熊野川中で防災授業 (国交省 )
国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所は11日、新宮市熊野川町日足の市立熊野川中学校(吉田元紀校長、生徒29人)で公開防災授業を実施した。「大雨が降ったときの身を守る行動を考えよう!」をテーマに、生徒たちが大雨に伴う水害時に取るべき行動などについて討議し、災害に対する認識を深めた。
防災授業は今年で4回目の取り組み。国内有数の台風常襲地である紀伊半島において、有事の際にどのようなタイミングでどのような行動を起こせばいいのかなどを考えるきっかけづくりとして実施している。
同事務所調査課の玉木秀幸・地域防災調整官らが、2011(平成23)年の紀伊半島大水害や18(平成30)年の西日本豪雨などの様子を写真や資料を用いて過去の災害を振り返った。
洪水浸水想定区域図や土砂災害警戒区域図、洪水ハザードマップなどの説明を行い▽在宅▽避難所▽ホテル▽青空▽縁故―のコロナ禍における避難方法を紹介。
4班に分かれた生徒らは避難ルート、タイムラインなどのワークシート記入や意見交換、情報共有を通じて、地域や自宅の水害・土砂災害の危険性や避難時の注意点、避難ルートの確認、避難の際に行う準備や行動について考える機会とした。
最後に、各ワークを通して確認した内容を班ごとに発表。「動きやすい服装で避難する」「状況を確認しながら周りの人を手伝う」「大切なものは2階に上げる」「ラジオやモバイルバッテリーを用意しておく」「普段から地域の人とコミュニケーションをとっておく」など、避難時の具体的行動について示した。
発表を終え、玉木地域防災調整官が「自分の家のリスクの確認は重要。今日のことを持ち帰って、家族の人に教えてあげて」と呼び掛けた。生徒会長の中前なごみさん(2年)が「防災のことをたくさん教えていただき勉強になった。今日のことを今後にも生かしていきたい」と玉木地域防災調整官らに感謝を述べた。
(2020年12月13日付紙面より)
教育研究会ICT部会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町教育研究会ICT部会は10日、町立太田小学校(上地巳奈子校長)、市野々小学校(中西健校長)、色川小学校(寺地琢也校長)、宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の4校をつないでオンライン授業を実施した。
同部会は本年度、オンラインツールを活用した遠隔授業をテーマに研究を進めている。国が推進するGIGAスクール構想への対応や、1人学級を抱えるへき地の小規模校同士の交流など、さまざまな視点から児童にとってより良い授業の在り方を模索することが目的。
この日はオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を用い、宇久井小学校から平瀬公士教頭が国語科の授業を実施。遠隔で3校の5、6年生30人が、2、3人のグループに分かれて電子黒板やノートパソコンで授業を受けた。
児童は「虫」「虹」「地」などのヘビが元になっている漢字の成り立ちを学び、「蛸(たこ)」「蚯蚓(みみず)」といった難読漢字クイズで盛り上がった。他校の友人と一緒に授業を受けられることを喜ぶ姿も見られ、児童からは「クイズで頭をたくさん使った」「いろんな人と交流できてうれしい」との声があった。
教職員による研究協議では、「児童の感想は楽しかったという意見が多く、交流ツールとしては良い」という意見があった反面、「授業する側としては子どもたちの様子が把握しづらい」「ノートパソコンでは音量が小さく、外付けのスピーカーが必要。機材の接触不良で、電子黒板から音がでないトラブルもあった」といった課題も浮かび、今後の改善について議論が交わされた。
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■GIGAスクール構想
GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略。義務教育を受ける児童・生徒に1人1台の学習者用タブレットと高速ネットワーク環境を整備することで、公正に個別最適化され、資質・能力を確実に育成できる教育ICT環境を実現する構想。
(2020年12月13日付紙面より)
校庭に巨大ピクセルアート登場 (木本高 )
創立100周年を迎える県立木本高校の校庭に9日、巨大なピクセルアートが登場した。この歴史と伝統を祝う事業の一環で、3年生188人による「100」の人文字とともにドローンによる記念写真撮影で祝った。
同校は1920年、県立木本中学校として開校し、55年には現在の木本高等学校に校名を変更した。記念のピクセルアート作りは昨年夏に企画され、同高校、熊野林星会、三重大学地域拠点サテライト、東紀州サテライトが制作に携わってきた。このアートは約9㍍×14・4㍍の大きさ。同高校学校林のヒノキの間伐材を利用した4・5㌢角の木片チップ6万4000枚を使って80枚のパネルに仕上げ、制作を担当した3年生がこれを並べることで完成させた。
図柄は100年の歴史を表現するため、開校当時の制服を着た男子生徒と現在の制服姿の女子生徒を並べ、後方には100年前から変わらぬ姿の獅子岩を描いている。図案は3年生で漫画研究部の松本奈々部長(17)が考案し、約1カ月かけて完成させた。これを節目とした新しい歴史の始まりには、「今の学校や地域の雰囲気を守り、変わらずにいってほしい」と願った。製材や乾燥を重ねて材料のチップを用意した熊野林星会の野地良成副会長(39)は「生徒たちと何かできないかと高校から相談があり、木育教育の一環として引き受けた。地元高校に少しでも恩返しできたかな」と述べた。
作業を終えた仲川聖華さん(17)は「100周年記念事業に参加できたことを誇りに思う」、同じく川上かおるさん(18)も「伝統ある素晴らしい学校と改めて感じた」と話した。撮影会は当初9月16日の予定だったが、天候の都合で延期されていた。パネルは、パーティションなど活用法を検討中という。
(2020年12月13日付紙面より)
移転準備のため26日に閉館 (鵜殿図書館 )
紀宝町立鵜殿図書館が移転準備のため、26日(土)をもって閉館し、28年の歴史に幕を下ろすことになった。来春には同町神内の旧保健センターに移転し、「図書館・子育て支援センター複合施設」として再開する。
鵜殿図書館は1992(平成4)年4月に建設され、施設の老朽化が進みバリアフリー対策も十分でないことや、小高い丘の中腹に位置し交通アクセス、駐車場が広くないなどの理由から移転が決まった。
26日まで町内在住、在勤者に限り1人20冊まで本を借りることができる。返却期限は来年4月1日までで、図書館玄関横のブックポストに返す。入館の際はマスクの着用と手指消毒を求めている。開館時間は午前9時30分から午後6時までで、休館日は月曜日。
移動図書館は来年1月まで予定通り実施する。日程は「広報きほう1月号」に掲載する。
1月以降、移転準備により整理した本の「リサイクル本コーナー」を町生涯学習センターまなびの郷と、ふるさと資料館に設置する。
今月16日(水)午後7時から、図書館2階研修室で児童書作家・杉山亮さんによる「ものがたりライブ」を開く。対象は小学生以上で、申し込み、問い合わせは同図書館(電話0735・32・4646)まで。
(2020年12月13日付紙面より)
更生保護女性会が宇久井保で (那智勝浦町 )
那智勝浦地区更生保護女性会の会員5人が8日、那智勝浦町立宇久井保育所(山田有美所長、園児83人)を訪問し、5歳児25人と草花染めを楽しんだ。園児たちはマリーゴールドの花を煮出した染色液で木綿の布が染まっていく様子を観察し、完成したオリジナルハンカチを手に笑顔を見せていた。
同会は青少年の健全育成に努めるとともに、非行や犯罪に陥った人々の社会復帰を支援する団体。愛の協賛金募金や社明啓発活動、地域の子どもたちの見守り、薬物乱用防止啓発活動など、地域に更生保護の土壌をつくり上げる活動を展開している。
この日は晴天に恵まれ、園庭で作業をした。園児たちはどんな色に染まるのかわくわくしながら鍋をのぞき込み、発色を促進させるミョウバンの化学反応で染色液が濃い黄色に変化すると「うわー」と驚きの声を上げた。
模様を付けるために輪ゴムで縛った箇所をほどくと「かわいい模様になっている」と喜び、園庭にハンカチを干した。
同会の丸本弘美さんは「今年は新型コロナウイルス感染症の影響でほとんど活動ができておらず、子どもたちとの交流も久しぶり。元気な姿が見られて良かった」と語った。
最後に、園児たちから花と手作りの眼鏡掛けのプレゼントがあった。
(2020年12月10日付紙面より)
犬馬鹿倶楽部恒例の催し (新宮市 )
熊野市から串本町までの会員らで組織する犬馬鹿倶楽部(瀧本美鈴代表、会員60人)は6日、新宮市佐野の黒潮公園で毎年恒例の「犬馬鹿大運動会」を開催した。飼い主と愛犬がコミュニケーションを取りながら、障害物競走やリレーなどさまざまな種目に挑んだ。
同倶楽部によると、運動会は21回目を迎え、月1度のしつけ教室の成果を披露するとともに会員同士の交流を図ることが目的だという。今年3月実施予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から延期となっていた。
この日は約40頭の犬が参加。午後のプログラム1番目の「おいでおいで」は愛犬がグラウンドの上に準備された犬用玩具やおやつに気を取られず、待機する飼い主の元までたどり着ければゴールという種目。
スタートを告げる笛の音と同時に飼い主が愛犬の名前を連呼。玩具やおやつに気を取られる犬や、真っ先に飼い主の元へ駆け寄る犬もおり、会場は大いに盛り上がった。その後は水運び競争やあめまきが行われた。
瀧本代表は「倶楽部を通して会員同士が仲良くなり、犬にとっては集団行動を学んでほしい。今後も会員さんたちに楽しんでいただけたらうれしい」と語った。
(2020年12月10日付紙面より)
ウオークラリーで交流深める (相野谷小・中 )
紀宝町の相野谷中学校(佐藤光一校長、生徒20人)と相野谷小学校(岩本直樹校長、児童53人)は7日、人権フォーラムを開催。地区住民の協力を得て、児童生徒が小学校近くの土手にスイセンの球根を植えた。協力して作業し、来春に咲く美しい花を楽しみにしていた。
人権フォーラムは、児童生徒が地区住民と一緒に環境美化活動に取り組むことで、地域の自然を愛する心を育み、つながりを深めることが目的。スイセンの植栽は15年ほど前から始まり、小中合同は5年目。大里、井内両地区の農村環境活動組織が県の交付金を活用して球根を用意した。
相野川沿いに集合後、原章三さんが「これからも皆さんと一緒に地域に花を咲かせたい。一緒に頑張りましょう」と呼び掛けた。作業は約300㍍間で行い、中学生が掘った15㌢ほどの穴に小学生がスイセン800球を植えた。
植栽後は小中学生が7、8人でチームを組み、ウオークラリーを開催。同中生徒会の田中楓会長(2年)が「みんなで頑張ろう」とあいさつし、各チームで自己紹介した後、10チームが約2㌔のコースに出発。チームで協力してピンポン球つかみやジェスチャーゲームに挑戦、クイズを解きながらゴールを目指し、交流も深めた。
(2020年12月10日付紙面より)
木葉神社例祭「祢んねこ祭り」 (串本町 )
串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)で6日、例祭「祢(ね)んねこ祭り」があった。コロナ禍の情勢を鑑み、今年は本殿大前の儀のみ執行。田原区の和田充旦区長ら11人が代表参列し、井谷宮司と共に主祭神への礼を尽くした。
この神社は、JR田原駅の北東に位置。木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、古くから「祢んねこの宮」と親しまれ子授け、安産、子安の信仰を集めている。その特色は奉仕にも色濃く宿り、近年は12月第1日曜日に営まれている例祭ではご飯持ちみこや子どもみこ、童子といった子役の奉仕や子守の所作の奉納など他に類を見ない内容が含まれる。その特殊性もあり、県の無形民俗文化財に指定されるところともなっている。
例祭は大きく▽朝日遙拝行列▽本殿大前の儀▽子守り神事―から成り、子守り神事の口上が例祭の通称の由来となっている。田原獅子保存会の全頭奉納や公民館田原支館の農産物品評会・区民展といった奉賛行事も含めた全体で区内きってのにぎわいを見せ、区内だけでなく出身者の帰省や拝観も多く集めている。
この状況がコロナ禍の情勢において妥当か、と関係団体で結成する祢んねこ祭り保存会は9月13日の会合で協議し、今年に限り代表参列による本殿大前の儀(子どもみこの奉納を除く)のみとすることを決断。諸奉仕の大半を中止する異例の形で本祭を迎える形となった。
当日は和田区長、田原獅子保存会の井本悟会長ら、神社役員が代表参列。沸かした釜湯にササの葉を浸しそのしずくで身を清める古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」を経て井谷宮司が祝詞や玉串を神前にささげ、参列者も続いて主祭神への礼を尽くした。
その他の行事はなかったが本祭に合わせて訪れた人々が本殿大前の儀終了後、開扉された神体をじかに参拝するなどした。和田区長は「このような状況になってしまったのは残念だが、こうして神事ができただけでも良かった。この残念な気持ちを糧にして、来年の再開を盛り上げていけたらと思う。田原も高齢化でお年寄りが多いだけに、コロナだけではなく全てにおいて健康で幸せに暮らせることを願いたい」と思うところを語った。
(2020年12月10日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
勝浦ヤンキースが体験会 (那智勝浦町 )
建設工事パトロール実施 (新宮労基署 )
新宮労働基準監督署(中前英人署長)は1日、新宮市佐野の株式会社エフオン新宮発電所新設工事現場でパトロールを実施。労働災害防止の啓発に努めた。
パトロールは年末年始無災害運動(12月1日~1月15日)期間中の取り組みの一環。慌ただしい年末年始において、大掃除や設備の保守点検などの作業が多くなることに加え、積雪や凍結による転倒などの危険が増すなど労働災害発生の危険性が危惧される中、安全管理意識を引き締め、経営者・労働者が一丸となって安全衛生活動を推進し、無災害で乗り切る状況を促すことを狙いとしている。本年度の標語は「きっちり確認 ゆっくり休息 しっかり準備 年末年始無災害」。
和歌山県の11月10日現在の労働災害件数は781件。昨年同時期から9件減少しているものの死亡事故は6件に増加しており、予断を許さない状況となっている。
この日は和歌山労働局の片野圭介・労働基準部長と新宮労働基準監督署の松尾駿・労働基準監督官が現地を訪れ▽墜落・転落災害の防止▽建設機械、クレーン等災害の防止▽倒壊、崩壊災害の防止▽火災・爆発等災害の防止▽職業性疾患の防止―などを重点的にパトロールを実施した。
同社技術統括部の水野泰朗副部長が工程調整会議の実施や、作業エリアや工事車両、重機配置などの調整にデジタル野帳アプリを使用していることなどを説明。施工を行う株式会社大林組からも各種パトロールの実施や情報発信・共有のために現場対応ビジネスアプリを導入しているなどの紹介があった。
パトロールを終え、片野労働基準部長は「段差などにも配慮されており、きれいに作っていただいている。事故の起こりにくい現場と感じた」などと講評。さらなる安全管理の徹底を求めた。
同社の発電所は来年秋ごろの完成を予定しており、そこから試運転を経て2022年3月から運転を開始する予定。発電所の定格出力は1万8000㌔㍗で、年間発電量は一般家庭約3万世帯分となる。年間稼働日数は330日(24時間稼働)。燃料として県内や近隣県から調達した木質チップを年間約18万㌧使用する。
(2020年12月4日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で2日、来年のえと「丑(うし)」の色紙が完成した。九鬼宮司が7月初旬から墨とポスターカラーで描いていた。色紙は手描き1000枚、印刷2000枚を用意。手書きは元旦以降祈とう(有料)を受ける参拝者らに授与され、印刷は2000円で3日から授与されている。
手描きの色紙には太陽を背にした黒牛を描いた。牛の輪郭を描く線に、鋼のよろいをイメージした金色を使用し「世界中の人々が難局を取り除きながら新たな一歩を踏み出し、大きく羽ばたくことのできる明るい年であるように」と願いを込め「翔」の文字を書き入れた。
印刷の色紙には真正面を見据える青牛。背中には「いい一年を」と鏡餅を背負っている。青色に医療従事者への感謝を込め、「よみがえりの地」熊野から新たな出発を興してほしいとの思いから「出発」の文字を添えた。それぞれの色紙に「祈 コロナウイルス終息」の印が金色と銀色で押されている。
九鬼宮司は「共に新型コロナの終息を願って仕上げた。皆さんが力強く前に進む一年であってほしい」と色紙に込めた思いを語った。
印刷色紙は郵送も可能(送料別途)。問い合わせは同大社(電話0735・42・0009)まで。
(2020年12月4日付紙面より)
冬の飛散抑えるため設置 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が3日、会員や関係者の協力を得て串本町くじ野川にある橋杭海水浴場に防砂ネットを設置した。
環境省「快水浴場百選」の一つに数えられる同海水浴場は、橋杭岩や紀伊大島を望める開放感や良好な水質、絹のようになめらかな砂浜を特色とする。他方、冬場に強く吹き抜ける風で砂が舞いやすく、近隣への飛散とそれによる砂浜の目減りを抑えるためシーズンオフ中にこのネットを設置している。
この日は中村洋介副会長ら14人が作業に参加。設置場所は遊泳区域内の砂浜で、海岸線に対して垂直となる方向へ高さ約1㍍、幅約12㍍のプラスチック製ネット16枚を約4㍍間隔で張り、過去の使用で破れた部分を取り除いた短めの再利用ネット3枚も追加で設置して約80㍍幅で飛散抑制の対処をした。
設置期間はシーズンイン直前の来年3月末前までを予定。舞い上がった砂を飛散する前にネットへ当てて落とす仕組みで、例年ネットが半ば埋まるぐらいの飛散抑制効果を発揮している。本年度は県事業により、遊泳期間終了後に砂1100立方㍍が追加されたところ。新たな砂が少しでも飛散抑制できることを期待して作業を締めくくった。
(2020年12月4日付紙面より)
大林さんに全商連会長表彰 (南紀くろしお商工会 )
女性会員の増強などに貢献したとして、南紀くろしお商工会女性部部長で和歌山県商工会女性部連合会の理事を務める大林幸子さんが全国商工会連合会会長表彰・女性部功労賞を受賞した。2日、那智勝浦町商工会館で伝達式が行われ、同商工会女性部の辻本圭子副部長や中村美紀子副部長、会計の東佳代さんが祝いに駆け付けた。
同商工会によると、例年、東京都渋谷区のNHKホールで商工会全国大会が開催され、総理大臣や参議院・衆議院の議員などを含む約2000人規模で実施されているという。
今年は商工会法施行60周年記念の節目の大会だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から規模を縮小して開かれた。コロナの影響を鑑み、和歌山県からは県商工会連合会の代表のみが出席した。
同商工会に在籍し40年以上が経過した大林さん。女性部の部長は6年目となり、これまで会員増強やさまざまな商工会活動などに尽力してきた。
女性部として2015年に中小企業庁長官表彰を受賞、その翌年に部員増強の年間実績が1位となり、全国商工会女性部連合会から表彰されている。それらの活躍を含め、県商工会連合会が大林さんを推薦し、今回の表彰に至った。
同商工会の森川起安会長は「私が会長を務めて19年目だが、このような賞を受賞したのは初めて。私にとっても名誉なこと」と評価。
「これだけ多くの女性会員を増強できたのは全国でも珍しい。組織にとって大きな力だからこそ表彰されたのだと思う」と語った。
大林さんは受賞について「商工会の皆さまや女性部の皆さまのおかげ。慢心することなく、これからも高みを目指していく決心であります」と話した。
(2020年12月4日付紙面より)
那智勝浦少年野球クラブが訪問
新宮市民スポ祭兼連盟杯社会人大会 (紀南バレーボール連盟 )
拝殿に来年の大絵馬掲揚 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から迎春準備が始まった。拝殿の外に、来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬が掲げられた。来年1月末ごろに拝殿内部に掛け替えを行う。
大絵馬はヒノキ製で、縦1・5㍍、横2・1㍍。アクリル絵の具などを使用し、瑞光を背景に梛(なぎ)の御幣を立てた雄牛を描いた。「信じた道を歩み、希望を忘れずにいると神様がきっと道を照らしてくれる」と思いを込め、「神威照道(しんいしょうとう)」の文字が添えられている。
例年は拝殿の内部に掲揚する大絵馬。今年は新年の参拝時の密を避けるため、初めて外に掲げた。同大社では新年、参拝所の石段手前にさい銭箱を配置し、要所要所に消毒液を設置するなどして参拝者の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を講じる予定としている。
上野宮司は「人は迷い、時として勇気を忘れる。新型コロナの影響で今年は多くの人がそれを経験したと思う。しかし、信じた道を一生懸命に歩いていくと神威は力強く道を照らしてくれるのでは」と掲げられた絵馬を見上げて話す。
「こういう時だからこそ、いろんな思いを胸に参拝においでになる人がいらっしゃる。神社としてはその気持ちを受け止めたい。密を避け、スムーズに参拝いただけるように努めたい」と初詣参拝者に対する思いを語った。
(2020年12月2日付紙面より)
新型コロナウイルス感染流行下での初詣客の受け入れ対策を進めている熊野本宮大社と本宮町商工会、熊野本宮観光協会で組織する「熊野本宮よみがえり委員会」(会長・名渕敬熊野本宮観光協会長)は11月30日、同大社や旧社地「大斎原(おおゆのはら)」分散型の参拝についてシミュレーションを行った。同委員会や工事事業者などを含め約50人が実際に現場を歩き、対策や動線を確認した。
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この日は瑞宝殿で4回目の会議を開き、年末年始の態勢などを再確認し、シミュレーションを実施した。
大社での対策として、▽158段の石段中央に仕切りを設け、上り下りで一方通行にする▽参道沿いに2㍍の間隔を空けた手水設置▽階段上の地面には参拝客同士の距離を保つため1・5㍍間隔でテープで印を付ける▽祈とうや縁起物の授与は大斎原で行う▽通常のさい銭箱の代用に本殿前には幅54㍍、奥行き3・6㍍、高さ1・1㍍の足場用鉄筋にテント生地を張ったさい銭箱を設置▽さい銭のスペースが広いため、1回36人が横1列となり、参拝できる。それによって従来は4回参拝していたところが1回となる▽参拝後は設置されたスロープから社務所側に抜け、下り階段へ誘導する―など。
委員からはスロープの段差を緩和するべきではなどの意見も挙がった。
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一行は大斎原へ移動。神職からは「大社と大斎原を合わせ、総合受付3、祈とう受付1、授与所が3、祈とう所1、祈とう控え所2の計10張りのテントを設置する」「縁起物の授与や金銭の受け渡しは直接手で行わず、全てトレーを使用する」「職員はビニール手袋やマスク、フェイスシールドも着用」などの対策をすると説明。対策の進捗具合は8割だと報告した。
また、授与所のテントは大型なため、二つに区切り、計6カ所として対応するとした。
なお、町商工会も地元大工による特設の絵馬掛けが完成したことやまちなかを巡る動線について説明した。
名渕会長は「協議をした結果は年末年始に試されることになる。お越しいただいた方に安心安全な観光地をアピールできるように努めていきたい」。
九鬼家隆宮司は「今日は一体感が深まったと思う。取り組みや対策で皆さまに安心してお参りいただけるように、万全を期して準備を進めていきたい」と話した。
10日(木)は午後6時より夜間のシミュレーションを実施するという。
(2020年12月2日付紙面より)
金融機関対象に防犯診断 (串本警察署 )
県警察本部の年末年始特別警戒が1日から始まった。串本警察署(﨑口忠署長)はその一環で、管内の各金融機関を対象にした防犯診断などに着手。その姿勢で管内の意識を高めることにより、犯罪抑止を目指している。
この警戒は12月1日から翌年1月10日までを期間として毎年実施。同署は人、金、物が大きく動く時期を狙った強盗や特殊詐欺などの犯罪を未然に防ぐ目的で、生活安全刑事課(榎政雄課長)を軸に同診断後も巡回を密に重ねて取り組むとしている。
串本町の指定金融機関となっている紀陽銀行串本支店(坂本充寿支店長)へは1日、﨑口署長と榎課長ら課員3人が訪問。過去の事例を踏まえて考えたチェックリストに沿って日頃の防犯体制に隙がないかを確かめるなどし、体制の万全や意識の高まりを促した。
管内には33の金融機関店舗があり、課員は期間中に手分けして訪問し同診断や巡回などを重ねる。そのように姿を見せることで各金融機関はもとより、利用する住民の意識も喚起する。
榎課長は「年末で人の動きも慌ただしくなる中、最近は少ないが強盗やひったくりといった犯罪は今も懸念されるところ。これらを未然に防いで皆さんが気持ちよく新年を迎えられるよう頑張りたい」と今季に懸ける思いをコメント。
特殊詐欺関係では、「多額の引き落としなどをされるご高齢の方が来たら警察へ連絡するよう、銀行さんにもお願いしている。そのようにいっそうの協力をして被害の防止に努めたい」と話した。
(2020年12月2日付紙面より)
久安教頭が「読売教育賞」受賞 (城南中 )
意欲的な研究や実践を行い、優れた業績を上げている教育者や教育団体をたたえる読売新聞社の「第69回読売教育賞」がこのほど決定し、新宮市立城南中学校(中田善夫校長)の久安孝典教頭(42)が優秀賞を受賞した。
読売教育賞は、同社が教育の発展の一助にと1952(昭和27)年に創設。教科別に部門を設けて現場で指導する人々の励みとし、多様で創造性に富む教育環境づくりを進めることを目的としており、毎年全国の教育関係者などを対象に募集している。
今年は153件の応募があった。最優秀賞は9件、優秀賞には21件が選ばれ、久安教頭の実践論文「特別支援教育コーディネーターを中心とした『校内支援体制』の構築について」は特別支援教育部門での受賞となり、記念盾が同校に贈られた。
受賞について久安教頭は大変うれしく、光栄なことと語り「募集要項が届いた際に一度、原点に立ち戻ってこれまで取り組んできたことを見直してみようと論文を作成しました。今後も体制の充実に向けて、当地方の特別支援教育推進に少しでも寄与できれば」と話していた。
(2020年12月2日付紙面より)
マクドナルドカップ2020