ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:114件の記事がありました
【検索ステータス】 
2024年03月28日
1 金融商品詐欺が増加中
 当地方でも注意呼びかけ  (和歌山県警 )

 和歌山県内で今年に入り、特殊詐欺の一種「金融商品詐欺」が増加しており、1月末までに既に7件約6300万円の被害が発生していることが分かった。26日には和歌山県警察本部特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さん・脊古佳さんが、那智勝浦町教育センターの三川クラブゆかし潟老人会のサロンに出向き「現状、新宮警察署管内の発生はないが、被害届を出さない方もおり、統計は氷山の一角」と注意を呼びかけた。

 特殊詐欺の手口には「流行」があり、県内では昨年中最多は架空料金請求詐欺の64件(被害額約2億7500万円)。2022年も同じく架空料金請求詐欺が41件(同7500万円)、21年は還付金詐欺が28件(同2200万円)だった。

 金融商品詐欺は「お金を増やしたい」「将来が不安」という心理につけ込み、偽の金融商品の情報で購入金をだまし取る手口。県内の被害者年齢は30~70代と幅広い。

 交流サイト(SNS)上のなりすまし広告や投資交流LINE(ライン)グループに招待されたことがきっかけになることが多い。投資専用アプリをダウンロードし、アプリ上では利益が出ているように見えても、最終的には出金ができずに連絡を断たれるなどがある。

 サロンの参加者からは、他にも「商品を頼んだ覚えがないのに、宅配便業者から『不在でした』と頻繁にメールが来る」「高額商品をローンで買わされた」「リサイクルを名乗る業者に家に上がり込まれ、怖い思いをした」「頼んだこともないのに、北海道の海産物を買えと電話がかかってくる」など詐欺や消費者トラブルに関する相談が多数寄せられていた。

 同クラブの南智惠子代表は「注意はしているつもりだが、皆で情報共有することが大事。家族や友人に相談するというワンステップがあるだけで違うと思う」と語った。

 不審に思うことがあれば、新宮警察署(電話0735・21・0110)、和歌山県警特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル(電話0120・508・878)、消費者センター(局番なし188)まで相談を。

(2024年3月28日付紙面より)

特殊詐欺被害防止アドバイザーが講話=26日、那智勝浦町教育センター
和歌山県警の啓発チラシ
2024年03月28日
2 歴史を知りルーツ探る
 色川姓サミットを開催  (那智勝浦町 )

 第4回の「色川姓サミット」(同実行委員会主催・田古良元昭委員長)が24日、那智勝浦町立色川小・中学校であった。全国の色川姓の人や、地域・近隣市町村の住民など約60人が参加。色川地区の歴史や色川姓のルーツについて知識を深めた。

 全国の色川姓は同町の色川地区が発祥の地とされており、その歴史は南北朝時代までさかのぼるといわれている。サミットは全国の色川姓を持つ人などを集めて行われるもので、開催は5年ぶりとなった。

 和歌山県立博物館の坂本亮太・学芸課長が「色川郷と色川氏の足跡」を演題に講演した。「色川は棚田や色川茶、平維盛(たいらのこれもり)の伝説で知られている」「色川の地名の由来は、紀伊続風土記の説として、宇呂川(うろかわ)が転じて伊呂川(いろかわ)になったとある。ただ、確かなことはよく分からない」などと語った。

 古文書の記述によると、色川郷には中世の頃には7村あったが、歴史が下ると18村あることから「7から18に増えながら変化していったのか。現在は11の字があるので、現在にかけても変遷があったかと思う」と述べた。

 江戸時代末期ぐらいに描かれた那智山周辺の絵図に、色川についての記述があることに言及。「文字が書いてあり、色川の説明が出てくる。平維盛の子孫が住んでいて、名字が小松とある。江戸時代の人たちがそう考えていたことが分かる」と話した。

 平家や維盛が開いたとされる集落は全国にあることに触れ「県内では有田川町にも維盛の伝説があり、末裔(まつえい)と伝える一族もいる」と発言した。

 色川文書も紹介。「2巻8通あり、多くは南北朝時代、1通は室町時代のもの。色川氏や色川郷の足跡が分かる」と伝えた。

 「色川文書は江戸時代から有名で、水戸黄門の助さんのモデルとなった人も調査し記録を残した。どれだけ注目されていたのかが分かる」と明かした。

 参加者は、興味深そうに耳を傾けていた。色川の文化財も会場で見学できる予定だったが、当日は雨天で持ち込めず中止となった。講演後にライブコンサートもあった。

(2024年3月28日付紙面より)

地区の歴史を知り色川姓のルーツを探った=24日、那智勝浦町立色川小・中学校
講話する坂本亮太学芸課長
2024年03月28日
3 ランドセルカバー贈呈
 交通安全協会新宮支部  

 一般財団法人和歌山県交通安全協会新宮支部(田中肇支部長)による、ランドセルカバーと巾着袋の贈呈式が25日、新宮市役所であった。田中支部長が目録を手渡し、子どもの交通安全を呼びかけた。

 同支部は毎年度、管内となる新宮市、田辺市本宮町、那智勝浦町、太地町、串本町、古座川町、北山村の小学校の新入学児童と、幼稚園・保育所の新入園児に対して、これらの交通安全の物品を贈呈している。交通安全協会費を活用して購入している。

 新宮市では、小学校4校192人と支援学校1校5人にランドセルカバーを、幼稚園・保育所の11園152人に巾着袋を贈った。速水盛康教育長と中上清之健康福祉部長に目録を手渡した。

 速水教育長は「子どもらの安心安全な登下校への支援に加え、園児にも支援を頂くことで、地域の多くの目も集まる。子どもを育てるのに、地域のいろんな方々が目を向けてくれるのは心強い」。

 中上部長は「全国で子どもらが交通事故で命を落としている状況がある。園児には交通安全に気を付けるように伝えて配りたい」などと感謝を述べた。

 なお、管内全体の対象人数は、小学校26校と支援学校1校の新入学児童391人と、幼稚園と保育所21園の新入園児222人だった。

(2024年3月28日付紙面より)

贈呈に訪れた田中肇支部長(中)と速水盛康教育長(左)、中上清之健康福祉部長=25日、新宮市役所
2024年03月28日
4 早くも田植え始まる
 県内有数の早場米の産地  (紀宝町 )

 紀宝町大里で27日、早くも田植えがあった。同町神内の中西和益さん(76)が30㌃の田んぼに早場米のアキタコマチを植えた。

 同町は、県内有数の早場米の産地で、毎年お盆前に新米が食べられるよう、県内の他地域に先駆けて3月下旬に田植えを行っている。JA伊勢三重南紀地区管内では中西さんら2人が計約90㌃の田んぼで栽培を続け、昨年は計6㌧を出荷した。

 この日は朝から作業に取り組み、田園風景に苗を植える機械の音が鳴り響いていた。中西さんは「今年もおいしいお米に育つことを期待している」と話していた。稲刈りは7月下旬を予定しており、昨年並みの約1・3㌧の収穫を目指している。

 お盆前の8月上旬にはJA各店舗やファーマーズマーケット「ほほえみかん」で新米を販売する予定。

(2024年3月28日付紙面より)

早場米の田植えをする中西和益さん=27日、紀宝町大里
2024年03月28日
5 石坂さん(男子)、新家さん(女子)が優勝
 老連親善グラウンドゴルフ大会  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
6 楽しくボールに触れる
 ミニバスケ教室体験会  (SMILE.E.T )
2024年03月28日
7 「97」が熱き戦い制す
 白鯨杯ソフトバレー大会  (太地町 )
2024年03月28日
8 串本の住宅地が上昇  和歌山、三重県公示地価  
2024年03月28日
9 勤続35年の今井国夫さん  交通指導員退任式  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
10 1位に池上徹さん  写連新宮支部3月例会  
2024年03月28日
11 キブシの花が咲く  太地町平見の坂で  
2024年03月28日
12 作品展示や軽食販売  くまのワーク&カレッジ  (太地町 )
2024年03月28日
13 桜餅で春を感じる  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2024年03月28日
14 楽しかった思い出を胸に  三津ノ保で卒園式  (新宮市熊野川町 )
2024年03月28日
15 新規採用は6人  紀宝町の人事異動  
2024年03月28日
16 最新鋭の消防ポンプ車  御浜分署に更新整備  (熊野市消防 )
2024年03月28日
17 「出張ミカン祭り」を提案  みかん産地再生協議会  (御浜町 )
2024年03月28日
18 蓄電式避難誘導灯の整備進む  津波に備え沿岸部3地区に  (紀宝町 )
2024年03月28日
19 第1回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2024年03月28日
20 75歳以上町民は100円に  4月1日から、コミュバス  (串本町 )
2024年03月28日
21 次のステージへと歩む  三輪崎保育園の卒園式  (新宮市 )
2024年03月28日
22 お悔やみ情報
  
2024年03月24日
23 高齢者にタクシー券
 移動支援や免許返納促進  (新宮市 )

 新宮市が自動車の運転免許を持っていない75歳以上の高齢者などにタクシー券を配布することが、市議会での予算の成立により決まった。金額は1人当たり1万2000円分。4月から対象者に申請書の送付を行う予定という。

 移動手段のない高齢者などへの支援や、運転免許返納の促進を目的とした取り組み。新宮市は高齢化率が2月末の時点で38・87%に達した「超高齢化社会」となっており、安全面を考えればなるべく高齢者に運転免許を返納してもらうのが望ましい。

 しかし都市部と比べ、列車やバスなどの公共交通網が未発達なため、高齢者も自動車がなければ生活が困難で、運転免許を返納しづらい実情がある。旧市外はなおさらで、山間部は買い物や通院も自動車なしでは不便極まる。これらの解決の一助になればと市は事業実施を決めた。

 対象は具体的には、新宮市内に在住(施設入所者を除く)する75歳以上で、最初から運転免許を持っていない人。または全年齢で、すでに運転免許証を返納したことを示す書類がある人となる。さまざまな事情で運転免許を返納した若年者にも考慮し、年齢に下限は設けず書類があれば対象と認めるという。

 ただ市は、市内在住の75歳以上は把握しているものの、返納済みも含めた運転免許の有無は把握していない。このため、申請書は75歳以上の市内在住者全員に送る予定という。6000人から7000人ほどいるため時間がかかるが、担当課は「6月までには送りたい」と考えている。75歳未満の免許返納者に関しては、基本的に窓口での申請となる。

 タクシー券は来年3月末まで使える。市内で営業する全てのタクシー会社で利用できる。500円もぎりの24枚券となる。

(2024年3月24日付紙面より)

停車して客を待つタクシー=22日、JR新宮駅
2024年03月24日
24 リハビリ視点の被災地支援
 三上幸夫教授が講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立温泉病院で19日、広島大学病院リハビリテーション科の三上幸夫教授による講演会「令和6年能登半島地震における災害リハビリテーション医療~広島JRATの活動と今後の課題~」があった。新宮・東牟婁の市町村と県から保健師ら約40人が出席し、被災地支援におけるリハビリ視点の重要性を学んだ。

 温泉病院と、院内に設置されている和歌山県立医科大学のリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所が主催。日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)は、リハビリの観点から避難所の環境アセスメントや、生活不活発病、災害関連死の予防を行うチーム。三上教授はその一員として、1月に能登半島地震の被災地で活動した。

 三上教授はJRATの結成経緯について「阪神・淡路大震災後には拠点病院や広域搬送ネットワークの整備が進められたが、2011年の東日本大震災では、長引く避難所生活で精神的に病んだり、身体機能が衰えてしまったりする方が多く出た。体や心のケア、保健医療の重要性が見直されて発足した」と説明。「救命救急を担う災害派遣医療チーム(DMAT)とは逆に、JRATは被災者が地域社会に戻っていくのを支援する『出口戦略』を担う」と述べた。

 能登半島地震の被災地について「医師や理学療法士、作業療法士などのチームで現地入りした。目立つけががなくても、身体の活動面に着目すると『避難中に膝を打って立てない』『片付けで腰が痛くて動けない』と圧迫骨折や腱板(けんばん)断裂が疑われる方、コルセットやつえが必要な方が多くいた」と言及した。

 石川県輪島市門前町で実施した▽起き上がれるか▽立ち上がれるか▽片足立ちできるか―を基準としたリハビリ視点のトリアージ手法も紹介した。

 課題面として、JRATの存在や意義が十分認知されていなかったことや、被災地における福祉用具・義肢装具の入手の困難を挙げ「逃げることも大切だが、逃げきった方々にいかに地域社会に戻っていただくのか、災害関連死をどう防ぐのか。今後のため、和歌山県のJRATのことも知っておいてほしい」と呼びかけた。

 堀順一郎町長は「保健師だけでなく、多くの方に理解いただく必要がある話。その第一歩」と話していた。

(2024年3月24日付紙面より)

保健師らが耳を傾ける=19日、那智勝浦町立温泉病院
三上幸夫教授が講話
2024年03月24日
25 本格的な能を奉納
 観世流 武田友志さん  (熊野速玉大社 )

 観世流能楽師の武田友志さんの歌と舞の奉納が20日、熊野速玉大社(上野顯宮司)であった。約20人が見守る中、古来より伝わる歌と舞を披露した。

 武田さんは、重要無形文化財総合指定保持者で、26世宗家観世清和、父武田志房に師事。3歳で鞍馬天狗(てんぐ)「花見」で初舞台、海外公演にも多数参加し、小中学校生や外国人、初心者のためのワークショップなど、能の普及活動にも努めている。同大社では7年ほど前に能を奉納したことがあるという。

 今回は前日に熊野那智大社で奉納したほか、那智勝浦町下和田の大泰寺で能の体験教室を開いていた。熊野速玉大社ではまず、拝殿で参拝。上野宮司はあいさつで、「新宮」の由来や熊野三神の来臨、熊野速玉大社の創始などを説明し「神様の大きな力を頂きよみがえる、熊野信仰に思いをはせながら奉納をいただければ」と話した。

 奉納は同大社の双鶴殿で行われた。武田さんは能の歴史や能楽の構成、能面などを解説。「能面をゆっくりと下や上に向けて表情をつける。世界で顔で演技をしない芸能はなかなかない」などと話した。

 この後、能の「高砂」と「羽衣」の歌や舞を披露。武田さんは低い声を響かせ、また扇を手にゆっくりと力強く舞った。参加者は静かに観覧し、盛んな拍手で称賛していた。

 市内から訪れた50代女性は「能は神社で奉納しているのを見たことがあったが、ちゃんとゆっくりと見たのは初めて。近くで見られて良い経験をさせてもらった。興味深い話もされていて、今後も見てみたいと思った」と話した。

(2024年3月24日付紙面より)

本格的な能の歌や舞を観覧した=20日、熊野速玉大社の双鶴殿
能面について説明する武田友志さん
2024年03月24日
26 「地震 津波 すぐ逃げろ」
 鵜殿3組自主防災会が設置  (紀宝町 )

 南海トラフ巨大地震に備えて、紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎会長)は22日、地区内に地震・津波発生時の迅速な避難を呼びかける看板を設置した。

 330世帯が所属する鵜殿3組自主防はこれまで、津波一時避難場所近くの高台に防災備蓄倉庫を建設、避難訓練の開催やチラシ配布などで、防災に努めてきた。

 今回、多くの区民の目に付くよう、住宅地と道路沿いに看板を設置。「地震 津波 すぐ逃げろ」などとともに、家族が避難するイラストを添えた。

 「1秒でも早く海抜20㍍を目指して避難してください」「家の耐震補強や家具の転倒防止を」「約1週間分の水・食料を自分で準備して」「避難場所や避難路を何度も確認して」などと記し、地震・津波への備えも呼びかけている。

 看板は縦90㌢、横130㌢。鵜殿地区で新宮紀宝道路紀宝南ランプ他改良工事を請け負うユウテック株式会社(有城和哉代表取締役)が地域貢献の一環で協力し、4枚作成した。現在、2カ所に設置しており残り2枚も今後、取り付けるという。

 ユウテックは防災備蓄倉庫の周辺整備にも協力しており、森倉会長(73)は「大変ありがたい」と感謝し「看板が地震・津波に対する防災意識向上につながれば」と期待を寄せていた。

(2024年3月24日付紙面より)

南海トラフ地震に備えた看板を設置=22日、紀宝町鵜殿
2024年03月24日
27 教職員の異動発表㊤  和歌山県教育委員会  
2024年03月24日
28 雪まつりの義援金託す  南紀くろしお商工会  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
29 捕鯨文化ゆかりの地巡る  日本遺産ウォークに23人  (太地町 )
2024年03月24日
30 一般会計当初予算など可決  第1回定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2024年03月24日
31 13人が学び深める  教養講座「パステルアート教室」  (新宮市 )
2024年03月24日
32 「優しい心」忘れずに  マリア保で卒園礼拝  (新宮市 )
2024年03月24日
33 防火や防災を学び卒団  王子ヶ浜少年消防クラブ  (新宮市 )
2024年03月24日
34 地域脱炭素移行に向け  那智勝浦町の人事異動  
2024年03月24日
35 過去10年で最大規模  和歌山県の人事異動  
2024年03月24日
36 紀和路のクマノザクラが見頃に  熊野市  
2024年03月24日
37 思い出抱え巣立つ  うどの幼稚園で卒園式  (紀宝町 )
2024年03月24日
38 楽しい時間を共に  鵜殿保育所でお別れ会  (紀宝町 )
2024年03月24日
39 熊野青藍高校に正式決定  県議会での議決を報告  (紀南地域高校協 )
2024年03月24日
40 思い出の園舎を後に  わかば保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2024年03月24日
41 人生観や価値観を築いて  近大新宮で中学校修了式  
2024年03月24日
42 お悔やみ情報
  
2024年03月19日
43 特徴や見分け方を説明
 クマノザクラの観察会  

 一般社団法人日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)の主催による「春の観察会」が16日、那智勝浦町天満の熊野古道駿田峠の加寿(かす)地蔵尊付近の広場であった。約30人が参加、クマノザクラの発見・発表者である勝木会長より、特徴や見分け方などを学んだ。

 同所はクマノザクラが多数自生しており、これほど気軽に間近で観察できる場所はないという。開花のピークはすでに過ぎていたが、遅い個体はまだ咲いていた。

 勝木会長はクマノザクラについて「ヤマザクラの変異かと思われていた。那智勝浦町湯川の民家の裏山で花が赤っぽいサクラがあるのを見つけ、今まで見たことがないと調査し、2018年に新種と発表した」と話した。

 命名について「いろいろ案が出たが、クマノザクラが言葉として言いやすい」。分布について「熊野や奥吉野、主に熊野川流域に自生している」。開花期について「ソメイヨシノよりちょっと早い時期に咲く」などと伝えた。

 他種との見分け方について「花序や花序柄の構造を見るのが大きなポイント」「一つの芽から二つの花が付くものが多い」「花序柄は比較的短いのが特徴」「苞(ほう)は幅広の三角形」などと紹介した。

 この後、いずれも花が付いたヤマザクラ、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、エドヒガン、クマノザクラの枝を並べ、それぞれの特徴を解説。「クマノザクラはつぼみが濃いピンク色。この色合いは他ではなかなか見ない。個人的には、この上品さは他にはないと思う」などと語った。

 参加者は、目の前でそれぞれの特徴を聞き、手持ちのカメラやスマートフォンで写真を撮るなどしていた。質疑応答も盛んに行われた。

 熊野市から参加した、地域おこし協力隊の矢島朱莉(あかり)さん(29)は「難しい講義かもと思っていたが、分かりやすくて楽しく勉強できた。ソメイヨシノしか身近になく、クマノザクラはこっちに来て初めて見た。きれいだなと思った。今後は今日聞いたことを意識しながら見てみたい」と述べた。

(2024年3月19日付紙面より)

クマノザクラの特徴について語る勝木俊雄会長=16日、那智勝浦町天満の加寿地蔵尊付近の広場
会場周辺で咲くクマノザクラ
2024年03月19日
44 17カ国から研究者150人
 国際ワークショップ開催  (那智勝浦町 )

 世界17カ国から掘削科学の研究者ら約150人が集う「国際科学掘削の次期国際計画に係る国際ワークショップ」が18日~20日(水・祝)、那智勝浦町の体育文化会館などで開催されている。17日には参加者の親睦のため、事前のガイド付き町歩きツアーや夕食会があった。

 国際深海科学掘削計画(IODP)は、海底下の堆積物や岩石を掘削し、地球の歴史などを解明する多国間科学研究共同プログラム。2024年9月に計画が終了するため、後継プログラムの立ち上げ準備の一環で開催した。世界遺産や地球科学的に興味深いジオサイトが所在することから、当地方が開催地に選定された。

 夕食会は勝浦漁港にぎわい市場で実施。堀順一郎町長は「本町は南海トラフ地震がいつ起こってもおかしくないが、その一方で豊かな自然の恩恵も受けている。開催趣旨に最も適した場所」と歓迎のあいさつ。「マグロはえ縄漁法」にも触れ、海洋資源の持続可能性への取り組みもアピールした。参加者らはマグロ料理を楽しみ、翌日からのワークショップに備えた。

  □     □

■20日に市民講演会

 20日午後3時~5時、新宮市の丹鶴ホールで市民講演会「地球の恵みを知り、災いに備える―和歌山から始まる世界への挑戦―」が開催される。参加費無料。▽新たな国際深海科学掘削計画の発足と国際ワークショップin 和歌山▽海底を掘って手がかりをつかめ!地球深部探査船「ちきゅう」で挑む地震・津波調査の今!▽和歌山県の温泉と地震―プレートテクトニクスに起因する自然の恵みと災害―などを演題に、研究者らが講演する。

(2024年3月19日付紙面より)

研究者らが親睦夕食会=17日、那智勝浦町のにぎわい市場
2024年03月19日
45 202人が喜びの春
 木本、紀南高校で合格発表  

 三重県立木本、紀南両高校で18日、入学試験の合格発表があった。11日の後期選抜と、すでに内定が通知されている前期選抜の合格者が発表され、両校合わせて202人が合格した。

 木本高校では普通科と総合学科を合わせ、158人が喜びの春を迎えた。普通科は後期選抜のみ実施し、定員120人に119人(倍率0・99倍)が受験して、総合学科から1人回り120人が合格した。総合学科は定員40人。前期選抜で22人の合格が内定しており、18人を募集した後期選抜では17人(倍率0・94倍)が受験。16人が合格した。

 紀南高校普通科(定員80人)は前期選抜で24人が合格。募集人数56人の後期選抜に20人(倍率0・36倍)が受験し、20人が合格した。

 両校では午前9時30分に合格者の受験番号が掲示された。受験生は、自分の受験番号を見つけると「あった、あった」と喜んだ。

(2024年3月19日付紙面より)

番号を見つけると歓喜の声が上がった=18日、県立木本高校
受験番号を確認する生徒や保護者ら=同日、県立紀南高校
2024年03月19日
46 2部構成で集大成披露 吹奏楽部が第12回定演 (串本古座高校)

 和歌山県立串本古座高校吹奏楽部(阿部夏実部長)の第12回定期演奏会が17日に同校第1体育館であり、生徒や教職員、家族や地域住民ら約80人に演奏を披露した。

 本年度の部員の集大成であると同時に、3年生部員と最後の思い出をつくって送り出すという意味合いも込めて年度末の定例としている主催公演。コロナ禍で中止や入場制限を余儀なくされる状況が続いたが、本年度は久しぶりに制限なく地域にも公開するとして練習や準備をしてきた。

 今回のプログラムは2部構成で、前半の第1部はOBOGなど賛助出演を得てのオープニングを経て、まずは3年生部員2人、現役部員7人、亀谷覚史顧問の10人組で5曲を披露。半ばでは全員が打楽器を手にして奏でるパフォーマンスも繰り広げた。

 後半の第2部は再び賛助出演が加わり最大26人組で演奏。序盤は前年度まで指導をしていた漁﨑祐・前顧問(現・新翔高校吹奏楽部副顧問)の指揮で定番曲「Paradise Has No Border」など、中盤以降は亀谷顧問の指揮で定番曲「ディープ・パープル・メドレー」など3曲を奏でた。アニメの楽曲も好む同部。アンコールに応えて楽曲「ルパン三世のテーマ」を響かせて締めくくった。

 披露した楽曲数は全12曲。部員が演奏に専念できるよう、同校放送部が舞台演出を一手に引き受けて支援した。本年度の定演を終えて阿部部長は「本番の盛り上がりやノリもあると思うんですけど、昨日や今朝の練習と比べても全然違うと感じるぐらいの演奏ができてすごく楽しかった。盛り上がる曲から静かな曲まで、今日はいろいろな曲を演奏できてどれかは気に入ってもらえたと思う。音楽を通して皆さんに元気になってもらえたらうれしい」と心境を語った。

(2024年3月19日付紙面より)

第1部で本年度の集大成を披露する部員と顧問=17日、和歌山県立串本古座高校
第2部は賛助出演も加わり26人組で演奏
2024年03月19日
47 宇久井中学校が地域清掃  地域住民や卒業生も協力  (那智勝浦町 )
2024年03月19日
48 親子でコンサート楽しむ  4年ぶり保育所保護者会  (那智勝浦町 )
2024年03月19日
49 候補者6人が政策熱弁  城南中で前期生徒会選挙  (新宮市 )
2024年03月19日
50 新宮署長に矢野勝正氏  和歌山県警の人事異動  
2024年03月19日
51 手を合わせ冥福を祈る  犬・猫を供養する会  
2024年03月19日
52 入賞20作品決まる  きなん小中学生俳句コンクール  
2024年03月19日
53 町公平委員会委員ら委嘱  町長がそれぞれに手渡す  (紀宝町 )
2024年03月19日
54 自然を満喫しながら歩き  健康ウオーキングに17人参加  (紀宝町 )
2024年03月19日
55 定期演奏会に向け練習重ねる  近大新宮吹奏楽部  
2024年03月19日
56 英語のお勉強に興味津々  2、3歳児よみきかせ会  (上野山こども園 )
2024年03月19日
57 60歳以上8チーム競い合う  第24回本州最南端寿野球  (串本町 )
2024年03月19日
58 各種ゲームを楽しむ  蓬莱地区ふれあい交流会  (新宮市 )
2024年03月19日
59 お悔やみ情報
  
2024年03月13日
60 避難タワー建設なるか
 態度軟化、「検討」発言  (新宮市 )

 新宮市がこのほど、津波浸水域への避難タワー建設について「必要な場所は検討しようかとなっている」と発言した。以前は浸水域外に逃げる避難を進める方針で、タワー建設には否定的だった。実現すれば、より多くの場所で一時避難の「めど」が立つことになる。

 和歌山県は、2014年に発表した「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」の中で、南海トラフ巨大地震の津波避難困難地域として、新宮市の三輪崎と熊野地の2地区、16・5㌶の785人を対象に設定。うち三輪崎は、市と地域が協議し、防災マップの策定など「逃げる」対策を進め、対策済みの地域外となっている。

 また市は、県の津波避難困難地域を「事前避難対象地域」として考えている。対象は▽熊野地2丁目▽あけぼの▽王子町2丁目・3丁目の一部―の181人。ただし、熊野地2丁目とあけぼのは、国による熊野川河口大橋の建設に際し、盛り土部分に階段を設け、一時避難ができるようにしてもらったため、緊急時の避難先は確保できたことになる。

 さらに、熊野川河口大橋のあけぼの側の降り口から、盛り土の道路を海岸沿いに通し、国道42号の高森交差点に向かって延ばす計画も、国により事業化されている。こちらの盛り土部分にも階段を設けてもらうことで、一時避難が可能になると仮定すれば、王子町2丁目・3丁目でも安全性が向上する可能性がある。

 他方で三輪崎では、県の津波避難困難地域こそ解消となったものの、高齢化が進んでいることもあり、「逃げる」避難には一抹の不安もあった。そこで地域で協議して昨年8月に、市に「避難タワー建設」を要望していた。市は以前と比べ態度を軟化、先月9日に佐野で行われた三佐木蜂伏の合同防災研修会で「検討」発言があった。

 三輪崎区の仲西博光区長代行は「海岸方面の地域は高齢者が多い。近所に避難タワーがあればより安心できる」と実現に期待を寄せる。

(2024年3月13日付紙面より)

避難タワー建設に期待がかかる海岸地域=新宮市三輪崎
2024年03月13日
61 地域の憩いの通りに
 佐野川沿いで短冊設置  (新宮市 )

 新宮市の佐野区(垣下純三区長)は10日、佐野川沿いで三佐木地区の保育園や保育所、こども園に通う園児たちが描いた短冊の取り付けを実施した。佐野おやじの会(中村優会長)の会員やその家族、区代議員ら約15人が参加。花見シーズンに向けて設置作業に励んだ。

 佐野川沿いは、20年ほど前からサクラが植樹されている。2011年から当時の佐野川堤防桜植栽委員会が取り付け作業を行っていたが、19年を最後に活動が休止。コロナ禍を経て、昨年から同区が引き継ぐ形で取り組んでいる。8、9の両日には赤や黄色のちょうちん139個を設置した。点灯は午後6時から10時に行われ、4月21日(日)までを予定している。

 参加者は4グループに分かれて約300㍍の区間にあるサクラの木に設置したちょうちんの間に三輪崎、白梅の両保育園、佐野保育所、木の川認定こども園の園児が「警察官になりたい」「ディズニーランドで遊びたい」などの夢を書いた短冊160枚を針金で固定し、丁寧に取り付けた。

 垣下区長は「おやじの会の皆さんが中心となって準備をしてくれ、大変ありがたい。サクラが開花した際にはたくさんの人に足を運んでもらい、季節感を味わってもらいたい」。

 中村会長は「昨年には地域住民の人たちから喜びの声を頂き、継続しなければという思いが強くなった。各家族が子どもたちの短冊を見て会話が弾む場と、防犯にもつながる憩いの通りになってくれれば」と話していた。

(2024年3月13日付紙面より)

協力しながら短冊を取り付ける参加者=10日、新宮市佐野
2024年03月13日
62 6組出演し鑑賞集める
 町民音楽祭バンドの部  (串本町 )

 第19回串本町民音楽祭(バンドの部)が10日に文化センターであり、6組が出演して町民らの鑑賞を集めた。

 この音楽祭は町、町教育委員会、串本音楽協会が主催。音楽の発表や鑑賞を通して文化活動を盛んにし、ひいては地域文化の向上に資する目的で年1回、最近は3月の第1日曜日に器楽・合唱等の部、第2日曜日にバンドの部と2日間にわたって開き音楽に関係するさまざまなジャンルの参加を得ている。

 先に実施した器楽・合唱等の部には今回、さまざまなジャンルから11組が出演した。バンドの部に出演したのは▽The JANK▽坊芳太(ぼう・よしたか)▽UH MOON▽HiRoUmi▽フォークソングキンプ▽M.Y.B―で、同センターホールが備えている多色表現ができる照明や大型スピーカー、スモークマシンなどを駆使してライブ独特の幻想的なステージ演出が尽くされる中、持ち時間25分の枠を得てそれぞれの音楽を響かせた。

 バンドについては同音楽祭と串本まつりサマーBANDライブの年2回、このような発表の機会が町内で設けられていて、最終のM.Y.Bは「次は夏に」と呼びかけで観客とのつながりを深めつつ同部を締めくくった。

(2024年3月13日付紙面より)

ライブ独特の雰囲気で実施された第19回串本町民音楽祭バンドの部=10日、串本町文化センター
2024年03月13日
63 花が舞い散る中で催し
 加寿地蔵尊「桜まつり」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町湯川の熊野古道駿田峠の加寿(かす)地蔵尊で10日、「桜まつり」があった。加寿姫を祭るほこらを参拝したほか、クマノザクラの植樹、踊りや演奏の発表、飲食出店などを実施した。近隣住民などが多数訪れ、サクラの花が舞い散る中での各種催しを楽しんだ。

 加寿地蔵尊世話人会(中田勝康代表)の主催。加寿地蔵尊は、千年前に熊野詣での途中、駿田峠で命を落としたといわれる加寿姫を祭っている。桜まつりは、それまで春まつりとしていたものを改名し、昨年から実施。各種の催しを行う広場にクマノザクラがあることにちなむ。

 会場の広場のクマノザクラは、六分咲き程度だった。軽食ブースやキッチンカーの出店があったほか、全品無料でお心付けのみの「もらってください」コーナーもあった。中田代表が関係者や地域住民と共に加寿地蔵尊のほこらを参拝した後、広場で各種の催しを開始。協賛の日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)と共に、6本のクマノザクラの植樹を行った。

 発表は、連なって咲くサクラの木のもとで行われた。さまざまな団体が、踊りや演奏などを披露した。観客は軽食を楽しむなどしながらゆったりと眺め、盛んな拍手で称賛していた。中田代表は「今日は天気にも恵まれ、キッチンカーも来て、いろんな団体が出演して、にぎわって良かった」と話した。

 なお、会場となった広場は花見が楽しめるよう、3月末まで開放する。時間はおよそ午前9時から午後4時まで。クマノザクラの時期が終わってもソメイヨシノが楽しめるという。

(2024年3月13日付紙面より)

サクラの花が舞い散る中で各種催しが行われた=10日、那智勝浦町湯川の加寿地蔵尊
2024年03月13日
64 伝えたい気持ちが大事  「出合い学習」で手話学ぶ  (相野谷小 )
2024年03月13日
65 感震ブレーカー購入を補助  紀宝町議会一般質問①  
2024年03月13日
66 フルートの音色が会場を包み  「ミューズ」によるコンサート  (紀宝町 )
2024年03月13日
67 ちょうちん設置で奉仕  夜桜ライトアップに協力  (新宮RC )
2024年03月13日
68 東日本大震災を忘れず  市町の職員など黙とう  
2024年03月13日
69 活発化目指して交流  近畿手をつなぐ育成会  (新宮・東牟婁 )
2024年03月13日
70 丹敷の湯継続へ陳情採択  町議会定例会で意見二分  (那智勝浦町 )
2024年03月13日
71 鮮やかな紫色の花  ムラサキサギゴケ  
2024年03月13日
72 カレーライス味わう  佐野で「こども食堂」  (三輪崎民児委協議会 )
2024年03月13日
73 園児がお茶の作法披露  成長の様子を保護者に  (三輪崎保育園 )
2024年03月13日
74 タイプ木前でガイドに挑戦  高池小6年が学び生かして  (古座川町 )
2024年03月13日
75 賛助出演交えて合同練習  17日の第12回定演に向け  (串本古座高校吹奏楽部 )
2024年03月13日
76 子ども多数で活気  5年ぶり児童館祭り  (新宮市 )
2024年03月13日
77 お悔やみ情報
  
2024年03月10日
78 打ち上げ直前で延期 ロケット「カイロス」初号機 (スペースワン株式会社)

 スペースワン株式会社は、浦神半島にある射場「スペースポート紀伊」で9日に予定していた民間小型ロケット「カイロス」初号機の打ち上げの日程変更を発表した。次の打ち上げは13日以降になるという。岸本周平知事によると、警戒区域に船舶が進入したため打ち上げることができなかったという。

 当初予定していた9日午前11時1分12秒を16分後に変更したが、直前で中止の判断がされ打ち上げには至らなかった。

 公式見学場やその一帯では住民ら多くの見学者・見物者が待望の瞬間を心待ちにしていたが、延期の判断を受けにわかに落胆が広がった。

 橋本市から訪れた森下幸夫さん(68)は「ようやくと楽しみにしていただけに残念です。次はいつになるか分からないが、機会が合えばまた足を運んで歴史的な瞬間を自分の目で見てみたい」と語った。

 那智勝浦町浦神の公式見学場・旧浦神小学校で見届けた堀順一郎町長は、日程変更を受け「今回は非常に残念な結果になってしまったが、楽しみが先に延びたと気持ちを切り替えるしかない。地域との協力関係を築きながら、次回の打ち上げ成功に期待したい」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

打ち上げ延期に残念がる来場者=9日、那智勝浦町の旧浦神小学校
2024年03月10日
79 一丸で総合優勝を目指す
 キナンレーシングチームが表敬訪問  (新宮市 )

 新宮市に本社のある株式会社キナン(角口賀敏会長)をメインスポンサーとし、国内外でレース活動を行う「KINAN Racing Team(キナンレーシングチーム)」の石田哲也監督兼代表取締役社長や選手ら10人は8日、新宮市役所を訪れ、向井雅男副市長に熊野地域で毎年開催されている国際自転車競技連合(UCI)公認国際自転車ロードレース「TOUR de 熊野」での躍進を誓った。

 チームは「TOUR de 熊野」の総合優勝とレースイベントの成長を最大の目標とし、当地方への貢献や地域活性、スポーツ振興、自転車文化の発展に力を尽くしている。

 今年は、新たに2人が加入。12人となった新体制で「Jプロツアー」(2月24、25日)、「富士クリテリウムチャンピオンシップ」(3月2、3日)に出場するなど、精力的に活動を展開している。

 この日は角口会長も出席。選手らの自己紹介を受けた向井副市長は「新宮拠点のチームが国内外で活躍してくれている姿を見て、誇らしい。世界の舞台で、さらなる飛躍となるよう心から願っています」と選手たちの活躍を祈念した。

 新城雄大主将は「昨年の前半はチームの方向性に迷うところがあったが、徐々にいい雰囲気となり維持できている。今年こそは『TOUR de 熊野』の総合優勝となれるように一丸となって頑張りたい」と意気込みを語った。

 石田監督は「今年は設立10年目。メンバーも若手、中堅、ベテランとバランスのいいチームとなっている。創設から掲げ続けている総合優勝を勝ち取れるよう、みんなで士気を高めていければ」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

向井雅男副市長(前列左)を訪問した角口賀敏会長(同右)とキナンレーシングチームの皆さん=8日、新宮市役所
2024年03月10日
80 独自カラーの福祉施策を
 新年度の当初予算案発表  (太地町 )

 太地町の三軒一高町長らが8日、町公民館で会見を開き、2024年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は29億7212万4000円で、前年度より1億3685万9000円(4・4%)減。12日(火)に開会する第1回町議会定例会に上程する。

 漁野洋伸副町長は減少の要因について「昨年10月に国際鯨類施設が完成し、大型の公共事業が落ち着いたことによるもの」と説明。

 新年度予算は「子育てから高齢者支援まで、幅広く当町独自のカラーが詰まった予算」とし、新事業として▽中学生の修学旅行費助成(1人につき4万円)▽夜間交通手段確保(夜間に大阪方面から帰町する住民のタクシー送迎)▽自動運転車両の暖海地区路線運行▽通院支援(高齢者の医療機関への送迎)▽帯状疱疹(ほうしん)ワクチン接種助成▽人間ドック―を行うと述べた。

 これまで実施してきた▽じゅんかんバス無償化▽買い物支援▽出産祝い金▽入学祝い金▽就学児医療費助成―などは引き続き実施するとした。

 ハード面では、町多目的センターへの機能訓練用トレーニング機器整備の他、清掃センター資源ごみ分別回収場整備(2026年度までの3カ年計画)、くじら浜公園の展示捕鯨船(第一京丸)の塗装修繕、救急車購入などを行うとした。

 三軒町長は、自身が掲げる30年計画に触れ「現在ちょうど20年目。最初の10年間は高齢者のため、次の10年は子どもたちのため。残る10年はその総点検として、住民の方々に満足していただけるよう施策を充実させていきたい」。残るハード面整備で庁舎の高台移転を挙げ「財政バランスを崩さないよう10年後くらいにと考えているが、議会に諮りつつ慎重に進める」と見解を示した。

(2024年3月10日付紙面より)


2024年03月10日
81 「大峰奥駈」春の峯入り
 熊野修験の山伏らが出立  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山から奈良県吉野までの山岳地帯を踏破する大峰奥駈(おくがけ)修行が9日に始まった。「春の峯入り」と呼ばれる初日には、鈴懸の装束を身に着けた山伏に導かれ、一般参加者含む約50人が夜明けの那智山を出立。大雲取越・小雲取越を経て田辺市本宮町の熊野本宮大社まで約30㌔を歩き通す。

 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」のルートで最も厳しい大峰奥駈道は、標高1200~1900㍍の山岳が連なる大峰山脈の主稜線(りょうせん)を通り、吉野と熊野の二大聖地を結ぶ約150㌔の修行の道。

 大峰奥駈修行は約1300年前に修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が始めたとされ、日本固有の信仰である修験道の修行「山林抖擻(とそう)」の重要な位置付けとなっている。明治の神仏分離で途絶えていたが、1988年に熊野修験の髙木亮英大導師(那智山青岸渡寺住職)が再興した。

 午前6時に那智山青岸渡寺本堂に集合した一行は、ほら貝を鳴らして勤行。熊野那智大社に参拝し、昨年150年ぶりに再建された熊野修験の根本道場「行者堂」でも勤行をした後、出立した。

 髙木大導師は「世界を眺めれば、尊い人の命が失われている。世界平和と人々の幸せを願って出発した。世界遺産登録20周年の節目、行者堂が再興されて初めての峯入りでもあり、意義深いものになる。一般の方々にもご参加いただいており、熊野の霊験を肌で感じ、それを広く知らしめていただきたい」と話していた。

(2024年3月10日付紙面より)

行者堂前で勤行=9日、那智勝浦町の那智山
山伏を先頭に出立
2024年03月10日
82 平和、世界遺産への思い作文に  新宮高、新翔高の6人を表彰  (新宮ユネスコ協会 )
2024年03月10日
83 献血に協力呼びかけ  新宮LCが奉仕活動  
2024年03月10日
84 健康づくり計画で議論  取り組み報告を受け意見  (新宮市 )
2024年03月10日
85 夏山組が側溝など清掃  那智勝浦町の宇久井地区  
2024年03月10日
86 鮮やかなヨウコウザクラ  ピーアップシングウで見頃迎える  
2024年03月10日
87 特別メニューを味わう  6年生「お楽しみ給食」  (神倉小 )
2024年03月10日
88 ランドセル飾り礼拝  新入学控えた5歳児  (マリア保 )
2024年03月10日
89 年長児たちとのお別れ会  宇久井こども園で  (那智勝浦町 )
2024年03月10日
90 「勝浦のいいとこ見てね」  町の魅力伝える壁画描く  (勝浦小6年生 )
2024年03月10日
91 長寿を祝い記念品  100歳の下地文栄さんに  (紀宝町 )
2024年03月10日
92 お弁当「おいしいね」  井田保育所がお別れ遠足  (紀宝町 )
2024年03月10日
93 クマノザクラと三反帆  熊野川沿いでかれんに咲き誇る  (紀宝町 )
2024年03月09日
94 宇宙に興味を持って
 「はやぶさ2」水野貴秀教授  (那智勝浦町・下里水路観測所に )

 小惑星探査機「はやぶさ」や「はやぶさ2」に搭載されたレーザー距離計「LIDAR(ライダー)」などのハードウエア研究開発を行った宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の水野貴秀教授が7日、那智勝浦町の第五管区海上保安本部下里水路観測所(鈴木充広所長)を訪問した。

 水野教授は月惑星や小惑星を探査する際に必要とされる光や電波を使った「距離を測る技術」をテーマに研究。同観測所が行う人工衛星レーザー測距観測(SLR)の機器などに興味を持ち、見学を依頼した。

 施設や観測業務の見学の後には所員向けの講演もあり、宇宙探査機の歴史やライダーの構造について解説。今年1月20日未明に月面着陸した小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」の着陸用レーダー開発を担当したことにも触れ「『着陸しやすい場所に着陸する』のではなく、『降りたいところに降りる』という点で、大きな質的転換点となった」と語った。火星衛星探査計画(MMX)で2026年度の打ち上げを目指して開発中の探査機に搭載される光パルス検出IC「LIDARX」を採用したライダーのフィールド試験の様子なども見せた。

 世界で初めて小惑星イトカワのサンプルを地球へ持ち帰った「はやぶさ」初号機に関するエピソードも紹介。「オーストラリアのウーメラ砂漠に落下したカプセルをヘリコプター上から確認した。今でもフラッシュバックするくらい、特別な瞬間だった」と振り返った。

 9日に迫るロケット「カイロス」初号機打ち上げについて「一人のエンジニアとして、ロケット打ち上げに期待している。ぜひ成功させていただきたい」と期待を寄せ「多くの方に宇宙に関心を持ってもらえることがうれしい。JAXAの管制室にも一般の方々からのメッセージを張ってあり、最後の一踏ん張りという時に、そうした言葉が心に染みた」と語った。

 鈴木所長は「100㍍~100㌔という距離を一つの、しかも小型の装置で測距するライダーの技術には驚いた」と語り「宇宙といっても観測や探査、ロケット打ち上げなどさまざまな分野があり、いろいろな形で生活に役立っている。分野は違えど情報交換し、われわれもより良い観測業務につなげたい」と話していた。

(2024年3月9日付紙面より)

小型月着陸実証機「SLIM」について語る水野貴秀教授=7日、那智勝浦町の下里水路観測所
2024年03月09日
95 将来的なごみゼロ目指し
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (新宮市 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は7日、新宮市役所と市保健センター周辺で清掃活動を実施した。会員18人が、協力しながらごみ拾いに励んだ。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や未成年による喫煙防止などの啓発を目的に活動。1997年度から清掃を始めて以来、26年間、年に25回ほどのペースで行われている。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着けると、作業を開始。火ばさみやごみ袋を手にしてのぼりを掲げながら道端に落ちている紙くずやたばこの吸い殻などを拾っていった。

 大谷部長は「細かなごみはあったが、全体的に量は少なく皆さんのマナーの良さがうかがえる。将来的なごみゼロを目指し、引き続き活動に取り組んでいきたい」と話していた。

 次回は14日(木)に、新宮市の黒潮公園周辺で清掃活動を行う予定としている。

(2024年3月9日付紙面より)

活動に参加した和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん=7日、新宮市役所周辺
協力してごみ拾いに汗を流した
2024年03月09日
96 祝いと前途への期待寄せ
 町立中学校一斉に卒業式  (串本町、古座川町 )

 串本町、古座川町の町立中学校が8日、一斉に卒業式を挙行し3年生へ祝いと前途への期待を寄せて次のステージへと送り出した。

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)は39人(男子22、女子17)の卒業を認め、一人一人に証書を授与。濱﨑校長は39人全体の良さをたたえ、「ありがとう」の気持ちを大切にしてさらに成長することを前途に期待した。

 来賓の祝辞や紹介、祝電の披露を経て、濱﨑校長から和田久朋那さん、同校育友会の杉本真弓さんから下地姫愛さんに卒業記念品を贈呈。在校生を代表して山本大駕さん(2年)が送辞を述べ、3年生を代表して浦地巨輝さんは3年間の学校生活を振り返りたくさんの人たちとの関わりの中で自分たちは成長したとし、教職員や家族らへの感謝と在校生への思いを掲げるなどして答辞とした。終盤は歴代生徒の伝統となっている合唱。在校生は歌「ひまわりの約束」、卒業生は歌「正解」を一丸で会場に響かせ、その歌詞に思いを乗せて交わし合った。

 串本町内では4校計78人、古座川町内では2校計29人が卒業。両町とも小学校卒業式は21日(木)に一斉挙行(6年生欠学年の学校を除く)する予定。

(2024年3月9日付紙面より)

卒業証書を得て会場をあとにする3年生=8日、串本町立串本中学校
2024年03月09日
97 午前11時1分12秒に打ち上げ予定
 9日、ロケット「カイロス」初号機  

 スペースワン株式会社は8日、「カイロス」初号機の打ち上げ時間を9日午前11時1分12秒に設定したと発表した。

 打ち上げ時間帯は午前11時17分12秒までとした。打ち上げ当日の天候判断については、9日午前6時30分ごろ行う予定にしている。

(2024年3月9日付紙面より)

2024年03月09日
98 生活の在り方を考える  熊野川町でワークショップ  (新宮市 )
2024年03月09日
99 すてきな未来を願い  みくまの支援学校高等部で卒業式  (新宮市 )
2024年03月09日
100 当局の見解を問う  新宮市議会一般質問(終)  
2024年03月09日
101 「30年計画やり遂げる」  三軒一高氏が出馬表明  (太地町長選 )
2024年03月09日
102 親子でセキュリティー見直す  市野々小でSNS講座  (那智勝浦町 )
2024年03月09日
103 2人が感謝の気持ち胸に  熊野川中で卒業式  (新宮市 )
2024年03月09日
104 新しい道へ一歩踏み出す  太地中学校で卒業式  (太地町 )
2024年03月09日
105 頂いた命供養し尊さ思う  本廣寺で鳥獣慰霊祭営む  (県猟友会東牟婁支部 )
2024年03月09日
106 挿絵の眺め方を教わる  読書活動推進フォーラム  (古座川町教育委員会 )
2024年03月09日
107 皆伐された山腹に移植  佐田で「七川桜植樹会」  (古座川町 )
2024年03月09日
108 元気いっぱいボールを蹴り  うどの幼でサッカー教室  (紀宝町 )
2024年03月09日
109 ロープ渡りなどに挑戦  消防本部で防火フェスタ  (熊野市 )
2024年03月09日
110 移住者同士で楽しく交流  地域おこし協力隊も参加し  (紀宝町 )
2024年03月09日
111 農家モデル“見える化”が好評  かんきつ就農後もサポート  (御浜町 )
2024年03月09日
112 「春よこい」が大盛況  新宮市の3商店街に活気  
2024年03月09日
113 東牟婁地域に夜間中学  2026年開校の方針  
2024年03月09日
114 お悔やみ情報