より)
竹村司管理者の応援を得て (串本福祉会 )
串本町二色に本部を置く社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)が24日、入所高齢者への新型コロナワクチン接種を始めた。同町の考慮により翌25日から接種済みの医療職以外の職員への同接種も開始。実施に当たってはくしもと町立病院の竹村司・病院事業管理者の応援を得ていて、施設長を務める和田𠮷男理事は「本当に助かる」と感謝している。
これら接種は、同法人医療職を軸にして町から新型コロナワクチンの配分を受け実施。入所高齢者は接種チームが各施設へ赴き職員は法人本部に設けた会場へ集まってそれぞれ接種する体制を取っていて、いずれもグループ分けし段階的に進めるとしている。
職員対象の接種は竹村管理者、入所高齢者対象の接種は法人嘱託医の東芳史院長(潮岬病院)と鎌田俊彦医師、辻内和司医師、矢本秀樹医師が接種前の問診を担当し、法人看護師が接種をするという。応援を申し出た竹村管理者は「集団免疫をつける意味で接種は短期間で一気に進めることが大事。町内は医療従事者が少なくこの状況に対し病院の管理者だからといって何もしないのは絶対にあり得ないので、(協力を)やろうかと思った」と思いを語り、問診を一手に引き受けている。
和田理事は「うちの先生(=医師)は全員非常勤の嘱託医で、限られた時間の中で普段の診察をしてもらいながらなのでそんなに(接種の)数はこなせない。スピード感が大事な中で(対象となる)この大人数をどうしようかと悩み、町長に相談し竹村先生に医師の応援をお願いさせていただいた」と応援を得るに至った経緯を語る。
この応援で入所高齢者の後と位置づけていた職員対象の接種を同発でできる体制が整った。職員対象の接種が進む状況については「ワクチンは高い予防効果があると言われているが、打ったからと言って100%(感染しない)ではない。職員には気を緩めることなくこれまでしてきた感染防止策を守っていただきたいと思う」と話した。
(2021年5月27日付紙面より)
120周年記念事業へ寄付 (新宮高校 )
新宮高校硬式野球部OB会の井上信也会長、ラグビー部OB会の横田敏郎顧問、サッカー部OB有志を代表して伊藤算志さんが25日、新宮市神倉の同校を訪れ、母校の創立120周年記念事業への寄付金を西哉素史・新宮高校創立120周年記念事業実行委員長へ託した。
井上会長は「これまでの歴史を振り返ると、諸先輩方や在校生、そして地域の皆さんと共に創立120周年を迎えることを大変うれしく思う」。横田顧問は「新宮高校でラグビー部OBが大勢お世話になってきた。今後もますます発展されることを願っている」。伊藤さんは「創立120周年、誠におめでとうございます。サッカー部も来年で創立100周年。OBも一丸となって頑張っていく」とそれぞれ言葉を贈った。
西実行委員長は「大変ありがたい。在校生のため、今後の生徒たちのために生かしていく」。東啓史校長は「本校で培った縦のつながり、横のつながりを生かし、母校への熱い気持ちを示してくれることは、在校生にとっても大変励みになる」と感謝を述べた。
寄付金は生徒ホール(食堂)や同窓会室のリフォーム、11月に予定している記念式典の費用に充てられる。実行委員会は現在、記念事業に関わる寄付を募っており、問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)まで。
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生徒有志による「生徒ホールリニューアルプロジェクト」の進藤友華代表(3年)、竹中萌唯さん(同)、加藤迅君(同)は、同日夜に同校で行われた120周年記念事業実行委員会の会合で、4月から取り組んできた生徒ホールのリフォームデザインのプレゼンテーションをした。
熊野の自然や校訓「質実剛健」を着想の基盤に、山と海、ナギの木のデザインを取り入れ、素朴でたくましい新宮高校生を表現するために既存の柱をシンボルツリーに改装することなど提案。
進藤代表は「在校生のニーズを大切に、新宮高校の歴史と文化への考察に取り組んできた。少しでも私たちのデザインが実現されればうれしいです」と話していた。
(2021年5月27日付紙面より)
和歌山県空手道選手権大会 (剛柔流空手道志彰会 )
熊野川中で畑作りスタート (新宮市 )
新宮市立熊野川中学校(松本潤校長)の畑で11日、2年生14人がサツマイモの苗植えに向けた畝作りと雑草対策のマルチ(黒のビニールシート)掛けをした。地域住民で組織する「チームくまのがわ」のメンバー5人も協力し、農作業を通じて交流した。
畑作りは南地恭太教諭の発案で昨年4月に始まり、チームくまのがわの協力を得ながら4㍍×10㍍の区画を開墾。サツマイモを育てていたが、イノシシの被害に遭って収穫はかなわなかった。
今年は獣害対策を強化するため、チームメンバーが新たに電気柵を設置。生徒と教職員も「今年こそは自分たちの手でさつまいも交流会を開き、普段お世話になっている地域の方々を招いて感謝を伝えたい」と意気込んでいる。
生徒たちが慣れない様子でくわを振るい、手も使いながら4本の畝を作った。初めて農作業を体験する生徒もおり「畝って何?」「なぜビニールシートを掛けるの?」とそれぞれに学びを深めた。
松本友惺君は「チームくまのがわの皆さんは、いつもこんなに大変な作業を手伝ってくれているんだと分かり、ありがたいなと思った。さつまいも交流会では、おいしい芋を食べてもらいたい」。
チームメンバーの木村康史さんは「子どもたちと交流すると、地域住民側にとっても若さをもらえていいこと。今年は生徒も多く、楽しそうに作業をしていた。いい畝ができたのでは」と収穫に期待を寄せた。
(2021年5月13日付紙面より)
2年生が職業観学ぶ (矢渕中 )
紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の2年生73人は11日、職業学習の事前授業に取り組み、同町井田で洋菓子店「パティスリーアフレイル」を営むパティシエの橋本優さんから職業観について学んだ。
これまで2年生は3日間の日程で「職場体験学習」に取り組んできたが、昨年度からは新型コロナウイルスの影響で、職業観を聞く職業学習に切り替えた。
橋本さんは兵庫県神戸市出身。神戸のレーブドゥシェフで17年間勤め、ケーキの本場フランスでの研修やコンテストにも参加し、2015年8月にアフレイルを開業した。
「小学生の頃から趣味でケーキを作っていた。21歳からケーキ店で働き、39歳で起業した。最初の3~4年頑張ったおかげで今がある」と振り返った。
「働くことは誰かの役に立つこと。自分は何が好きか、何が得意か、それでお金が得られるのか考えることが重要になる」と自身の職業観を伝えた。
「現在(いま)の延長線上に未来がある」「情熱は不可能を可能にする」。ケーキ職人から教わった言葉を紹介し「中学生の夢は無限に広がっている。未来をつぶさないよう、今自分が何をすべきか考え、社会で戦える力を身に付けて」と呼び掛けた。
2年生は6月上旬に職業学習に取り組み、地域で働く人に仕事のやりがいや苦労などをインタビューする予定だという。
(2021年5月13日付紙面より)
新型コロナウイルスワクチン (那智勝浦町 )
那智勝浦町はこのほど、65~74歳までの町民の新型コロナウイルスワクチンの接種券送付を6月以降に延期することを発表した。国からのワクチン配分に遅れが生じ、接種回数の確保が難しくなったことが要因だという。町によると、「広報なちかつうら5月号」で65~74歳までの接種券送付を5月初旬としていたが、前述の理由から延期することとなったという。
町ではすでに75歳以上の高齢者の集団接種を先月から始めており、2回目の集団接種は10日から実施している。
榎本直子福祉課長は「65~74歳までの皆さまへの接種券配布が遅れてしまい申し訳ございません。できるだけ早く送付せていただきます。また、75歳以上の方の病院による個別接種もスムーズに進めていきたい」。
堀順一郎町長は「ワクチン接種が日常生活を取り戻すための第一歩。届き次第すぐに対応できるよう態勢を整えている。町内で現在、感染者が出ていないのも町民の皆さまのおかげ。感謝しています」と話した。
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同町は町民が抱えるワクチンへの疑問や不安の解消などを目的に「新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口」を3月、役場内に設置した。
福祉課によると、「ワクチンはいつ打てるのか」「ワクチン接種によるアレルギーや副反応は大丈夫なのか」などの問い合わせが多いという。
担当職員は「ワクチン接種について不安や疑問があれば電話やご来庁の際にお気軽にご相談ください」と話している。ワクチン接種相談窓口は(電話0735・29・6137)。
なお、個別接種に対応する町内の医療機関への予約方法は各医院へ直接、電話で行う。個別接種による町内の医療機関は別表の通り。
(2021年5月13日付紙面より)
食事会に参加した10人が感染
熊野市内で11日、8人が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。県は、このうちの7人を含む20~50代の男女10人の陽性をクラスター(感染者集団)と発表した。
県によると、熊野市内で3日に開かれた飲酒を伴う食事会に男女18人が参加。数人が6日にのどの痛みなどを訴え、検査したところ陽性が判明した。18人のうち16人の検査が済み、県外2人と熊野市、御浜町8人の計10人の感染が確認された。現在の症状はいずれも無症状や軽症~中等症だという。
県は県外感染者を除く8人の濃厚接触者計43人と接触者計30人について調査を進めている。県外感染者の濃厚接触者で50代男性の陽性も確認された。
これを受け、熊野市の河上敢二市長は11日、市民に向けて次のメッセージを発した。
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感染者の皆さま方には、心からお見舞い申し上げますとともに一日も早い回復をお祈りいたしております。市といたしましては、三重県や関係機関と協力・連携しながら感染拡大を防ぐための対策に努めてまいります。
感染は誰にでも起こり得るもので、どれだけ気を付けても完全に防げるものではないものだとご理解ください。ご自身やご家族が感染したと思って行動を考え、感染された方やそのご家族などへの差別や偏見につながる行為、誹謗(ひぼう)中傷は絶対に行わないでください。また、根拠が不明な情報やうわさに惑わされることのない冷静な対応をお願いします。
市民の皆さまには、市内での感染拡大を防ぐためにも、生活の維持に必要な場合を除き、日中を含め、外出や移動を避けていただくとともに、屋外であっても身体的距離を確保し、マスクの着用、手洗い、定期的な換気を行うなど、これまでも繰り返しお願いしてきた一人一人ができる基本的な感染症対策のさらなる徹底をお願いします。
(2021年5月13日付紙面より)
人口約430人の北山村で10日、村内の希望者を対象とした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。希望者全員に2回接種して余ったワクチンは、近隣自治体の対象者に接種するなどの対応が取られる予定。
同村にワクチンが届いたのは今月2日。和歌山県から1箱(195バイアル、975回分)が配分された。総人口432人(4月1日現在)の村内における16歳以上の接種対象者は382人で、うち約8割となる318人が接種を希望した。
希望者全員に2回接種しても約170人分のワクチンが余る計算で、県内では希望者全員にワクチンが行き渡ったレアケースとなった。村役場住民福祉課の川辺美和課長は「余剰分は新宮保健所の指示の下、有効活用していただきたい」と話している。
1回目は15日(土)にかけて、2回目の接種は31日(月)~6月2日(水)を予定しており、初日となったこの日、国保北山村診療所では山口賢二村長を皮切りに70~80代を中心とした57人が接種を受けた。
「村民の不安解消につながれば」と接種第一号を買って出た山口村長。接種後、「個人差もあると思うが痛みは感じなかった」と感想を口にし、「人口が少ないことは日常の悩みだが、ワクチン接種に関しては利点につながった。希望者全員に行き渡るのはありがたいこと」。
接種希望者が対象者の約8割にとどまったことについては「少し気になる」とし、「引き続きコロナ予防対策に力を注ぎたい」と話していた。
(2021年5月11日付紙面より)
和歌山FB―神戸三田Bs戦 (さわかみ関西独立リーグ )
串本町サンゴ台にある総合運動公園(サン・ナンタンランド)野球場で9日、さわかみ関西独立リーグ2021公式戦「和歌山ファイティングバーズ(FB)―神戸三田ブレイバーズ戦(Bs)」があった。今回は和歌山FBがファン感謝デーに位置付けて入場無料とし、感染症予防対策を経て集まった観客の注目を浴びながら熱戦を繰り広げた。
同リーグは、メジャー12球団が属する日本野球連盟とは別系統のプロ野球団体の一つで、今季は田辺市を拠点にして活動する和歌山FBなど4球団が参画し4月から公式戦を積み重ねている。
この日は和歌山FBがサテライト的に捉えている同球場を公式戦の舞台とし、田所洋二球団代表によると観戦を通してコロナ禍に直面する地域を元気づけたいという思いも込めてファン感謝デーに位置付け、通常1000円の入場料を無料にして観戦を呼び掛けた。同球場での同リーグ公式戦実施は2019年5月以来2年ぶりだという。
当日は同町出身の演歌歌手・小芝陽子さんを迎えて国歌独唱、同町スポーツ少年団本部長の瀧野智惠子さんと和歌山FB公認応援団長を務めるタレント・リトル清原さんを迎えて始球式など、地域との接点も培いながら神戸三田Bsの先攻で試合を始めた。
和歌山FBは現在首位、神戸三田Bsは同2位で今季内を推移中。2強の対戦は一回裏で和歌山FBが1点を先制し、以降は両者得点を重ねて追いつ追われつとなり九回裏で和歌山FBが1点を追加してスコア3―3となり延長戦へもつれこんだ。規定の十一回裏まで延長したが両者得点は得られず、3時間20分にわたる攻防の末に引き分ける結果となった。
両チームの対戦成績は1勝1敗1引き分けとなっている。和歌山FBの次の公式戦(第11戦・対06BULLS戦)は20日(木)正午に実施予定。試合情報は和歌山FB公式ホームページを参照。
(2021年5月11日付紙面より)
10日から個別接種予約も開始 (新宮市 )
新宮市佐野の佐野体育館で9日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種があった。市内2会場目となる同所での接種には、定員360人に対し1374人の申し込みがあり、接種ボーダーラインは81歳以上となった。
10日からは3会場目となる熊野川総合開発センター〈1回目5月23日(日)〉での集団接種の申し込み予約が開始されたが、定員を超えた場合は交通事情などの地域性を考慮し、熊野川・高田地域住民が優先となる。
当初予定では定員を180人としていたが、ワクチン供給の見通しが立ってきたことから定員を240人に変更。4回目の会場となる市役所別館〈1回目6月6日(日)〉も360人から420人に変更された。高齢者施設の入所者(希望者数約600人)については先月26日から接種が始まっており、6月半ばに2回の接種が完了する見込み。
市ではこれまで4回線だったコールセンターを6回線に増線。引き続き市新型コロナワクチン接種推進室(電話0735・22・5070)でも予約を受け付けている。
同推進室の山下泰司室長は「市の高齢者全員分のワクチンが国から供給されることが確定している。接種後も引き続き、マスク着用や手指消毒、ソーシャルディスタンスの確保など、感染防止対策にご協力をお願いします」と呼び掛けている。
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新宮市は、▽市役所別館〈1回目6月5日(土)〉▽佐野体育館〈1回目6月20日(日)〉―の2会場を新たに追加した。定員はいずれも420人で、予約申し込みは今月24日(月)から。定員を超えた場合は年齢の高い順から予約を決定する。
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高齢者対象の個別接種の予約も10日から始まった。接種開始は31日(月)から。順次開始となるため、日程は医療機関により異なる。予約は各医療機関に直接申し込む。接種が受けられる医療機関は別表の通り。
なお、市立医療センターは新型コロナウイルス感染症患者の受け入れ医療機関となっており、医療崩壊につながる院内感染の拡大を防止するため入院患者への面会禁止措置を講じており、かかりつけ患者の個別接種の実施はできない状況となっている。
(2021年5月11日付紙面より)
猿田彦・三宝荒神社で例祭 (新宮市 )
新宮市の神倉神社境内にある猿田彦神社・神倉三宝荒(さんぼうこう)神社で8日、例祭が営まれた。昨年に引き続き今年も新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、餅まきは中止となった。
神事には同社敬仰会の松本良さんと榎本友子さん、熊野速玉大社の上野顯宮司ら15人ほどが参列した。同大社の西村圭市権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上し、巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納。参列者たちが玉串をささげた。
西村権禰宜が例祭の斎行について同会や関係者らに感謝を述べ、「コロナ禍になってからは、これまでの当たり前の生活がどれほどありがたいものだったかと感じる。先が見えない状況だが、一日も早くマスクを着けずにお祭りできる日を祈っております」と話した。
上野宮司は参列者らに神社の歴史を説明し、「敬仰会の役員が少ない中、松本さまと榎本さまには一生懸命に尽力を頂いている。皆さまにもご協力をお願いしたい」とあいさつ。
松本さんは「コロナ禍において人や神様とのつながりの大切さに改めて気付いた。来年こそは通常通りの例祭が実施できることを願っている。皆さまどうぞ、お健やかに過ごしてください」と語った。
その後、配布された整理券を持った参拝者や地域住民に餅が配られた。
神倉山には明治時代まで「天狗(てんぐ)様」として親しまれた猿田彦命(さるたひこのみこと)の神社があった。火産霊神(ほむすびのかみ)と誉田別命(ほんだわけのみこと)を祭る三宝荒神社は立里(高野山)にあり、願望成就・商売繁盛の御神徳が高い。速玉大社は、氏子有志の協力で1981(昭和56)年に両社の社殿、鳥居、参道などを整備した。毎年5月8日に例祭を営んでいる。
(2021年5月11日付紙面より)
智弁和歌山が優勝 (春季近畿高校野球和歌山県予選 )