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2020年12月22日
1 山口選手が天皇杯優勝
 那智勝浦町出身  (レスリング )

 那智勝浦町出身で日本体育大学3年の山口海輝(かいき)選手(21)が、17~20日に東京都の駒沢オリンピック公園体育館で開催されたレスリングの「2020年天皇杯全日本選手権」の男子フリースタイル65㌔級で優勝を果たした。

 山口選手は新宮ジュニアレスリングクラブで練習に励んで中学校を卒業後、高校レスリングの強豪である日体大柏高校(千葉県)へと進学。2015(平成27)年の紀の国わかやま国体や高校総体、JOC(日本オリンピック委員会)杯、ブバイサ・サイキエフ国際大会を制すなど、国内外で活躍している。同大学進学後もさまざまな大会で結果を残し、11月には57㌔から65㌔に階級を上げて挑んだ内閣総理大臣杯でも優勝した。

 天皇杯では相手選手の棄権により1回戦を突破すると、準決勝は上野裕次郎選手(栃木県スポーツ協会)に快勝した。決勝戦では自他ともに認めるライバルである安楽龍馬選手(早稲田大学)と対戦。白熱した試合を展開し、ポイント2―1で接戦をものにして見事勝利を収めた。

 優勝の報告を受けた父・哲也さん(45)は「新型コロナウイルス感染症の影響で練習ができない中、一生懸命自主トレに励んでいました。本人は優勝はうれしい反面、積極的な攻めができなかった、目標である『世界』に向けて課題にしっかりと取り組んでいかないといけないと振り返っていました」と語る。

 「総理大臣杯、天皇杯ともに一番の成績を残してくれたことは喜ばしく、優勝を信じていた。これからも支えてくれた多くの方々に感謝しつつ、謙虚さを忘れず突き進んでほしいですね」と話していた。

(2020年12月22日付紙面より)

「2020年天皇杯全日本選手権」で優勝した山口海輝選手(中央)=山口選手の家族提供
2020年12月22日
2 「ヨウルトルットゥおいしい」
 フィンランドのお菓子作り教室  (紀宝町 )

 フィンランド在住のサウナ文化研究家、こばやしあやなさんを招いてのお菓子作り教室が18、19日の2日間、紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場で開かれた。2日間で計18人が参加し、フィンランドのクリスマスのお菓子「ヨウルトルットゥ」を作った。

 18日の教室には子ども6人を含む8人が参加。こばやしさんは世界地図を基に「フィンランドは北欧にあり、湖が多い国。日本からは飛行機で9時間くらい。夏は白夜で太陽が沈まず、冬は太陽が出ずに寒い国」と紹介した。サンタの国、フィンランドではクリスマスを「ヨウル」と呼び、「ヨウルトルットゥ」とホットドリンク「グロギ」がクリスマスの定番だという。

 ヨウルトルットゥ作りに挑戦した子どもたちは、正方形の生地に切り込みを入れて、折り紙のように折っていった。天使や花、かわいい風車のような形に折り、伝統的なプルーンとリンゴのジャムをたっぷり塗ってオーブンで焼いた。

 焼き上がるまで、こばやしさんはフィンランドの景色を写し出し、「10月に初雪が降り、11月には湖が岸辺から凍り始める。冬のフィンランドはオーロラがきれいで、秋には湖に映ることがある」と話した。

 クリスマスにはイルミネーションやツリーを飾り、日本と違いフィンランドのサンタは昼間に来てくれるという。

 クッキーで家を作るフィンランド文化などを映像で楽しみ、15分後にはオーブンから甘い香りが漂った。お菓子が焼き上がると、子どもたちは熱々のまま頬張り「上手にできた」「おいしい」と笑顔を見せていた。

(2020年12月22日付紙面より)

「ヨウルトルットゥ」を食べる子どもたち=18日、紀宝町の飛雪の滝キャンプ場
オーロラを映像で紹介するこばやしあやなさん
2020年12月22日
3 那智の滝と三重塔がライトアップ
 大みそかに向け試験点灯  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)別宮、飛瀧(ひろう)神社の御神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)の三重塔で19日、大みそかのライトアップに備えた試験点灯があった=写真

 1989(平成元)年から始まったライトアップ。発光機の清掃の後、午後5時に点灯され、水銀灯3基と、5基のライトに照らされた三重塔と那智の滝が夕闇迫る那智山中に浮かび上がった。

 見守った青岸渡寺の髙木亮英副住職は「新型コロナで大変な世の中、一日も早い終息と、世の平和を願いたい」と話していた。

 ライトアップは31日(木)の日没から元日の明け方まで実施される。熊野那智大社では27日(日)に滝の上に架かるしめ縄を張り替え、迎春に備える。

(2020年12月22日付紙面より)


2020年12月22日
4 プロ選手と共にツーリング
 古座川サイクリングフェス  (古座川町 )

 古座川町で19日、自転車イベント「古座川リバーサイドサイクリングフェス2020」があり一般84人が「KINAN Cycling Team」のプロ選手と共に高池の虫喰岩、滝の拝、一枚岩といった名勝を巡るツーリングに親しんだ。

 このイベントは同町観光協会(須川陽介会長)とNPO法人スポーツプロデュース熊野(角口賀敏理事長)が主催、同町と県が後援、株式会社キナンが協力。信号がなく交通も穏やかな町域を生かしたサイクルツーリズムを推進する同協会が主要なコースを広く伝えるため、新宮市を拠点にし大会運営のノウハウを持つ同法人と両輪で計画し、①清流奇岩巡りコース(滝の拝以外の名勝巡り、全長約28㌔)②清流3名勝巡りコース(全長約50㌔)―の2ルートを設定して事前申し込みを受け付けた。

 当日は①に20人、②に64人が参加。同協会事務局がある道の駅虫喰岩を大会拠点にして開会し、須川会長は「コロナ禍と初開催で満足のいくイベント結果にならないかもしれないが、今後もよりよいイベントにしていきたいので温かい気持ちで迎えていただければ幸い。古座川の自然や味覚を十分に楽しんでほしい」とあいさつして歓迎した。

 来賓を代表して西前啓市町長、鶴保庸介参議院議員、角口理事長が祝辞を寄せ、町議有志も列席。県議会の濱口太史議員と二階俊博代議士の秘書・二階伸康さんは列席に加えて一般参加もした。

 共に駆ける同チーム選手10人の自己紹介後、選手含む10人前後の小グループに分かれて順次スタート。スポーツ自転車相応に軽くスピードを出しながら前半はチェックポイントがある各名勝巡りをし、エイドステーションがある一枚岩前で合流した。ジビエやアユ、ユズ菓子など地元の味を昼食としつつ選手のトークショーを鑑賞するなどしながら休憩を取り、後半は南紀月の瀬温泉ぼたん荘前のチェックポイント経由で道の駅虫喰岩へと戻った。

 実施に当たり同協会がレンタル提供するスポーツ自転車は全車貸し出しとなり、同法人も希望に対する不足分を出してフォローしたという。ツーリング後は記念グッズ(イベントロゴ入りボトルなど)を受け取って終了となり、参加者やスタッフは物産やサイクリンググッズの直販を利用しつつ解散した。

(2020年12月22日付紙面より)

主催や来賓が見送る中、道の駅虫喰岩から出発する小グループ=19日、古座川町池野山
一枚岩前エイドステーション。地元の味の提供を受ける参加者
2020年12月22日
5 「昭和時代」がよみがえる  写真アルバム「東紀州の昭和」発刊  
2020年12月22日
6 神内川で河川改修工事  浸水被害軽減のために  (紀宝町 )
2020年12月22日
7 不思議の世界眼前に  マジシャン原大樹さん凱旋公演  (熊野市 )
2020年12月22日
8 当局の取り組みを問う  太地町議会一般質問(終)  
2020年12月22日
9 持続可能な未来実現に向け  めぐるみらい会議  (那智勝浦町 )
2020年12月22日
10 サンタさんからプレゼント  下田児童館・浮島児童館  (新宮市 )
2020年12月22日
11 中学1組と高校3組が本選へ  第49回アンコン紀南地区大会  (串本町 )
2020年12月22日
12 朝日を受け荘厳にただよう  田原の「海霧」発生時期に  (串本町 )
2020年12月22日
13 思い出作りの場を求めて  生徒会役員らイルミ点灯  (串本古座高校 )
2020年12月22日
14 成人式延期へ  新宮市  
2020年12月22日
15 地域と観光客のために  天満分館が花いっぱい運動  (那智勝浦町 )
2020年12月22日
16 お悔やみ情報
  
2020年12月20日
17 今年も「まりひめ」元気です
 クリスマス需要に向け目慣らし会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町苺(いちご)生産組合(桒野稔近(くわの・としちか)組合長)は、クリスマス需要期の出荷に向け18日、同町南大居のJAみくまの太田営農センターで、和歌山県オリジナル品種のイチゴ「まりひめ」の目慣らし会を開いた。イチゴ生産農家14人、みくまの農業協同組合、県職員らが参加し、イチゴの品質などについて意見を出し合った。

 「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地。果実は大きめ、甘みが強く酸味もほどよい。例年12月初旬から翌年の5月ごろにかけて出荷。公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売される。昨年は4パック入り約1万2000ケースが出荷された。

 目慣らし会はケース詰め基準の統一と等級の確認を目的に、イチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。桒野組合長は、同センターに届いた約100ケースのイチゴを前に「コロナの影響も続くが『まりひめ』は人気がある品種。これからも自信を持って出荷してほしい」と参加者らに呼び掛けた。

 桒野組合長は「大きな台風もなかったが天候の関係か、少しだけ収穫が遅れた。しかしクリスマスに間に合って良かった」と今年の状況について説明し「大きくて食味がいい。『まりひめでなければ』というファンも多い」と自信をのぞかせた。

  □     □

■和歌山県農林水産業賞



 1971(昭和46)年に結成され、設立50年を迎える那智勝浦町苺生産組合。このほど、同組合は産業の振興や発展、農山漁村の活性化に貢献したとして、令和2年度「和歌山県農林水産業賞」(農業部門)を受賞した。桒野組合長は「設立50年を迎えるに当たり栄えある賞を頂けて光栄」と話していた。

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■10周年迎えPR



 「まりひめ」が品種登録されて今年で10年を迎えた。県いちご生産組合連合会は今年、「まりひめ」のPRポスターを一新。「今年も『まりひめ』元気です」をキャッチコピーに採用し、さらに愛される品種を目指す。

 また、連合会は各管内の小学生を対象に「まりひめ」PRポスターコンテストを実施しており、優秀作品を来年以降のポスターに採用する予定としている。

(2020年12月20日付紙面より)

イチゴの大きさなどを確認する組合員の皆さん=18日、那智勝浦町南大居
大きく甘みも強い「まりひめ」
2020年12月20日
18 安全安心なまちのため
 合同夜間パトロール  (新宮市 )

 少年補導員、地域安全推進員、熊野パトロール隊、新宮少年相談センター、新宮警察署による合同夜間パトロールが18日、新宮市内であった。約30人が同市大橋通の大橋交番を出発。約1時間かけて繁華街や商店街、国道沿いなどを巡回した。

 年末年始特別警戒の取り組みの一環。年末にかけて少年の非行など治安情勢が悪化傾向にある中、少年の非行防止、安全安心のまちづくりを目的に実施した。

 パトロールの実施に当たり、同署の小畑博昭署長が「当署も年末年始の特別警戒に努めている。本日は寒く、ご多忙の中お集まりいただいてありがたい」とあいさつ。

 参加者らは各自、懐中電灯や「安心・安全街づくり」と記されたちょうちんや「みんなでつくろう 安心の街」と書かれたのぼり旗を手に夜のまちを巡回。併せて、自転車盗や特殊詐欺に注意を呼び掛けるのぼり旗も用意し、防犯意識高揚のための広報活動を行った。

(2020年12月20日付紙面より)

合同で夜間パトロールに取り組む=18日、新宮市内
2020年12月20日
19 2年後の進路実現に向け
 1年生と地元企業の交流会  (紀南高校 )

 御浜町の県立紀南高校(森典英校長、生徒189人)で18日、地元企業8社を招いての交流会があった。1年生55人が参加し、各企業から事業内容などの説明を受けた。

 県外進出、県外就職が増加する一方、ふるさとを離れても将来的には戻りたいというニーズがあることを踏まえ、地元の高校生と企業の交流の場を設け、将来、就職を考える一助に、また、地元の人材確保につながる機会となるよう県商工会連合会が主催。

 3回目を迎えた本年度は、かきうち農園、さくら清凉社、ウミガメフーズ、尾﨑畜産御浜ファーム、M・A・P紀南事務所、熊野精工、野地木材工業、三角田(みすまだ)工業が参加した。

 体育館に集まった1年生を前に、紀宝町商工会の田尾友児会長が「将来、この地に残って働きたいと思う人もいると思う。なるべく地域に残って地元産業を支えてもらいたい。今日はじっくり話を聞いて進路の参考にしてほしい」とあいさつ。

 各ブースでは会社代表や担当者が会社概要や業務内容などを説明。働くイメージを持ってもらおうと、映像で紹介する企業もあり、生徒たちは2年後の進路実現に向けて、熱心に耳を傾けていた。

(2020年12月20日付紙面より)

各ブースで地元企業の説明を聞く1年生=18日、御浜町の県立紀南高校
2020年12月20日
20 警察活動への協力に謝意 管内6人に感謝状贈呈 (新宮警察署)

 新宮警察署(小畑博昭署長)は18日、管内の個人6人に対し感謝状を贈った。一人一人に感謝状を手渡した小畑署長は「安心安全なまちづくりは、皆さまや地域の方々の協力なしではなし得ない。今後とも警察業務にご理解いただくとともに、末永いご支援とご協力を」と謝辞を述べた。

 このたびの感謝状は、令和2年中に警察活動の各分野における協力者に対し贈呈するもの。警備や雑踏事故防止、拾得業務の適正化、交通安全、防災、犯罪抑止などの各分野に功労があった人に贈られた。

 ホテル浦島執行役員の石垣俊光さんは、テロ対策等管理者対策に協力するなど、警備活動に協力した。熊野本宮大社の九鬼家隆宮司は、例大祭や初詣などにおいて新型コロナ感染予防対策を講じた上で事前に雑踏整理のシミュレーションを実施するなど雑踏事故防止に万全を期したことが評価。

 西日本旅客鉄道株式会社新宮駅長の小谷典史さんは、特例施設占有者として拾得物の適切な保管管理や届け出を行い、県民の財産保護に寄与。交通安全協会新宮支部職員の下浦朋さんは、約18年にわたり交通安全協会職員として精勤し管内の交通安全に貢献した。

 株式会社POS代表取締役の堀哲也さんは、行方不明者の捜索や、同署との合同によるドローン操縦訓練の実施や、関係機関による大規模地震災害対応訓練への参加など、各種防災活動に協力。株式会社オークワ保安員の宮本さおりさんは、万引被疑者の検挙や捜査への協力など、管内の万引事犯の減少に努めるなど犯罪抑止活動に尽力したことが認められた。

 感謝状を受け取った堀さんは「民間としてドローンを使って活動に協力できた。身に余る光栄」。九鬼宮司は「気が引き締まる思い。改めてしっかりと、安心安全に参拝者の方々をお迎えできるよう努めたい」と喜びを語った。

(2020年12月20日付紙面より)

小畑博昭署長(前列左から5人目)と感謝状を受けた皆さん(前列)=18日、新宮警察署
2020年12月20日
21 繁忙期に備え意識向上図る  管内3事業所で安全総点検  (勝浦海事事務所、串本海上保安署 )
2020年12月20日
22 災害対策やし尿処理など議論  太地町議会一般質問①  
2020年12月20日
23 三山の絵馬が出迎え  新年を前にホームに設置  (新宮駅 )
2020年12月20日
24 産んでくれてありがとう  神倉小で命の授業  (新宮市 )
2020年12月20日
25 ふるさとの名所に触れる 城南中1年が市内探索 (新宮市)
2020年12月20日
26 2団体、個人5人に感謝状  警察活動に多大な協力  (紀宝署 )
2020年12月20日
27 おいしいケーキ作りに挑戦  主催事業で小中学生6人  (潮岬青少年の家 )
2020年12月20日
28 成果振り返り意識高める  「ころころ」教室が終了  (串本町 )
2020年12月20日
29 歩行者優先を視覚で促す  信号ない横断歩道で啓発  (串本町 )
2020年12月20日
30 第4回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2020年12月20日
31 議長の不信任決議案は否決  懲罰動議可決し委員会設置  (串本町議会 )
2020年12月20日
32 みんなで折り鶴プロジェクト  神倉小学校の児童会が  (新宮市 )
2020年12月20日
33 お悔やみ情報
  
2020年12月13日
34 水害などから身を守ろう
 熊野川中で防災授業  (国交省 )

 国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所は11日、新宮市熊野川町日足の市立熊野川中学校(吉田元紀校長、生徒29人)で公開防災授業を実施した。「大雨が降ったときの身を守る行動を考えよう!」をテーマに、生徒たちが大雨に伴う水害時に取るべき行動などについて討議し、災害に対する認識を深めた。

 防災授業は今年で4回目の取り組み。国内有数の台風常襲地である紀伊半島において、有事の際にどのようなタイミングでどのような行動を起こせばいいのかなどを考えるきっかけづくりとして実施している。

 同事務所調査課の玉木秀幸・地域防災調整官らが、2011(平成23)年の紀伊半島大水害や18(平成30)年の西日本豪雨などの様子を写真や資料を用いて過去の災害を振り返った。

 洪水浸水想定区域図や土砂災害警戒区域図、洪水ハザードマップなどの説明を行い▽在宅▽避難所▽ホテル▽青空▽縁故―のコロナ禍における避難方法を紹介。

 4班に分かれた生徒らは避難ルート、タイムラインなどのワークシート記入や意見交換、情報共有を通じて、地域や自宅の水害・土砂災害の危険性や避難時の注意点、避難ルートの確認、避難の際に行う準備や行動について考える機会とした。

 最後に、各ワークを通して確認した内容を班ごとに発表。「動きやすい服装で避難する」「状況を確認しながら周りの人を手伝う」「大切なものは2階に上げる」「ラジオやモバイルバッテリーを用意しておく」「普段から地域の人とコミュニケーションをとっておく」など、避難時の具体的行動について示した。

 発表を終え、玉木地域防災調整官が「自分の家のリスクの確認は重要。今日のことを持ち帰って、家族の人に教えてあげて」と呼び掛けた。生徒会長の中前なごみさん(2年)が「防災のことをたくさん教えていただき勉強になった。今日のことを今後にも生かしていきたい」と玉木地域防災調整官らに感謝を述べた。

(2020年12月13日付紙面より)

意見交換などを通して災害発生時の行動を考える生徒ら=11日、新宮市立熊野川中学校
班ごとにまとめた意見を発表した
2020年12月13日
35 4小学校でオンライン授業
 教育研究会ICT部会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育研究会ICT部会は10日、町立太田小学校(上地巳奈子校長)、市野々小学校(中西健校長)、色川小学校(寺地琢也校長)、宇久井小学校(芝﨑勝善校長)の4校をつないでオンライン授業を実施した。

 同部会は本年度、オンラインツールを活用した遠隔授業をテーマに研究を進めている。国が推進するGIGAスクール構想への対応や、1人学級を抱えるへき地の小規模校同士の交流など、さまざまな視点から児童にとってより良い授業の在り方を模索することが目的。

 この日はオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を用い、宇久井小学校から平瀬公士教頭が国語科の授業を実施。遠隔で3校の5、6年生30人が、2、3人のグループに分かれて電子黒板やノートパソコンで授業を受けた。

 児童は「虫」「虹」「地」などのヘビが元になっている漢字の成り立ちを学び、「蛸(たこ)」「蚯蚓(みみず)」といった難読漢字クイズで盛り上がった。他校の友人と一緒に授業を受けられることを喜ぶ姿も見られ、児童からは「クイズで頭をたくさん使った」「いろんな人と交流できてうれしい」との声があった。

 教職員による研究協議では、「児童の感想は楽しかったという意見が多く、交流ツールとしては良い」という意見があった反面、「授業する側としては子どもたちの様子が把握しづらい」「ノートパソコンでは音量が小さく、外付けのスピーカーが必要。機材の接触不良で、電子黒板から音がでないトラブルもあった」といった課題も浮かび、今後の改善について議論が交わされた。

  □     □

■GIGAスクール構想

 GIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の略。義務教育を受ける児童・生徒に1人1台の学習者用タブレットと高速ネットワーク環境を整備することで、公正に個別最適化され、資質・能力を確実に育成できる教育ICT環境を実現する構想。

(2020年12月13日付紙面より)

電子黒板を使って遠隔授業=10日、那智勝浦町立太田小学校
2020年12月13日
36 創立100周年を記念して
 校庭に巨大ピクセルアート登場  (木本高 )

 創立100周年を迎える県立木本高校の校庭に9日、巨大なピクセルアートが登場した。この歴史と伝統を祝う事業の一環で、3年生188人による「100」の人文字とともにドローンによる記念写真撮影で祝った。

 同校は1920年、県立木本中学校として開校し、55年には現在の木本高等学校に校名を変更した。記念のピクセルアート作りは昨年夏に企画され、同高校、熊野林星会、三重大学地域拠点サテライト、東紀州サテライトが制作に携わってきた。このアートは約9㍍×14・4㍍の大きさ。同高校学校林のヒノキの間伐材を利用した4・5㌢角の木片チップ6万4000枚を使って80枚のパネルに仕上げ、制作を担当した3年生がこれを並べることで完成させた。

 図柄は100年の歴史を表現するため、開校当時の制服を着た男子生徒と現在の制服姿の女子生徒を並べ、後方には100年前から変わらぬ姿の獅子岩を描いている。図案は3年生で漫画研究部の松本奈々部長(17)が考案し、約1カ月かけて完成させた。これを節目とした新しい歴史の始まりには、「今の学校や地域の雰囲気を守り、変わらずにいってほしい」と願った。製材や乾燥を重ねて材料のチップを用意した熊野林星会の野地良成副会長(39)は「生徒たちと何かできないかと高校から相談があり、木育教育の一環として引き受けた。地元高校に少しでも恩返しできたかな」と述べた。

 作業を終えた仲川聖華さん(17)は「100周年記念事業に参加できたことを誇りに思う」、同じく川上かおるさん(18)も「伝統ある素晴らしい学校と改めて感じた」と話した。撮影会は当初9月16日の予定だったが、天候の都合で延期されていた。パネルは、パーティションなど活用法を検討中という。

(2020年12月13日付紙面より)

完成した巨大ピクセルアートと生徒たち=9日、熊野市の県立木本高校
制作に取り組む生徒や関係者
2020年12月13日
37 28年の歴史に幕下ろす
 移転準備のため26日に閉館  (鵜殿図書館 )

 紀宝町立鵜殿図書館が移転準備のため、26日(土)をもって閉館し、28年の歴史に幕を下ろすことになった。来春には同町神内の旧保健センターに移転し、「図書館・子育て支援センター複合施設」として再開する。

 鵜殿図書館は1992(平成4)年4月に建設され、施設の老朽化が進みバリアフリー対策も十分でないことや、小高い丘の中腹に位置し交通アクセス、駐車場が広くないなどの理由から移転が決まった。

 26日まで町内在住、在勤者に限り1人20冊まで本を借りることができる。返却期限は来年4月1日までで、図書館玄関横のブックポストに返す。入館の際はマスクの着用と手指消毒を求めている。開館時間は午前9時30分から午後6時までで、休館日は月曜日。

 移動図書館は来年1月まで予定通り実施する。日程は「広報きほう1月号」に掲載する。

 1月以降、移転準備により整理した本の「リサイクル本コーナー」を町生涯学習センターまなびの郷と、ふるさと資料館に設置する。

 今月16日(水)午後7時から、図書館2階研修室で児童書作家・杉山亮さんによる「ものがたりライブ」を開く。対象は小学生以上で、申し込み、問い合わせは同図書館(電話0735・32・4646)まで。

(2020年12月13日付紙面より)

26日に閉館する紀宝町立鵜殿図書館
2020年12月13日
38 部落差別の解消目指し  社協が職員人権研修  (新宮市 )
2020年12月13日
39 「人の心に平和のとりでを」  新翔高で中谷剛さん講話  (新宮ユネスコ協会 )
2020年12月13日
40 草花染めなど楽しむ  わかば保5歳児が園外保育  (那智勝浦町 )
2020年12月13日
41 夜回りで「火の用心」  各婦人防火クラブが啓発  (新宮市 )
2020年12月13日
42 下里小児童が道普請  守る会と清水峠を歩き学ぶ  (那智勝浦町 )
2020年12月13日
43 「すべり台めっちゃ楽しい」  5歳児12人が歩いて公園へ  (飯盛保 )
2020年12月13日
44 防犯対策など情報を共有  学校、教委、警察が合同会議  (紀宝町 )
2020年12月13日
45 食品衛生向上に顕著な功績  管内事業者などを表彰  (新宮・東牟婁 )
2020年12月13日
46 お悔やみ情報
  
2020年12月10日
47 マリーゴールドで草花染め
 更生保護女性会が宇久井保で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦地区更生保護女性会の会員5人が8日、那智勝浦町立宇久井保育所(山田有美所長、園児83人)を訪問し、5歳児25人と草花染めを楽しんだ。園児たちはマリーゴールドの花を煮出した染色液で木綿の布が染まっていく様子を観察し、完成したオリジナルハンカチを手に笑顔を見せていた。

 同会は青少年の健全育成に努めるとともに、非行や犯罪に陥った人々の社会復帰を支援する団体。愛の協賛金募金や社明啓発活動、地域の子どもたちの見守り、薬物乱用防止啓発活動など、地域に更生保護の土壌をつくり上げる活動を展開している。

 この日は晴天に恵まれ、園庭で作業をした。園児たちはどんな色に染まるのかわくわくしながら鍋をのぞき込み、発色を促進させるミョウバンの化学反応で染色液が濃い黄色に変化すると「うわー」と驚きの声を上げた。

 模様を付けるために輪ゴムで縛った箇所をほどくと「かわいい模様になっている」と喜び、園庭にハンカチを干した。

 同会の丸本弘美さんは「今年は新型コロナウイルス感染症の影響でほとんど活動ができておらず、子どもたちとの交流も久しぶり。元気な姿が見られて良かった」と語った。

 最後に、園児たちから花と手作りの眼鏡掛けのプレゼントがあった。

(2020年12月10日付紙面より)

こんな色に染まったよ=8日、那智勝浦町立宇久井保育所
全員で記念撮影
2020年12月10日
48 飼い主と愛犬の運動会
 犬馬鹿倶楽部恒例の催し  (新宮市 )

 熊野市から串本町までの会員らで組織する犬馬鹿倶楽部(瀧本美鈴代表、会員60人)は6日、新宮市佐野の黒潮公園で毎年恒例の「犬馬鹿大運動会」を開催した。飼い主と愛犬がコミュニケーションを取りながら、障害物競走やリレーなどさまざまな種目に挑んだ。

 同倶楽部によると、運動会は21回目を迎え、月1度のしつけ教室の成果を披露するとともに会員同士の交流を図ることが目的だという。今年3月実施予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から延期となっていた。

 この日は約40頭の犬が参加。午後のプログラム1番目の「おいでおいで」は愛犬がグラウンドの上に準備された犬用玩具やおやつに気を取られず、待機する飼い主の元までたどり着ければゴールという種目。

 スタートを告げる笛の音と同時に飼い主が愛犬の名前を連呼。玩具やおやつに気を取られる犬や、真っ先に飼い主の元へ駆け寄る犬もおり、会場は大いに盛り上がった。その後は水運び競争やあめまきが行われた。

 瀧本代表は「倶楽部を通して会員同士が仲良くなり、犬にとっては集団行動を学んでほしい。今後も会員さんたちに楽しんでいただけたらうれしい」と語った。

(2020年12月10日付紙面より)

飼い主の元へ駆け寄る=6日、新宮市の黒潮公園
さまざま種目が行われた(来場者提供)
2020年12月10日
49 地域の協力得てスイセン植栽
 ウオークラリーで交流深める  (相野谷小・中 )

 紀宝町の相野谷中学校(佐藤光一校長、生徒20人)と相野谷小学校(岩本直樹校長、児童53人)は7日、人権フォーラムを開催。地区住民の協力を得て、児童生徒が小学校近くの土手にスイセンの球根を植えた。協力して作業し、来春に咲く美しい花を楽しみにしていた。

 人権フォーラムは、児童生徒が地区住民と一緒に環境美化活動に取り組むことで、地域の自然を愛する心を育み、つながりを深めることが目的。スイセンの植栽は15年ほど前から始まり、小中合同は5年目。大里、井内両地区の農村環境活動組織が県の交付金を活用して球根を用意した。

 相野川沿いに集合後、原章三さんが「これからも皆さんと一緒に地域に花を咲かせたい。一緒に頑張りましょう」と呼び掛けた。作業は約300㍍間で行い、中学生が掘った15㌢ほどの穴に小学生がスイセン800球を植えた。

 植栽後は小中学生が7、8人でチームを組み、ウオークラリーを開催。同中生徒会の田中楓会長(2年)が「みんなで頑張ろう」とあいさつし、各チームで自己紹介した後、10チームが約2㌔のコースに出発。チームで協力してピンポン球つかみやジェスチャーゲームに挑戦、クイズを解きながらゴールを目指し、交流も深めた。

(2020年12月10日付紙面より)

相野川沿いにスイセンの球根を植える=7日、紀宝町大里
ウオークラリーでゲームに挑戦
2020年12月10日
50 大前の儀営み礼を尽くす
 木葉神社例祭「祢んねこ祭り」  (串本町 )

 串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)で6日、例祭「祢(ね)んねこ祭り」があった。コロナ禍の情勢を鑑み、今年は本殿大前の儀のみ執行。田原区の和田充旦区長ら11人が代表参列し、井谷宮司と共に主祭神への礼を尽くした。

 この神社は、JR田原駅の北東に位置。木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、古くから「祢んねこの宮」と親しまれ子授け、安産、子安の信仰を集めている。その特色は奉仕にも色濃く宿り、近年は12月第1日曜日に営まれている例祭ではご飯持ちみこや子どもみこ、童子といった子役の奉仕や子守の所作の奉納など他に類を見ない内容が含まれる。その特殊性もあり、県の無形民俗文化財に指定されるところともなっている。

 例祭は大きく▽朝日遙拝行列▽本殿大前の儀▽子守り神事―から成り、子守り神事の口上が例祭の通称の由来となっている。田原獅子保存会の全頭奉納や公民館田原支館の農産物品評会・区民展といった奉賛行事も含めた全体で区内きってのにぎわいを見せ、区内だけでなく出身者の帰省や拝観も多く集めている。

 この状況がコロナ禍の情勢において妥当か、と関係団体で結成する祢んねこ祭り保存会は9月13日の会合で協議し、今年に限り代表参列による本殿大前の儀(子どもみこの奉納を除く)のみとすることを決断。諸奉仕の大半を中止する異例の形で本祭を迎える形となった。

 当日は和田区長、田原獅子保存会の井本悟会長ら、神社役員が代表参列。沸かした釜湯にササの葉を浸しそのしずくで身を清める古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」を経て井谷宮司が祝詞や玉串を神前にささげ、参列者も続いて主祭神への礼を尽くした。

 その他の行事はなかったが本祭に合わせて訪れた人々が本殿大前の儀終了後、開扉された神体をじかに参拝するなどした。和田区長は「このような状況になってしまったのは残念だが、こうして神事ができただけでも良かった。この残念な気持ちを糧にして、来年の再開を盛り上げていけたらと思う。田原も高齢化でお年寄りが多いだけに、コロナだけではなく全てにおいて健康で幸せに暮らせることを願いたい」と思うところを語った。

(2020年12月10日付紙面より)

本殿大前の儀を営み主祭神への礼を尽くす代表参列者ら=6日、串本町田原の木葉神社
2020年12月10日
51 12月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2020年12月10日
52 野球の楽しさ知って
 勝浦ヤンキースが体験会  (那智勝浦町 )
2020年12月10日
53 初日に3人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2020年12月10日
54 コロナ対策など16件可決  12月定例会が開会  (那智勝浦町議会 )
2020年12月10日
55 成長した姿に拍手  太田小で学習発表会  (那智勝浦町 )
2020年12月10日
56 古道で奉仕の心学ぶ  日本空手協会県本部が松本峠で清掃活動  (熊野市 )
2020年12月10日
57 忘年会でレクゲーム  ふれあいサロン牡丹  (紀宝町 )
2020年12月10日
58 小さな主役がダンスや演奏披露  飯盛、成川、相野谷保で発表会  (紀宝町 )
2020年12月10日
59 幼年~中学生29人が対戦  第44回防犯少年剣道大会  (串本警察署管内 )
2020年12月10日
60 家計や特産品生産を支援  コロナ対応2事業を発表  (古座川町 )
2020年12月10日
61 作家招き影絵創作に挑戦 町内2カ所でワークショップ (かんりん文庫)
2020年12月10日
62 「謙虚に真摯に取り組む」  岡田秀洋教育長を再任  (那智勝浦町 )